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【PR】PLDSの新世代SSD「Plextor M5 Pro」を試す。HDDや古めのSSDから移行する価値はどこにある?
ただ,これまでずっとHDDのみを使ってきて,そろそろSSDを導入してみたいが,OSの再インストールが面倒そうで二の足を踏んでいるという人はいるだろうし,初期のSSDを使って2〜3年経ち,買い換えてみたいが,買い換えでどれくらい性能向上が見込めるのかはっきりしないから,あと一歩が踏み出せないという人も,少なくないのではなかろうか。
実際のところ,この冬に最新世代のSSDを導入すると,PCゲーマーの生活はどう変わるのだろう? 今回はその点を,Philips & Lite-On Digital Solutions(以下,PLDS)製のSSDで,国内ではリンクスインターナショナルが販売するSSD「Plextor M5 Pro」を使って検証してみたい。
19nmプロセスで製造されるToggle NANDを採用
Marvell製コントローラの搭載と独自機能もウリ
PLDSの場合,まず,19nmプロセスで製造される東芝製のToggle-Mode DDR NAND(以下,Toggle DDR NAND)型フラッシュメモリ――Toggle DDR NANDは従来のNAND型フラッシュメモリと比べて転送速度が向上している――で速度を稼いでいる。そしてそのうえで,前出のMarvell製コントローラとPLDS独自のファームウェアによって,長期にわたり使い続けても速度を落とさず,また,一度に大量の書き込みを行っても性能が落ちにくくなるようにしてきているのだ。
とくに重要なのが「独自ファームウェア」の部分である。
一般にSSDというデバイスは,長期にわたって使っていると,次第に性能が低下していく。SSDは「ブロック」と呼ばれる単位でデータを消去して新たに書き込むため,SSDを使い込んで,空き領域の断片化が進んでくると,使用開始直後は1つのブロックを書き換えれば保存できたようなデータでも,複数のブロックで消去→書き込みの作業が必要になり,そうなると,書き込み性能が低下する局面が生じてくるのだ。
要するに,Plextor M5 Proのキモは,Marvell製コントローラや東芝製Toggle DDR NANDを活用するためのPLDS独自技術にあるのであって,「ただMarvell製コントローラと東芝製NANDを搭載してきたSSD」ではないのである。
一方のキャッシュメモリは,PX-512M5Pが総容量756MBで,PX-256M5Pが同512MB,PX-128M5Pが同256MB。こちらは枚数ではなく,1枚あたりの容量が揃っていた。
※本体カバーの取り外しは,メーカー保証外の行為です。今回4Gamerでは特別な許可を得て取り外していますが,エンドユーザーが行った場合,5年保証が無効となります。この点はくれぐれも注意してください。
表1は,そんなPlextor M5 Proシリーズ3モデルの主なスペックをまとめたものだ。PX-128M5Pでも十分に高いスペックだが,PX-512M5PとPX-256M5Pでランダム読み出し性能が最大10万IOPS(I/Os Per Second,1秒間に処理できるI/O要求数)に達しているのは注目すべきポイントといえるだろう。総じて,容量の大きいほうがより性能も高いことと,PX-512M5PとPX-256M5Pではそれほどスペックに違いがないことも分かる。
環境移行ツールにより既存のシステムから
Plextor M5 Proへのシステム移行を実現
テストのセットアップに入ろう。
今回4Gamerでは,PX-512M5PとPX-256M5P,PX-128M5Pのそれぞれに64bit版Windows 7 Ultimateをセットアップし,さらにゲームアプリケーションもインストールした。また,一般的なストレージベンチマークだけでなく,Windowsやゲームの起動時間を計測することで,Plextor M5 Proの性能を見てみようというわけだ。
