プレイレポート
「ラグナロクオンライン」新種族「ドラム」先行プレイレポート。あざと可愛いドラムは初心者はもちろん,上級者も満足のキャラクターだ
ROの長いサービスのなかで,実はプレイアブルキャラクターとしては初となる新種族。ドラムがどういったキャラクターなのか,そして同時に実装される新フィールド「パースタ大陸」がどういった場所なのか,ガンホーにてRO運営チームの中村聡伸氏と伊藤 健氏,栗山知也氏の3人に説明を受けながらプレイする機会を得たのでレポートしよう。
新種族「ドラム」は初心者でも扱いやすいキャラクター
これまでのインタビューやテストプレイで,度々話題に上がっていた新種族のドラム。もともとは初心者向けの種族・職業だと伝えられていた。中村氏は「15年も続いているROだけに,いろいろなものが積み重なり,少し難しすぎるところも多い。そこで初心者でも分かりやすい,遊びやすいキャラクターというコンセプトで制作されたのがドラムです」と説明した。
そうしたコンセプトもあり,ドラムには転生/転職がない。BaseLvの1から175まで,JobLvの1から50までを一直線で育てられる。スキルも基礎的なものをのぞけば,支援タイプ,魔法タイプ,物理タイプの3系統のみで,それぞれの系統スキルを覚えていくだけで完成するようになっている。もちろん,上級者はいろいろなスキル構成を考え出していくだろうが,これらの系統だけを覚えていけばいいというのは,初心者にとって非常に分かりやすい。
ドラムの実装と同時に,彼らの故郷である新フィールド「パースタ大陸」も実装される。ここには冒険の拠点となるドラム族の街「ラザーニャ」があり,フィールドには新モンスターが多数出現する。ドラムはチュートリアル終了後,既存のキャラクターはプロンテラ南にある広場から転送,またはイズルードから船で訪れることができる。
ドラムの外見は猫と髪の毛ありの2タイプ
さて,それでは実際のプレイを通じてのドラムを紹介していこう。今回,新たな種族が追加されるということで,キャラメイクのインタフェースが大きく変化している。
人間キャラクターは男女の性別のほか,ヘアスタイルや髪の色で個性を出せたが,ドラムは外見が完全な猫タイプと,人間のような髪型をしたタイプの2種類がある。それぞれ3種類ずつ,男女合わせて12種類のドラムを作成可能。髪の毛が付いたタイプは,人間キャラクターと同様に髪の色を変えられるので,より個性が出しやすそうだ。
ドラムのためにリニューアルされたチュートリアルも必見。すべてクリアすれば(実質)数千万ゼニーもお得に!?
キャラメイクを終えると,既存のキャラクターと同様にチュートリアルがスタートする。ドラムのチュートリアルは新たに作り起こされたもので,より詳しい内容にリニューアルされている。「もう,ROのことは知っている」というプレイヤー向けにスキップもできるが,すべてでなく,特定の項目のみスキップができるなど,かゆいところに手が届く内容になっているのが嬉しい。
チュートリアルの内容は,ROの基本的な遊び方のほかに,ステータスの意味やポイントの振り方などがレクチャーされる。
それぞれの項目をクリアすると,経験値やアイテムがもらえるが,スキップしてもちゃんともらえるので安心だ。なお,ちゃんとチュートリアルをクリアするのと,スキップするのとでは,チュートリアル中に倒したモンスターから得られる経験値くらいしか差はないとのこと。
チュートリアルでもらえるアイテムの中で注目すべきは装備品だ。ドラムの武器は「猫じゃらし」で,ドラム専用装備となっている。武器としてのタイプは片手杖と同じで,与ダメージなどに影響を与えるサイズ補正は優秀だが,攻撃スピードが低い。最初は初心者用だが,チュートリアルを進めていくと,支援,魔法,物理と3タイプに合った猫じゃらしが手に入る。
これらを始めとしたドラムの専用装備は,モンスターを倒してもドロップせず,すべて店で購入が可能だ。ただし,性能がいいものほど値段が高く,中には数百万,数千万ゼニーする猫じゃらしもあるという。
チュートリアルが終わると,いよいよラザーニャの街で本格的な冒険がスタートする……のだが,その前にラザーニャで受けられる初心者向けのコンテンツ「育成サポートプログラム」を紹介しよう。
育成サポートプログラムは,プレイヤーにオススメの既存クエストなどを紹介してくれるコンテンツだ。「にゃん魂」というスキルを習得すると,受けられるようになる。ちなみにチュートリアルをクリアすると,BaseLv30,JobLv13ぐらいまで上がるので,クエスト受注の条件を満たすのは難しくないだろう。
育成サポートプログラムで紹介されるクエストは,ストーリークエストと,アドベンチャークエストの2つがある。
ストーリークエストは,メインストーリーに関連するクエストが提示されるもので,チャプター01から11まである。それぞれのチャプターのクエストを1つクリアするごとに,次のチャプターのクエストを受けられるようになる。チャプター内でクリアしていないクエストは消えるわけではないので,自分のペースに合わせて進めていくといい。
もう1つのアドベンチャークエストは,天津やコンロンなどローカルマップのクエストや,メインストーリーとは関係ないThe Singクエスト,ダンジョンの討伐クエストなどが対象になっている。こちらはチャプターを進めるごとに開放されていく。
育成サポートプログラムは以上だが,4月3日の実装時点では,対象となるストーリークエストはチャプター04までの公開となり,チャプター05から先の対象クエストは5月15日以降のアップデートで順次開放される予定だ。
ドラム実装と同時にどんどんクエストを進めていく手の早いプレイヤーもいると思うが,チャプター05開放の前に対象のクエストをクリアしていた場合でも,ちゃんと報酬が得られるので安心してもらいたい。
マグロやエビやイヌハッカやピッキの魂で戦うドラム。名前や説明はちょっと変だがその実力は本物だ!
