インタビュー
ここへきて新しい展開を見せつつある「真・三國無双 Online」。その現在と未来についてインタビュー
ひっそり(?)行われた運営移管とISP開放までの真相
本日はよろしくお願いします。今回は,「真・三國無双BB」(11/28以降は,真・三國無双 Online 以下,無双BB)の運営がCJインターネットジャパンに移管されて初めてのインタビューとなりますので,まずは移管の経緯などを教えてもらえますか?
チェ・ユンソッ氏(以下,チェ氏):
そうですね。実は,無双BBの運営が当社に移管されたという事実が世間にあまり浸透していないようですので(笑),この場を借りてあらためてお話しさせてください。まず韓国のCJ InternetでゲームポータルのNetmarbleを運営しているのですが,こちらでは以前からコーエーさんの「大航海時代 Online」(以下,大航海時代)を扱っているんです。
4Gamer:
両社は以前から縁があったというわけですね。それはいつ頃から続いているんでしょう?
藤重和博氏(以下,藤重氏):
まさに大航海時代を韓国で展開するとき,すなわち2年ほど前からになります。
4Gamer:
となると,運営の移管先としてはお互い当然のようにファーストチョイスだったのですか?
コーエーの藤重和博氏(左)とCJインターネットジャパンのチェ・ユンソッ氏(右) |
いえ,CJインターネットジャパンでは運営権を獲得できるとはあまり期待していなかったというのが正直なところです(笑)。それより大航海時代の件もありますので,サービス開始当初から無双BBについては非常に気にかけていました。もし韓国で展開するなら,ぜひCJ Internetにやらせていただきたい,と。
4Gamer:
なるほど。最初は日本での運営ではなく,韓国での展開を睨んでいたんですね。
チェ氏:
ええ。当時は日本国内の運営をすでにELEVEN-UPさんがやっていましたし。そういえば,サービスを開始した当初はISPが限定されていて,Yahoo! BBかネットカフェを介してしかプレイできませんでしたよね。当然のことながら韓国を初め,海外からはアクセスできない。そこでCJインターネットジャパンの社内にYahoo! BBの回線を引いて、そこに韓国からスタッフが来日してプレイできるようにした,などということもありました。これはコーエーさんにも初めてお話しするエピソードですね。
藤重氏:
ああ,それはありがとうございます。
4Gamer:
CJ Internetグループ全体として,最初から相当に無双BBに注目していたわけですね。
チェ氏:
そうですね。まあ,そうした活動はグループ全体を見据えたものだったわけですが,もちろん機会があれば日本での運営もやってみたいとは思っていました。そこで無双BBの運営を移管する先を探していると聞いたときは,同じソフトバンクグループのELEVEN-UPさんと親会社のCJ Internetをうまく利用して(笑),コーエーさんにお話しさせていただいたんです。最終的にはグループ云々ではなく,ネットマーブルジャパンやCJインターネットジャパン自体の実績を評価していただき,その結果として運営を任されたと考えています。
藤重氏:
いえいえ,私達としてもCJインターネットジャパンさんには「コーエーを選んでいただいた」という感がありますから,非常にありがたいことでした。
4Gamer:
無双BBの運営を考えていたとき,ウチだったらこうするのに,とかお考えになったことはありますか?
ええ。最初に韓国での展開を考えるにあたって,ゲームコンテンツなどの分析は行っていましたので,「こういう風にやったほうがいいかな」というアイデアはいくつかありました。やはり気になったのは「ISPの限定」に関してですね。真・三國無双シリーズは非常に知名度の高いゲームですから,もっと普及してもいいはずなのに,ISP限定でプレイできない人が多くいるのはもったいないという思いがありました。今年の5月から,ほかのISPでもプレイできるようになったのは非常に喜ばしいことでした。
4Gamer:
それではコーエーとしては,サービス開始から運営移管に至るまでどういったことをお考えだったんでしょう?
