[GC 2006#40]アーケードのテニスゲーム,「パワースマッシュ3」のPC版が開発中
シンプルな操作で,初心者でも簡単に遊べるテニスゲーム「Virtua Tennis」(邦題 パワースマッシュ)シリーズの最新作,「Virtua Tennis 3」(パワースマッシュ3)。日本ではアーケードで人気を得ている作品だ。 (いまのところ)日本でPC版の発売予定はないのだが,GC 2006が開催されているドイツでは,2007年の2月頃にPC版,Xbox 360版,プレイステーション3版が発売される。現在の開発状況は40%ということだが,GC 2006はテニス人気の高いドイツで開催されるゲームイベントということもあり,Xbox 360版が出展されていた。 まだ開発が半分に満たない状態なので分からないが,基本的な部分ではPC版とXbox 360版との間に違いはないということもあり,ここで紹介しよう。
本作には,ロジャー・フェデラー,アンディ・ロディック,レイトン・ヒューイット,といったプロテニス界を代表する豪華なメンバーがプレイアブルなキャラクターとして登場する。実際の選手の能力的な特徴だけでなく,外見的な特徴も似せられていて,ファンには興味深いだろう。ポイントを取った後など,時折カメラが該当キャラクターをアップにするが,その瞬間に画面を見ると,いかに外見的な特徴をうまく捉えて,ゲーム化しているのかが分かる。
基本的な操作方法は,アナログキーで前後左右に移動し,ボタンを押してスライス/トップのスピンを打つ,というもの。シリーズの原点「パワースマッシュ」がPCへ移植されたときは,方向キーで移動し,あとはAキーとSキーを使いスライススピンとトップスピンのボールを打っていた。この操作方法はシリーズを経ても変わっていないので,おそらく今回も同じだと思われる。
アーケード版でのモードは,一人用の「トーナメント」「チャレンジ」と,2人用の「対戦」「協力ダブルス」の四つ。そしてキャラクターの戦績などが保存できるICカードを使用できる。 このICカードは戦績だけでなく,勝利数に応じて上昇する「SPT世界ランキング」や,条件を満たすと手に入れられる「メダル」などのデータを記録できる。とはいえ,コンシューマ機やPCで,アーケード版と同様のICカードを使うことは考えづらいので,ちょっと変わった形で実装されるのだろう。 アーケード版でICカードが使用されたのは,ゲームデータの保存が難しいアーケードゲームを継続的に遊んでもらうための工夫。長期的に遊べるモードの実装にも期待したいところだ。
Virtua Tennis 3のアーケード版は,PCがベースになっている「LINDBERGH(リンドバーグ)」が採用されていることなどを考えると,PC版が発売されてもなんの不思議もない。とはいえ本家といえる日本ではなく,ドイツでPC版が発売されるというのは驚きだ。 スポーツゲームなだけに,日本語版作成に必要な,翻訳原稿の分量も多くないと思われる。ドイツ語のPC版を完成させた次には,日本語のPC版開発に着手してもらいたいところだ。(noguchi)
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