企画記事
「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」七英雄の再帰還を迎える前に振り返るシリーズの変遷・後編(PlayStationの時代〜現在編)
本企画は,2024年10月24日に発売される「ロマンシング サ・ガ2」のフルリメイク作品「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」(PC / PS5 / Switch / PS4)を迎える前に,それに至るまでのサガシリーズを再考しようというものだ。
後編では,1989年の「魔界塔士 Sa・Ga」から1995年の「ロマンシング サ・ガ3」までのゲームボーイ〜スーパーファミコンの時代に迫った前編に続く時代,PlayStationという新天地で誕生した「サガ フロンティア」以降の作品から現在までの歩みを振り返ってみたい。
「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」七英雄の再帰還を迎える前に振り返るシリーズの変遷(ゲームボーイ〜スーパーファミコン時代編)
サガ35周年という記念すべき年にリリースされる「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,ある意味でのシリーズの集大成となるであろう作品だ。本作をを迎える前に,サガシリーズの歩みを2回に分けて振り返ってみよう。前編はサガとロマンシング サガのゲームボーイ&スーパーファミコンの時代だ。
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- PS5:ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン
- :ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン
- CERO C:15歳以上対象
- プレイ人数:1人
- 企画記事
- ライター:高橋祐介
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目次
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[2-1]PlayStationの時代
RPGの新天地(フロンティア)を求めて
サガ フロンティア
サガ フロンティア2
[2-2]PlayStation 2の時代
過去のイメージに制限されないアンリミテッドなゲーム作り
アンリミテッド:サガ
ロマンシングサガ ‐ミンストレルソング‐
[2−3]狭間の時代〜そして現在へ
緋色と恩寵と翠の波動
サガ スカーレット グレイス / 緋色の野望
サガ エメラルド ビヨンド
35周年の2024年。それはシリーズの“究極形”な最新作,入門編にもなり得る名作リメイクが揃う年
[2-1]PlayStationの時代
RPGの新天地(フロンティア)を求めて
一方でゲームボーイ用ソフト「ポケットモンスター 赤・緑」が1996年2月27日にリリースされ,主に小中学生を中心にじわじわと人気が広がり始める。同年7月にはゲームボーイを小型軽量化した新モデル・ゲームボーイポケットが発売されたことで,ポケモンブームはさらに過熱していった。
なお,同時期に登場した主要なRPGやそれに類するゲームとしては,1996年3月発売のスーパーファミコン用ソフト「スーパーマリオRPG」,9月発売のPlayStation用ソフト「女神異聞録ペルソナ」,セガサターン用ソフト「サクラ大戦」,1997年6月発売「ファイナルファンタジータクティクス」などがある。
コンシューマゲーム以外にも目を向ければ,古くからの4Gamer読者にとって思い入れ深い作品であろう,RPGを語るうえで外せないMMORPGの始祖「ウルティマ オンライン」が1996年から1997年にかけて行われたβテストを経て正式リリースへと至っている。
サガ フロンティア(1997年7月11日発売)
このように「ロマンシング サ・ガ3」が1995年11月に発売されてからわずか1年半の間でゲームの世界では大きな動きがあったわけだが,ではサガシリーズはどうなっていたのか?
前作のリリースから1年と8か月が過ぎた1997年7月11日。同年1月に発売された「ファイナルファンタジーVII」に続くスクウェアの大作であり,PlayStationでのシリーズの幕開けとなった「サガ フロンティア」が登場した。
それはタイトル名のとおり,主流とは一味違う「RPGの新天地」「新しい層の開拓」を目指そうという意志,“フロンティアスピリット”を感じられるゲームだった。
1つの長い物語ではなく,7人の主人公それぞれの短編を読み進め,バトルと探索の繰り返しのなかでプレイヤー自身が頭の中で物語を織りなしていくようなゲーム体験。それは,エンディングまで何十時間も遊べることが当たり前とされていた大作RPGへのアンチテーゼのようにも感じられ,また世の動向やファンのニーズがどうあれ“サガはサガ”だと印象付けられるものだった。そんな遊びごたえから,当時すでに「河津イズムは健在」などと感じていたように思う。
各主人公の物語は週末にじっくり遊べば終わる程度の長さで,主人公を変えつつ周回プレイする楽しさも味わいやすい。ラストバトルの相手も主人公ごとに用意されており,そのすべてに専用曲があるという豪華さだった。筆者自身はバトル中の演出も相まって,ブルー編とT260G編のラストバトルの曲がとく気に入っている。