藤重氏:
正直,5月にISPを開放するまではいっぱいいっぱいでした。最初にYahoo! BB限定としたいきさつは,技術的な問題が大きかったからなのです。開発当初における国内のインフラ環境,あるいはゲームデザインや通信プログラムにおいても「オンラインでアクションゲームなんてできるのかな?」という状況だったのです。そうした中で一つでもリスクを減らして道筋をつけたい,と考えたのです。いくら通信のフレームワークができて,ゲーム自体が面白いものであったとしても,そもそも動かないのであれば厳しいだろう,と。
4Gamer:
確かに動かなければゲームになりませんよね。
ISPをYahoo! BB一つに限定すれば,とりあえず日本全体を網羅する大きなLAN環境とみなすことができるわけです。解決すべき点がほかにもいろいろある中,少なくともISPの違いによる問題は避けて,それから次第に広げていこうということでした。
4Gamer:
なるほど,リスクヘッジだったわけですね。
藤重氏:
当時は,まさに雲をつかむような状態でした。周囲から「オンラインで本当にできるの? どうなの?」という声がたくさん寄せられる中で,リスクを一つでも減らしたかったのです。
4Gamer:
それがうまくいったので……。
藤重氏:
ええ,ずっと検証を続けていった結果,日本のインフラ環境は予想していたよりも急激な速度で良くなっていることが分かったのです。この1〜2年で光通信の環境も普及し,ADSL環境もどんどん良くなっています。
ISPを開放しても行けそうかな,という感触を持ったのは2006年の東京ゲームショウでした。あのときは,2対2のフリー対戦ができる体験版を配布したのですが,多くの方に十分満足だと思えるクオリティで楽しんでいただけたようなのです。そういったご意見を多数いただいたので,ならば次は改良すれば4対4でもなんとかなるだろうというメドが立ち,それから半年後の今年(2007年)5月にようやくISP開放となりました。本当にそこまではいっぱいいっぱいで頑張っていたという感じです。
4Gamer:
お話の流れからすると,無双BBはまだまだ成長段階ということですか。
藤重氏:
そうですね。改良する部分はまだまだあります。
運営移管から2か月経っての改革でプレイヤー増加を狙う
4Gamer:
さて,そうした中で11月28日にリニューアルを実施すると先日発表されましたよね。まずタイトルが変わりますが,これはかなり思いきった改革ですね。
9月からCJインターネットジャパンさんとご一緒させていただいて,私達にできることはなんだろう,と。そう考えた場合,コンテンツサービスの最初のくくりはタイトルに現れるということで,まずそこからリニューアルしようと両者で話し合って決定しました。
コーエー社内でも,いろいろな意見が出るかなと思っていたのですが,意外とアッサリ通りました。「そのくらいやるでしょ」くらいの雰囲気でした(笑)。
4Gamer:
リニューアルの目的を教えてもらえますか?
藤重氏:
今回のリニューアルに先駆けて運営も移管していますし,これは大きな機会だと思います。当然,新たな運営ポリシーも出てきますから,コーエーとしてもここで大きく「変える」という姿勢を打ち出すことで皆さんに意気込みを見せる必要があると思います。
4Gamer:
運営が移管してから2か月以上が経過していますが,それだけ準備期間が必要だったということですか?
チェ氏:
移管直後の9月に大きな変更をしなかったのは,既存プレイヤーの方の動揺を懸念したからです。急に多くのことを変えてしまうと,逆に混乱を引き起こしてしまうおそれがありますから。
また,私どももゲーム内の雰囲気やプレイヤーの傾向をデータとして把握し,蓄積する必要がありました。これまではELEVEN-UPさんの運営スタイルと既存プレイヤーの方を尊重しつつ,方向性やCJインターネットジャパン流のやり方を模索し慎重に改革を進めていたわけです。
4Gamer:
CJインターネットジャパン流とおっしゃいますと?
