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ブロックチェーン「Polygon」が東京ゲームショウに初出展! お洒落なブースでイチオシのタイトルを聞いてきた[TGS2024]
ブロックチェーンは,ブロックチェーンゲームにおけるインフラである。例えば「キャプテン翼 -RIVALS-」では,Polygon版とOasys版がリリースされているが,誤解を恐れずに言えば,この違いは「コンシューマゲームにおける,PS5版とXbox Series X|S版の違い」のようなものだ。細かく見れば違いがあるが,普通に遊ぶ分にはあまり変わらない。
しかし,古参のブロックチェーンであるEthereumとの違いは大きい。もともとPolygonは,Ethereumのスケーラビリティ問題(手数料の高騰など)を解消するために開発されたという経緯がある。
本稿執筆時に,マーケットプレイス「OpenSea」でNFTを1つ購入する際の手数料を確認したところ,Polygonは約1円,Ethereumは約500円となっていた。100円のアイテムが600円になってしまってはゲームが成り立たないので,最近のブロックチェーンゲームはPolygon以降のブロックチェーンを採用しているものが多い。
前置きが長くなったが,ブースの紹介に移ろう。空間を贅沢に使ったブースは,レトロで,くつろげる雰囲気となっており,TGSの雑踏の中で異彩を放つ。よく見ると,インテリアにゲームの紹介が隠されているのが面白かった。
BrilliantcryptoのVHS風パッケージを発見 |
裏面にはゲームの紹介も |
また,Head of APACのビール依子氏と,Head of Gaming and NFTのGreg Labuz氏にお話をうかがうこともできた。
4Gamer:
TGSには初めての出展ですよね。経緯を教えていただけますか。
ビール氏:
Polygonはフルリモートの多国籍企業ですが,日本の担当は私しかいないんです。過去には,このようなブースをGDCに出展したことがあります。そして最近,アジアでWeb3への注目が高まってきているので,TGSにも出展することにしました。今回は「どのようなゲームがブロックチェーンゲームになるのか」を周知したいと思っています。
4Gamer:
TGSには一般のプレイヤーも来ますが,B2Cでも認知を拡大していくつもりですか。
ビール氏:
一般のプレイヤーに使ってもらわないと,ブロックチェーンの意味がありません。Polygonは「世界のあらゆる人がブロックチェーンの恩恵を受けられること」を目指しているので,各開発会社と協力して広めていきたいです。
4Gamer:
ブースのコンセプトは何ですか。一見すると,TGSっぽくないお洒落な雰囲気になっていますが。
ビール氏:
みんなに言われます(笑)。「アメリカで友達の家に遊びに行ったとき」をテーマに,理想のゲームプレイ環境を目指しました。
4Gamer:
今回の出展タイトルは何ですか。
ビール氏:
実は,壁にポスターが貼ってあるゲーム全部なんです。時間帯で分けていて,4日間で10タイトル以上を試遊できます。
4Gamer:
すごい数ですね(笑)。その中で,イチオシはありますか。
ビール氏:
「Wilder World」というメタバースレーシングゲームです。日本ではあまり知られていませんが,海外ではとても注目されているので,ぜひこの機会に知ってほしいです。
Labuz氏:
プレイヤーが「所有」できることが魅力となっています。
4Gamer:
ほかのブロックチェーンと比べて,Polygonは何が優れているのでしょう。
ビール氏:
ひとつは「エコシステムの大きさ」です。既存のユーザーが,ほかのブロックチェーンよりも多いと思います。もちろん「速くて,安くて,使いやすい」という面にも自信があります。
4Gamer:
Polygonの使われ方としては,どういったシェアになっていますか。
Labuz氏:
トークンや決済のようなDeFi(分散型金融)系と,アイテムやアートのようなNFT系に大きく二分すると,現在は半々くらいです。
4Gamer:
ゲームと,ゲーム以外という観点ではどうですか。
Labuz氏:
もちろん,完全に金融だけ,完全にゲームだけというユースケースもあります。しかし,本当に面白いのは,その中間にある領域「Web3 Gaming Identity」だと考えています。
4Gamer:
最後に,日本に向けたメッセージをお願いします。
ビール氏:
日本は比較的,暗号資産を受け入れやすいメンタリティを持っていると思います。スタートアップ企業と協力して,普及を進めていきたいです。
Labuz氏:
日本には才能のあるゲームクリエイターが多いです。Polygonが技術面をサポートするので,一緒に新しいものを作っていきましょう!
「Polygon」公式サイト
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