いや待てよ。レッド編の曲もだいぶ熱かったし,クーン編も始まりが荘厳かつ正統派ファンタジーらしい展開を見せる曲だし……と,結局全員分書いてしまいそうなのでこのあたりにしておくが,それぐらいどの曲もバトルと相まってとても印象的だったわけだ。
なお,ラストバトルという場面の高カロリーな楽曲を7つを作曲したことも含め,「サガ フロンティア」の楽曲制作はなかなかハードだったようで,伊藤賢治氏はSNSなどで「地獄の苦しみ」を味わった(?)と振り返っていたりする(関連リンク)。
ゲームの舞台となる世界は,混沌の狭間にいくつものリージョン(領域。または小世界)が浮かんでいるというもの。人々はリージョンシップを使って領域間を行き来しており,ときには戦争が起こることまである。
登場するリージョンや勢力は実に多彩で,マンハッタンをはじめとする3つのリージョンが連合する未来的な「トリニティ」。とある目的のために術士たちを育成する「マジックキングダム」。トリニティによって滅ぼされた和風の世界「ワカツ」。アジア的無秩序な雑踏が続く「クーロン」。現代日本を思わせる「シュライク」。リージョン全体が監獄となっている「ディスペア」……などなど,実際に探索できる場所だけでも二十種類以上あった。
そんな小世界が複数登場する「サガ フロンティア」は,ゲームボーイ時代を知る多くの人に「魔界塔士」「秘宝伝説」を連想させるものだった。筆者もまたその1人で,当時関わっていたゲーム誌でそんなコラムを書いたことを覚えている。
7人の主人公の種族もヒューマン(人間),半妖(または妖魔),モンスター,メカと多彩で,それぞれの育成方法や戦い方はゲームボーイ時代のサガをベースに,より発展させたものとなっていた。
新種族「妖魔」はヒューマンとモンスターの中間のようなイメージで,専用の武具に敵モンスターを封じることで技を習得したり,能力値を上げることができる。強力な敵が登場すると「吸収チャンス!」と張り切れるわけだ。能力吸収(過去作の「肉を食べる」に相当)で種類ごとがらりと変わってしまうモンスターに比べればマイルドだったが,「技をひらめかない」「吸収以外では能力値が成長しない」といったクセがあるのはいかにもサガ。ただ,半人半妖である主人公・アセルスだけは例外で,ヒューマンと妖魔のいい所取りの強力なキャラクターだった。
またバトルにものちのシリーズ作品にも影響を与える大きな進化が起きていた。複数の技や術が連続して決まる「連携」が本作から加わったのだ。複数の技がつながることで相手の防御を崩しつつ大ダメージを与えるこの仕組みは,威力・演出ともにファンを大いに喜ばせた。
これは当時バトルエフェクトを担当していた高井 浩氏(のちに「ラストレムナント」「ファイナルファンタジーXVI」のディレクターとなる)と,バトルデザインを担当した小泉今日治氏によって生み出されたもので,RPGに格闘ゲーム的なコンボの楽しさを取り入れる発想で生まれたという。
また連携時に技名が一部省略されつつ合成されるのも面白いポイントで,例えば「精密射撃」「クチバシ」「百足蹂躙」の3連携であれば「精密クチ蹂躙」となる。「『精密にクチで蹂躙されていく』ってどんな状態?」などと,夜中に同僚たちとワイワイ騒ぎながら記事を作っていたのが懐かしい。
……と,オリジナルを知らないと「?」な話題に走りがちになってしまったが,「サガ フロンティア」は2021年4月に現行のコンシューマ機やスマートフォン,PC向けにリマスター版がリリースされている。オリジナルでは開発期間の都合でお蔵入りになっていた「第8の主人公」ヒューズの視点から,クリア済みの主人公の活躍を追いつつ遊べることも大きなウリだ。
よくあるリマスター作品とは一線を画す豪華な内容である。サガの歩みを自分自身でも確かめたいという人はもちろん,かつてプレイしたという人もあらためてリマスター版をプレイしてみるといいだろう。
「サガ フロンティア リマスター」公式サイト
「サガ フロンティア リマスター」プレイレポート。現代のプレイスタイルにマッチさせたリマスター化が好感触
スクウェア・エニックスから本日発売となった「サガ フロンティア リマスター」のプレイレポートをお届けする。1997年にリリースされたPlayStation初となる「サガ」シリーズのリマスター版で,8人目の主人公を始めとする新要素や,現代のプレイスタイルに合わせた新機能が盛り込まれている。
サガ フロンティア2(1999年4月1日発売)
RPGの新たな領域を開拓しはじめたサガシリーズ。その2作目「サガ フロンティア2」は,スクウェアのもう1本の看板タイトル「ファイナルファンタジーVIII」のすぐ後を追うように,1999年4月にリリースされた。
この頃には「テイルズ オブ」シリーズ,「アトリエ」シリーズなどもすでに人気になっており,のちにJRPGと呼ばれる一形式が確立されていく時期だったと言える。また「エースコンバット3 エレクトロスフィア」や「シェンムー」など,RPGとは異なるジャンルでも独特の物語体験や冒険感を味わえる作品も増えつつあり,物語性のあるゲームを楽しみたいならRPG一択,という時代は終わりを迎えつつあった。