そうですね……どれから話せばいいのやら(笑)。当社の一番のメリットはネットマーブルジャパンというゲームポータルを持っていることです。ゲームポータルというと,どうしてもカジュアルゲームのイメージが強いですが,無双BBはその一段階上の存在でありながらも難しすぎない,誰でも楽しめるコンテンツだと思います。また対人戦主体でありながら,MMORPGのPvPやPKのような,ちょっとネガティブなイメージもなく,広く愛される存在です。
これまではGAMECITYかBB Gamesの会員でないとプレイできませんでしたが,今後は当社のネットマーブルジャパンからもプレイできるようになりますので,プレイヤー層がより広がるでしょう。また無双BBはプレイヤースキル,すなわちプレイヤーの腕によって楽しみ方が変わるタイプのゲームですから,層が広がれば楽しみ方も広がるはずです。
4Gamer:
同じアクションゲームでも,相手が違えばリアクションが異なり刺激が生まれる,と。
チェ氏:
ええ。それに自分の腕に見合った対戦相手を見つけやすくもなりますしね。そのようにゲームを盛り上げるためには,まずより多くの人に無双BBを体験していただく必要があります。そういった意味ではネットマーブルジャパンの存在は大きいと思います。
4Gamer:
プレイヤー層が広がることには確かにメリットも大きいですが,一方でデメリットもありますよね。例えば無双BBは従量課金制であったことや,要求されるPCのスペックが若干高めであることから,プレイヤー層の平均年齢も少々高めだったんじゃないかと推測されるのですが,今回,一気に低年齢層が増える可能性があります。既存プレイヤーとのトラブルが発生する恐れもありますが?
チェ氏:
ネットマーブルジャパンは,ライト/カジュアル/低年齢/女性ゲーマー向けと思われがちですが,実際にはコアなMMORPGも扱っていますので,それに見合ったコアゲーマーも多数います。
逆に無双BBの既存プレイヤーの一部には,新たに多くの人が流入することでゲーム内の雰囲気が変わってしまうことを嫌う方もいらっしゃるとは思うのですが,それについてはポジティブにとらえ,例えば運営サイドで勢力同士が話し合える掲示板を用意するなどして,お互いにコミュニケーションを図るような努力をしていきたいですね。
また年齢層とは直接関係ないですが,無双BBは対人戦主体ですから,その公平性を保つために,人員を投入して不正取り締まりに注力していきます。
ユーザーの年齢層については,ISPを開放したことによって若干下がったのです。通常,日本でオンラインゲームというと25〜35歳くらいがメインだと思うのですが,今の無双BBは20代がボリュームゾーンになっています。したがって,ネットマーブルジャパンのユーザーとまったく噛み合わないことはないと思います。さらにCJインターネットジャパンさんには,これまでの実績がありますから,お持ちのノウハウでそのへんのギャップを十分に吸収できると期待しています。
まあ既存プレイヤーの皆さんが第一に望んでいるのは,プレイヤー数が増えることなのではないでしょうか。そうすれば対戦の機会も必然的に増えますから。
4Gamer:
ビギナーだとしても,プレイヤーの増加については非常に前向きに考えていらっしゃる,と。
藤重氏:
そうです。動作環境についても,シェーダを軽くするなどして,より多くの方にプレイしていただけるようにしています。もしそれでも動かないという声が多ければ,また改良を検討します。
4Gamer:
なるほど。ところで,対戦のマッチングに関して専用のシステムは作らないのですか? 例えばレベル別のサーバーなどですが。
藤重氏:
サーバーを分けることは今のところ考えていないのですが,対戦のシステムは少しいじって,同じレベル帯のプレイヤーが集まりやすいものにしていきます。実は,これは継続して実施していまして,以前から少しずつ変更を加えているのです。プレイヤーの傾向は少しずつ変化しますので,それに合わせて可能な限り近いレベルの人達がマッチングできるようにしています。
4Gamer:
それについて,何か新しい仕掛けを考えていらっしゃるのですか?
