「メダル オブ オナー パシフィック アサルト」トラトラトラの巻 第4回

第4回　ガダルカナル島（前編）

Text by 虎武須（Kobs）


　マキン環礁での功績を評価された主人公達は，休む間もなくガダルカナル島へと送り込まれることになった。1942年8月28日，米軍がすでに日本軍の航空基地を奪取したのち，周囲に潜伏している日本兵を掃討することが目的となる。本編でも名前が出てくるヘンダーソン飛行場とは，この日本軍から奪取した飛行場を，米軍が整備したものである。

○歴史的背景

　当時日本軍では，FS作戦と呼ばれるフィジー，サモア，ニューカレドニア攻略作戦を遂行するために，南太平洋を攻撃可能にする航空基地の建設が急務となっていた。ガダルカナル島にその建設地を発見し，7月16日に建設に着手，翌月5日には長さ800mの立派な滑走路が出来上がった。
　この飛行場建設を知った米軍は大いに慌てた。ここが実際に稼動を始めると，珊瑚海は制圧され，米国の南太平洋での拠点であるエスピリッツサントやニューカレドニアが危険な状況に陥るからである。米軍はすぐさま2万人もの陸上兵力と，ありったけの水上部隊を動員して機動部隊を編成，ガダルカナルの奪取を目指した。これに対して日本軍の守備隊は250名弱の警備隊と2570名の非戦闘員（設営隊員）だった。8月7日には米軍の上陸が始まり，その日のうちに飛行場は占領された。

　やがて日本軍の艦隊が反撃に駆けつけて，のちに第一次ソロモン海戦と呼ばれる戦闘が行われ，日本軍がほぼ完全に近い勝利を収めた。この大戦果が皮肉にもガダルカナルに上陸している米軍の過小評価につながり，後続部隊を待たずして飛行場奪還に向かった一木支隊約2400人は全滅してしまった。
　こののち，大規模な陸軍兵士輸送に伴って第二次ソロモン海戦が発生，双方に大きな損害が生じた。船団による兵力輸送が困難と判断した日本軍は，夜中に駆逐艦や潜水艦でこっそり揚陸するなどの方法で，最終的に3万人以上の陸軍兵士を運び込むことに成功した。
　しかしこの飛行場の争奪戦のために，12月末日にガダルカナル島からの撤収が決定されるまで，凄惨な消耗戦が繰り広げられたことはご存知のとおりだろう。戦死者の数よりも，飢餓や病気で亡くなった兵士が上回るといわれ，あちこちに日本兵の死体が山積みされ屍臭を放った。ガダルカナルでの敗北により日本軍は回復できないまでの痛手を被り，この戦争を決定的な敗北へ導く結果となったのである。



○MoHPAでのガダルカナル

　マキン環礁に続き，ガダルカナルの章も長丁場になるので，今回はヘンダーソン飛行場を死守するまでの前半を解説していきたい。
　ガダルカナル島に到着した主人公達は，ビーチでの簡単なブリーフィングののち，飛行場を目指すことになる。ビーチから少し奥に入れば，すぐに日本兵が潜伏する村に当たる。正面に機銃が設置されており，それに対して手榴弾を投げ込むように要求されるが，かなり危険だ。機銃への対処法としては，敵が弾薬を詰め替えている間に接近して銃で撃つか，手榴弾を投げ込むのが効果的だ。仲間の援護射撃も期待できる。村に入ってすぐの家は中に入って調べると，何かいい物が見つかるかもしれない。ここに限らず，弾薬が拾えたり隠し目標が用意されている場合があるので，建物は細かく調べるようにしたい。

　村を掃討したら，じき飛行場に到着する。ほっとする間もなく，敵の砲撃が始まり，トラックに乗り込んで逃げることに。だがしばらく移動しただけでトラックは大破，主人公らも放り出されてしまう。
　ここからは徒歩で敵の砲兵陣地を探し出し，破壊しなければならない。途中さまざまな障害があるが，これまでの経験を生かせば片付けられる。大砲を爆破したら，塹壕に突破口が開け，次に進めるようになる。



　先に移動すると，日本軍の補給基地となっている村を発見。ここには多くの敵がいるので気をつけよう。村を過ぎると，日本の兵士がこちらを発見して逃げるシーンがある。この兵士は囮で，彼を追っていくと待ち伏せしている敵に包囲され，あっという間に蜂の巣にされるので気をつけたい。
　やがて砦のような場所に着くと，備え付けられている榴弾砲で日本軍の戦車を破壊するイベントがある。さらに周囲に潜んでいる日本兵を片付けたら，再び飛行場を目指そう。

　飛行場の近くには米軍のベースキャンプがある。ここに着いて一息つけるのかと思いきや，またしても多数の敵が押し寄せてくる。これを片付けたら，米軍パイロットを護衛して戦闘機に乗せよう。飛行場はすでに大量の敵兵が押し寄せ，空には敵の航空機が飛び回っている。とにかく数が多いので，弾薬の確保に留意しながら片付けていこう。空を舞う敵機は，ところどころに設置されている機銃や対空砲で落としていく。陸上の敵にも空の敵にも気を配らないと，あっという間に死んでしまうシーンだ。
　最終的には，急降下爆撃を仕掛けてくる敵を片っ端から撃ち落として格納庫を守り，哨戒爆撃機ブラック・キャットを狙っている戦闘機を片付ければ飛行場は守られたことになり，晴れて第一海兵師団と合流となる。

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