ドラムのスキルは,どれもこれも,どこかおかしい。
ドラムの職業であるサモナーは,さまざまな動植物の魂を使って戦う。ここだけ聞くとごく普通なのだが,そのスキル名や効果の説明がどれもこれも面白おかしいテキストになっていて,笑いと驚きを隠せない。これについては,ぜひ実装されてからプレイヤー自身の目で確かめてもらいたい。
スキル名や説明テキストが妙なことになっているが,その効果は可愛くはない。どのスキルも,現在の3次職でよく使われているスキルをベースに,ドラム用に改良されているため,かなり高性能なスキルに仕上がっている。さらに,それぞれのスキルツリーには,スキルの習得条件にBaseLv100以上のスキルがいくつかあり,これらを覚えることで,それ以前のスキルをパワーアップさせられる。トータルで見ると人間キャラクターよりもスキルは少ないが,その能力は本物だ。
その理由として栗山氏から,「ドラムのJobLvが50までなので使えるスキルポイントが49しかなく,その範囲で覚えられるスキルで,成長後に3次職と一緒に遊んでも遜色のない性能を持たせるため」と説明があった。
今回,4Gamerがテストプレイで触らせてもらったのは,物理攻撃タイプのドラム。このタイプのスキルの中から,栗山氏がオススメの2つを紹介しよう。
1つめは,BaseLv100以降に覚えられる「サベージの魂」。イノシシみたいなサベージの魂をターゲットに向けて放つスキルで,ターゲットまでの間にいる直線状の敵にダメージを与える。スナイパーのシャープシューティングに似たスキルだ。
もう1つは「キャロットビート」。指定した敵に対し,上空からニンジンの雨を降らせる範囲攻撃スキル。こちらは怒れるルナティックの魂を召喚した攻撃らしい。
アローストームに似たキャロットビートだが,所持アイテムに「ニンジン」を所持しているとスキル使用時に1本消費して,スキルにスタン効果が追加される。ニンジンを消費しても威力は変わらないが,コストに対して非常にメリットの大きな効果と言える。
このほかにもドラムのスキルには面白いものがいっぱいあるが,注意したいのが共通スキルの「ソウルアタック」だ。
このスキルを習得すると,通常攻撃が遠距離物理攻撃に変化する。離れたところから攻撃できるのは大きな利点だが,一度覚えてしまうと近距離物理攻撃に戻せなくなってしまうのだ。オン/オフできるようなものではないので,習得するときはそのあたりもしっかり考えよう。
ドラムのスキルはどれもこれも個性的で,いろいろなものを試したくなる。とはいえ初心者は,どのスキルをどんな塩梅で取っていけばいいのか,いろいろと不安になるものだ。そんなプレイヤーのため,ドラムはキャラメイクから7日間,またはBaseLv70まで,何度でもスキルとステータスをリセットして,自由に振り直すことができるという。これを利用して,いろいろなドラムを試してみるといいだろう。
なおBaseLv70以降も,BaseLv80,90,100に到達するたびに,1度だけスキルとステータスをリセットできる。ただし,BaseLv70以降のリセット権は溜めておくことができない。
今回のテストプレイですべてのドラムのスキルタイプを体験できたわけではないが,触れた範囲内での感想でいえば,強いキャラクターではないかと思う。支援タイプは攻撃スキルがほぼないとのことで育成はちょっと大変そうだが(HP回復スキルは魔法扱いではないので,アンデッドモンスターに攻撃手段として使えない),魔法や物理タイプは,かなりの強さを発揮してくれそうだ。支援タイプは,序盤のスキルリセットを活用することで,効率よく育成するといった選択肢をとってもいいかもしれない。
これまでのROは,職業とスキルの多さから,どのスキルタイプで育成していけばいいのか悩むところが少なからずあった。初心者は,どれがいいのか一目で分からないことも多かっただろう。
しかし,ドラムは1つの系統を選べば,それを育て続けていけばいいという単純明快さがあり,初心者でも迷うことなくプレイに専念できる種族と言える。上級者は少ないスキルポイントをどう配分するかで,どんなハイブリッドタイプを生み出せるかが腕の見せどころといったところだろう。
なお,ドラム実装に合わせて,キャラクタースロットが1つ追加されて,全13スロットとなる。追加されたこの1スロットは,ドラムを作って遊んでもらいたいというRO運営チームからのメッセージだ。
実装と同時にスタンプラリーやドラムのみが参加できるコーディネイトコンテンストなど,数々のイベントが実施される予定なので,ぜひ可愛らしいドラムを作ってROを楽しんでみよう。
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