藤重氏:
いえ,「○○システム」のように名前を付けて大げさに謳うようなものでもないですから,少しずつ調整を加えていくということです。
4Gamer:
そのほか,運営上でのリニューアルは何かあるでしょうか?
チェ氏:
これまではサービス時間が11:00AMから翌朝5:00AMまでの1日18時間でしたが,これを24時間体制に変えます。
4Gamer:
なるほど。それはやはりプレイヤーから出た要望なんですか?
藤重氏:
ええ,中には朝方プレイしてから出社したいという方もいらっしゃいます。そんなこともあって,以前から24時間体制に切り替えようとタイミングを図っていたのですが,今回ようやく実現できるわけです。
チェ氏:
当社では40近いタイトルを扱っていますので,ランニングコスト面でもまったく無理なく24時間体制を実現できます。
誰もが納得できるコンセプトによる基本プレイ無料方式への移行
4Gamer:
それではプレイヤーが最も気になっている変更の一つ,料金方式の変更について教えてください。戦闘が無料の基本プレイ無料になるとのことですが。
今までのように「無双軍檄」を購入し,それを消費して戦闘するという一種の従量課金制は,世の中の流れとして一般的ではないと思います。無双BBは知名度が高くファンも多いシリーズですから,一日中プレイしていたいという人もいるでしょう。しかし今のままでは,もっと戦闘を楽しみたいと思っても,いちいちお金を払わなければならない局面がどうしても出てきてしまいます。そうした場合に,心情的あるいは金銭的な理由でその日のプレイを中断してしまうというケースが多いように感じられました。
そこで,せっかくISP開放でハードルが下がったわけですから,この際課金形式も見直し,基本プレイ無料にしてさらにハードルを一段下げようと提案したんです。
藤重氏:
そうですね。十分に納得できる理由だったと思います。
4Gamer:
新しい課金方式はどのようなものになるのでしょう?
藤重氏:
お客様,すなわちプレイヤーにアイテムを直接購入していただく形は今までと基本的に変わりません。「無双軍檄」の名前が「無双コイン」になり,それを消費してゲーム内の貴石などの鍛錬用アイテムや一部の消費アイテムを入手していただく形式になります。
4Gamer:
28日までに消費しきれなかった無双軍檄はそのまま使えるのでしょうか?
チェ氏:
はい,その通りです。自動的に「無双コイン」に振り替えられます。
4Gamer:
無双コインで入手できるのは主に消費アイテムとのことですが,武器などはどうなんでしょう?
藤重氏:
武器と服飾(防具)は今まで通りゲーム中で入手できます。この点は新課金方式を導入するに当たり慎重に検討したことで,やはりゲームバランスに大きな影響を与えるものが課金アイテムで入手できてしまうと,問題があるだろうという結論になりました。
チェ氏:
無双BBは戦闘が中心ですから,その結果がお金によって左右されるのは望ましくないだろうと。やはり,そこについては公平性が重要だと思います。
また基本プレイ無料になったからといって,消費アイテムのドロップがゼロになってしまうということもありません。そうでないと,先に挙げた「ハードルを下げる」という趣旨に合わないですから。
4Gamer:
とくに無双コインを使わなくとも,十分にゲームは楽しめるわけですね。
藤重氏:
ええ。消費アイテムはドロップしますので,買わなければプレイできないというものではありません。
チェ氏:
公平性やゲームバランスに影響を及ぼさない範囲での,一部有料化ということを目標としています。
藤重氏:
いずれにせよ,詳細については現在調整中ですので,追って発表させていただきます。
4Gamer:
なるほど。なかなか調整は難しいと思いますけれども。
そうですね。まずは,皆さんに楽しんでいただくための調整が重要かなと思っています。基本プレイ無料に変更というと,どこか利益に走っているという印象がつきまといますが,そうではなくて,楽しんでいただいた結果として料金を頂戴するという形にしたいです。CJインターネットジャパンさんの提案は,その部分がしっかり考えられていたので,私達も理解しやすかったというのがあります。
