現地時間で5月10日から12日までの3日間,ゲーム業界とゲーマーたちにとっては最も重要なゲームイベント,Electronic Entertainment Expo(以下,E3 2006)が開催されている。
E3 2006の会場となっているのは,カリフォルニア州ロサンゼルス市にあるロサンゼルス・コンベンション・センター。恒例のE3も今年で11回目を数え,多くの読者にとってもおなじみのはず。まさしく,ゲームの祭典と形容するに相応しい一大イベントなのである。
東京ゲームショーとは異なり,E3 2006は業界関係者のみが参加できるトレードショーであり,アメリカや日本などゲームの本場からの参加者はもとより,90か国を超える国々から5万人を超える参加者が集まる。コンベンションセンター内は広大で,主催者であるESA(Electronic Software Association)によると,400社におよぶソフトウェア,ハードウェアのベンダーが,5万平方メートルの敷地で自社の製品を紹介する。なんと,オリンピックサイズの競泳プール40個分の広さに,5800台というディスプレイが並んでいるということになるらしい。
さて,今年の目玉を「ゲーム業界」というマクロな視点で眺めてみると,やはり昨年末に発売されてアメリカでは大きな話題を呼んでいるXbox 360に,後発となるプレイステーション 3やNintendo Wiiが,どのように対抗していくかという“次世代ゲーム機戦争”に尽きると思われる。
しかしその陰では,日本のNintendo DSを代表とする“携帯機ブーム”も押し寄せており,携帯電話用のゲームソフトなどを含めて,2000作に近いと思われる出展作品のうち半数近くが,ハンドヘルド用ゲームソフトであるという予想もある。
そんな中,我々にとって非常に気になるのはもちろん,マイクロソフトが来年早々にもリリースする(とされている)Windows Vistaを旗印にした,PC用ゲームの動向である。
現在(現地時間5月9日)までのところ,大作らしさのある未発表作品の公開予定情報は少ない。昨年からの話題を引きずったタイトルが多く,やはり次世代ゲーム機の比重が高い,もしくは現在をWindows Vistaへの転換期と見て,プロジェクトの進行を控えているとも見受けられる。しかし,いざフタを開けてみると,ビックリするような話題が出てくるのがE3の面白いところでもある。
今年も,「日本一の情報量」と言われる当サイトのE3特集を,ぜひお楽しみいただきたい。