比較対象として用意したのは,「初期に登場したSSD」を代表する製品として用意したIntel製SSD「X25-M Solid State Drive」(以下,X25-M)の容量80GBモデルと,Seagate Technology製で回転数7200rpmで容量2TBのHDD「Barracuda 7200.14」(型番:ST2000DM001,以下 Barracuda 2TB)で,X25-Mは新品でなく,テスト用としてかなりの時間使ってきたものだ。要するに,「初期のSSDをいまでも使い続けているユーザーや,HDDを使ってきたユーザーが,Plextor M5 Proへ乗り換えたら何が変わるのか」を見てみようというわけである。
そのほかテスト環境は表2のとおりだ。
そこで,今回のテストにあたっては,まずシステムをHDD上に構築し,そのうえでPlextor M5 Proへシステムを移行してテストを行うことにしているので,この点はあらかじめお断りしておきたい。ただし,PX-128M5PとX25-Mでは,容量制限から,ゲームをすべてセットアップした状態だとデータの移行が行えなかったため,移行にあたってはゲームアプリケーションをすべてアンインストールしてシステムのみを移行したうえで,ゲームアプリケーションを適宜入れ替えながらテストを行うことにした。
テストは,以上の7タイトルで,Windows起動直後にゲームを起動して,その所要時間を計測するというものになる。どこからどこまでを計測したかは後述するが,「Windowsを再起動してゲームを起動」するのを3回繰り返し,その平均をスコアとして採用することにしている。
ストレージ性能は初期のSSDやHDDを圧倒
ゲームでは「速くて大容量」が武器に
肝心のゲーム起動時間を見る前に,基本的なストレージベンチマークテストの結果をまずはチェックしてみよう。以下,グラフ中ではPlextor M5 Proを「M5 Pro」と表記する。
まずグラフ1,2は,「CrystalDiskMark」(Version 3.0.2c)を,テストサイズ「1000MB」,テストデータ「All 0x00(0 Fill)」設定で実行した結果だ。Plextor M5 ProのスコアはいずれもX25-MやBarracuda 2TBを圧倒し,格の違いを見せつけている。とくに,初期のSSD製品であるX25-Mだと,書き込み性能ではむしろ最新世代のHDDより低いケースもあったりするのと比べると,そのインパクトは大きい。
同じくCrystalDiskMarkから,テストデータを「Random」に変え,乱数データを書き込むようにしたときの結果がグラフ3,4だ。「Random」設定時だと,一部のコントローラを搭載するSSDではスコアを大きく落とすことがあるのだが,Marvell製コントローラとPLDS独自ファームウェアを搭載するPlextor M5 Proでは,スコアに大きな変化は生じていないことが分かる。扱うデータの種類によって性能に違いが出たりはしないというわけだ。
Windows 7のSDK(Software Development Kit,ソフトウェア開発キット)に含まれるツール「xbootmgr」を用いて,Windowsの起動時間もチェックしてみよう。xbootmgrは,Windowsの起動プロセス開始直後から,CPU負荷率やディスクI/O数などのログを取得できるツールで,今回はディスクI/O数に絞ってチェックする。グラフの縦軸はI/O数(※赤色が読み出し,青色が書き込み)で,横軸が時間だ。
下に示したテスト結果で,左から見て1つめにあるI/Oの山がWindowsの起動プロセスであり,I/Oが途絶して見えるところでログイン画面が表示される。つまり,I/Oの山が消えるところまでが起動プロセスの所要時間だというわけだが,比較してみると,SSDとHDDの間には極めて大きな違いがあると分かる。Barracuda 2TBで28.5秒かかるところが,X25-Mで11.5秒,そしてPlextor M5 Proは8〜9.5秒だ。
また,縦軸のI/O数を見ると,Barracuda 2TBが最大でも0.5秒あたり600 I/O程度のところ,X25-Mは同2400 I/O,Plextor M5 Proは同3500 I/Oとなっている点にも注目してほしい。
xbootmgr実行結果:Plextor M5 Pro PX-512M5P |
xbootmgr実行結果:Plextor M5 Pro PX-256M5P |
xbootmgr実行結果:Plextor M5 Pro PX-128M5P |
xbootmgr実行結果:X25-M |
xbootmgr実行結果:Barracuda 7200.14 |
というわけで,ここからはゲームの起動時間である。タイトルごとの測定項目は下記のとおりだ。