チェ氏:
実は今回,コーエーさんに基本プレイ無料の新課金方式を提案するにあたって,ものすごく慎重になっていたというのがありまして……。
藤重氏:
今のところ,コーエーのオンラインゲームは全タイトル,月額課金でやっていますからね。
チェ氏:
アイテム課金中心の韓国のNetmarbleでも,大航海時代だけは日本と同様に月額課金制を採用しているくらいですから。今回の変更に関しては本当に何度も話し合いました。
藤重氏:
コーエーとしては頑なにアイテム課金が嫌だということではなく,コンテンツとサービスの内容が合致しないとダメだろうと。例えばコーエーのMMORPGであれば,ゲームシステム的に月額課金の方が楽しみやすいでしょうが,無双BBは必ずしも長時間プレイしたから有利というゲームデザインではない。2週間くらいプレイしていなくても,ちょっと肩慣らしすればすぐに以前の感覚が戻ってくるというような,ある種のスポーツ的な感覚があります。
4Gamer:
どちらかといえばマルチプレイFPSに近いですね。
そう考えると,無双BBに月額課金はあまりマッチしないのではないかという気がしていました。そこでELEVEN-UPさんが運営をされていたときには,プレイスタイルに合わせた従量制がいいだろうという結論だったわけですが,今回,CJインターネットジャパンさんから,同じ従量制でもよりお客様に楽しんでいただける方法があるのではないかという提案をいただいたわけです。私達もコンテンツとの相性は悪くないだろうと考え,ディスカッションを重ねた結果が今回の基本プレイ無料の採用となりました。
大小含めてコンテンツ全体に大幅なリニューアルが加えられる
4Gamer:
さて,タイトルと課金方式が変わったとなると,ゲームの内容にも当然変化があるだろうと期待してしまうのですが。
藤重氏:
ええ。ゲーム内容全体に変更が加わるのですが,詳細については後日発表ということで……。
4Gamer:
そこをなんとか教えていただけないですか?
藤重氏:
ネットマーブルジャパンを介して一から新たに始める方でも,既存プレイヤーの方でも十分に楽しんでいただける内容にしています。本当に近々に発表となりますので,楽しみにしていてください。また,それに合わせて大規模なゲーム内イベントなども準備しています。
4Gamer:
それでは差しさわりのない程度で,そのほか,変化のある部分を教えてください。
藤重氏:
現在,武器はランク4まであるのですが,その上のランク5が登場します。いずれも新しいデザインとなりますので,新鮮な気分で楽しんでいただけるかと思います。当然,能力的にもかなり高くなりますので,いろいろな武器を集めていただくモチベーションになるでしょう。
チェ氏:
戦闘が無料になりますので,そうした武器のドロップを狙って長時間粘るというプレイもやりやすくなると思います。
藤重氏:
武器といえば改造が可能になります。現在は「刻印」というものがありまして,武器ごとに6種類固定になっているのですが,そこを任意に変更できるようにします。具体的にはある程度武器を使い込むと,改造可能権といったようなものが手に入るわけです。そのほか,基本的な武器の能力も変更できます。
4Gamer:
武器に関しては,やはりプレイヤーからの要望が多いんですか?
真・三国無双BBのオリジナル武器_多節鞭(たせつべん) |
そうですね。使い込んで愛着のある武器の刻印を変えたいという要望は多くいただいていました。今までの仕様では,刻印に応じて攻撃の種類が限定されていましたし,変更することができませんでしたから。
当初はさまざまな武器を収集していただこうと思ってそういう仕様にしたのですが,今回は使い込んだものを改造するのもありかな,という方向です。
また無双コインで入手できるものの中には,武器を収納する「武器庫」があるのですが,お金を使わないと多くの武器を保存できない,すなわち異なる攻撃ができないというのは私達も本意ではありません。したがって,1個の武器を使い込めば,プレイスタイルに合わせた改造が可能になるという仕様は,多くの面でプラスに働くと考えています。
4Gamer:
改造は際限なく行えるのですか?
藤重氏:
1個の武器について5回くらいを限度にしようと考えています。そのほか,アイテムの数も──一気に増えるということはないですが──アップデートに合わせて追加していく予定です。
4Gamer:
アップデートはどれくらいの間隔で行われるのでしょう?
藤重氏:
これまた近々にロードマップを発表する予定なのですが,まず12月に入ってすぐに行う予定です。合わせてゲーム内イベントも行うつもりなのですが,こちらは約1年前のイベントでゲストとして来ていただいた方が,ぜひもう一度出たいということで。
4Gamer:
それも詳細は後日発表ですよね?
藤重氏:
そうですね。まあ,この情報だけでも分かる方には分かってしまうかという気がしますが(笑)。
春節イベントで爆竹を投げ合うプレイヤー |
チェ氏:
正直なところをお話しますと,当社が提案した内容があまりにも多すぎまして,11月28日に間に合わなかったというのもあるんです。
4Gamer:
なるほど。確かにかなり盛りだくさんな内容ですね。
藤重氏:
喜んでいただけると思っているのが,モーションの追加です。「広場でチャットをしていて、疲れるから座りたい」(笑)と,たくさん要望をいただいた「座る」が実装されます。今までは座ると身体が半分壁にめり込むとか,細かいコリジョンモデルの関係で格好悪いのが嫌だったため,実装していなかったのですが,長時間かけてようやく完成しました。地面や椅子に座ったり,欄干に寄りかかったりといったことができます。プレイヤーの増えるタイミングで,皆さんでくつろげるようになったのはよかったのではないでしょうか。
4Gamer:
今度は横になりたいとかいい出しそうですよね(笑)。
藤重氏:
(笑)細かいところでは「特」というものがありまして,武器を鍛錬するときにときどき基本能力値が上がるという仕様になっています。
チェ氏:
ほかのゲームでいうところのエンチャント要素を取り入れている感じですね。
藤重氏:
これはまだ第一弾なので,今後はカスタマイズなどの要素も取り入れていきますよ。
4Gamer:
それでは最後に無双BB,無双 Onlineの新規/既存プレイヤー,あるいは4Gamerの読者に向けてメッセージをいただけますか?
今回,大きなアップデートが実施され,新たなコンテンツが多数追加されますので,これから始められる方も既存のプレイヤーさんも同じラインからスタートできると思います。また料金体系が変更されるのに伴い,ネットマーブルジャパンからもプレイ可能となります。入り口を広く,ハードルを低くして,なおかつ中身は濃いゲームとなるよう努力しておりますので,この際にぜひ一度プレイしてみてください。
藤重氏:
サービス開始からすでに1年が経つわけですが,これから入っていただく方にも既存の方にも納得していただけるようなものを作っていくのが私達開発の使命だと思っています。アップデートはどんどん続けて,ゲームを発展させていきますし,いろいろアドバイスをいただければ,それらを反映させていいものを作っていきたいと考えております。よろしくお願いします。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
インタビューをしていて感じたのは,チェ氏が無双BBはもちろんのこと,真・三國無双シリーズに非常に精通しているのだなということだった。仕事なのだし,人気シリーズなのだから知っていて当然といってしまえばその通りだが,それだけではMMORPGのギルド戦やFPSのチーム戦とは一味違う,同じ勢力に属して一緒に戦う無双BBの連帯感を説得力を持って熱心に説明することはできないだろう。なるほど,タイトルまで変えてしまうほど大胆な改革の裏にはこういう人の尽力があるのだな,と感心した次第。近日発表されるアップデート情報には,さらに驚くべき内容も含まれているとのことなので,そちらにも期待しよう。
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