- BF3:ゲームを起動してから,メニューが表示されるまでの時間と,「キャンペーン」から「キャンペーンを続ける」を選択し,操作可能になるまでの時間
- Skyrim:ゲームを起動してから,メニューが表示されてからの時間と,「ニューゲーム」を選択し,「The Elder Scrolls V」というタイトルが表示されるまでの時間
- BL2:ランチャーからゲームを起動し,「任意のキーを押してください」が表示されるまでの時間と,メニューから「続行」を選択した後,最初のセリフが表示されるまでの時間
- PSO2:ランチャーからゲームを起動し,「SEGA」のロゴが表示されるまでの時間と,キャラクターを選択してゲームを始め,ロビーが表示されるまでの時間
- Diablo III:ゲームを起動してからログイン画面が表示されるまでの時間と,ログインしてからキャラクター選択の画面までの時間,プレイヤーキャラクターの選択後,ゲームが始まるまでの時間
- AC3:ランチャーからゲームを起動し,「Press any key」が表示されるまでの時間と,セーブした箇所からゲームを始めるまでに要した時間
- Black Ops 2:ゲームの起動後,「DOLBY」のロゴが表示されるまでの時間と,メニューからキャンペーンを選んで「コンティニュー」を選択した後,ゲームが始まるまでの時間
その結果がグラフ5〜11だ。「ゲームの起動」と一口にまとめても,そこで行われていることはストレージからのデータ読み出しだけではない。そのため,決定的にストレージ性能が影響する局面ではSSDとHDDの間に大きな違いが生まれる一方,SSD同士の比較だとスコア差は大きくないという傾向が出ている。
スコア差がついたほうで分かりやすいのはDiablo IIIのログイン画面までで,HDDだとSSDの2倍近い時間がかかることもあり,Plextor M5 ProとX25-Mとの間にも有意なスコア差が生じた。一方,Black Ops 2のセーブデータ読み出しでは,これまでのシーンをハイライトとして表示し,そこで常に一定時間を要する仕様になっているため,SSDとHDDの間ではほとんどスコア差が生じなかったりする。
以上の結果を見ると,「ゲームの起動時間短縮のみに焦点を当てるのであれば,古いSSDを使い回しても全然問題ないのではないか?」と思うかもしれない。そしてそれは半分正しく,半分間違っている。
確かに,テスト結果だけ見れば,古いSSDを使い回しても,ゲームデータの読み出し性能はPlextor M5 Proと大きく変わらない。ただし,古いSSDの場合,当時は容量あたりの単価が高かったため,大容量モデルを入手するのが難しかったという歴史的事実がある点も,忘れるわけにはいかないだろう。
本稿の中盤で,PX-128M5PとX25-Mではシステムの移行にあたってゲームアプリケーションをアンインストールしたと述べたが,容量が小さなSSDだと,システムは高速化できても,ゲームを大量にセットアップするには容量が足らないということが起こりうるのだ。
SSDを購入しても,結局,ゲームのインストールフォルダはDドライブ以降のHDD上に設けているという読者は多いと思うが,そうなると当然のことながら,ゲームの起動にあたってSSDによる高速化の恩恵は受けられない。その点,PX-512M5PやPX-256M5Pのような大容量SSDであれば,多くのゲームをインストールできるので,ゲームの実行にあたってもSSDの恩恵を受けられるのである。
システムドライブの移行に向くPlextor M5 Pro
ゲーマーには大容量モデルが文句なくお勧め
一方,ゲームの起動時間短縮という観点だと,HDDよりは確実に効果があるといえる。そのため,まだSSDは使ったことがないという人だけでなく,いまは「小容量SSD+大容量HDDの構成で,ゲームなどのアプリケーションはHDDにインストールする」というシステムを構築している人も,ここで一気にPX-256M5PやPX-512M5Pへ買い換えることで,ゲームにおいてもSSDによる速度向上のメリットを受けられるようになるわけである。
いずれにせよ,その実力に疑いの余地はない。Windowsを快適に使い,さらにゲームの待ち時間も短縮させたいというニーズに向けて,Plextor M5 Proは理想的な「回答」になるはずだ。
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