そんな流れのなかで登場した「サガ フロンティア2」は,探索とバトルを軸を置くサガシリーズにおいて最もストーリー寄りだった作品かもしれない。物語のテーマは「覇王ギュスターヴが起こした動乱をめぐる,100年に渡って続く大河ドラマ」。地図や年表からエピソードを紐解いていく形式であるため,これまでのフリーシナリオのように展開が大きく変化することはない。だが,ファン同士で歴史的な出来事の解釈や考察を語り合うのがとても楽しい作品だった。
1人の英雄がもたらした時代の変化と,冒険者一家の三代にわたる戦いを描いた作品であるため,イベントが起こる年代によってはキャラクターたちが加齢により弱っている,引退して登場しなくなる,代替わりしている……といったことが多々起こる。
また,最終パーティだけはしっかり育成する必要があり,それまでと同じ調子で進めているとラストバトルで苦戦するというワナまであった。
筆者は元々,バトルや育成を最小限に抑え,ほどよく苦戦しつつRPGを楽しみたいタイプだ。なので手持ちの戦力でお話を進めていく本作も「そういうもの」として楽しんでいたが,従来のシリーズのようにキャラクターをじっくり育てながら遊びたい人は困惑したり物足りなかったりしたのではないだろうか。
難関はラストバトルだけではない。本作には歴史の転換点となる合戦を扱う「コンバット」というシステムがあり,その最終戦となる「サウスマウンドトップの戦い」の難度の高さは今も語り草となっている。
ちなみに筆者が最初にプレイした評価版の「サガ フロンティア2」では,製品版よりも勝利条件が厳しく,ラウプホルツ公の援軍到着が1ターン遅く設定されていた。つまり持久戦にもちこむ場合でも,偽ギュスターヴの各部隊を1回ずつ後退させる必要があったのだ。戦闘開始から数ターン後,突撃を開始する偽ギュスターヴの隊を見ながら,大坂夏の陣で真田信繁(幸村)の突撃を受けた家康はこんな気分だったのだろうか……などと想像したものである。
バトルには新たに「デュエル」というシステムも加わっている。これはその名の通り1対1の戦い(決闘)を扱うシステムで,「斬る」「払う」「構える」「けん制」など,さまざまな動作のなかからターンごとに使うものを4つ選び,戦いを進めていくというものだ。なお開発初期はバトルはデュエルのみになる構想だったらしく,実は通常のバトルのほうがあとから加えられたものだったりする。
そんなデュエルは,味方と相手が選んだ動作の相性によってそのターンの有利不利が決まり,またデュエル専用の1人連携「カスタムアーツ」が発動するなど(動作の組み合わせにより「不動秘奥義 炎斬りブライト」などと命名されるのも面白かった),実に凝った作りになっていた。しかし若干マニアックかつ地味だったためか,多くのプレイヤーに技や術の習得手段くらいに見なされていた感はあり,この原稿を書いていて「ちょっともったいないかも?」とあらためて思ったりした。
楽曲は前作までのロマンシングかつ変幻自在な伊藤賢治氏の曲から,浜渦正志氏のピアノが印象的なしっとりとした抒情的な曲に変わり,これが水彩画調のグラフィクスとも相まって,本作のテーマと見事に合致していた。
ただ,これはやはり思い切った変更であり,筆者の周囲でも意見が分かれていたポイントだった。前作のように「イトケンサウンドで連携をバリバリ楽しみたかった」という声が多かった一方で,新たな作風に興味を持ってシリーズを初めてプレイした人もいたことも確かで,月並みではあるが評価の分かれる作品だったように思う。
そんな「サガ フロンティア2」は,前編でも触れたようにシリーズファンがリマスター版(あるいはリメイク)の発表を今か今かと待ち望んでいる作品でもある。まず「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」を先に迎えることにはなるが,河津秋敏氏の「裏切られることはない」という言葉を胸に「サガ フロンティア2」の新たな展開を期待している人は少なくないだろう。
[2-2]PlayStation 2の時代
アンリミテッドなゲーム作り
アンリミテッド:サガ(2002年12月19日発売)
次なるサガシリーズは2002年末に発売された「アンリミテッド:サガ」。「サガ フロンティア2」の発売から3年近く間が空いていた。ちなみにスクウェアとエニックスが合弁したのは2003年の4月で,本作はスクウェア時代にリリースされた最後のサガとなった。
RPG以外のストーリー要素の強いゲームでくくると,3月に「鬼武者2」,10月に「逆転裁判2」,12月に「ゼルダの伝説 風のタクト」などだろうか。さらに海外作品にも目を向ければ,PlayStation 2用ソフト「Grand Theft Auto III」やPCゲーム「Neverwinter Nights」といった革新性のある作品が現れたころでもある。現代的なゲームの原型が出揃った頃合いと言えそうだ。
ちなみに河津氏は「サガ フロンティア2」の開発後は「ファイナルファンタジー」のナンバリングを手がける予定があったらしい。ゲームとはまったく別内容となる予定だったが,テレビアニメ「FF:U 〜ファイナルファンタジー:アンリミテッド」に原作として関わったのもその一環だったと過去のインタビューで語っている。
その他にも携帯ゲーム機であるワンダ―スワン用ソフトの開発や,新会社ゲームデザイナーズ・スタジオの設立,ゲームキューブ用ソフト「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」シリーズの立ち上げなどにも携わっており,筆者はそれらの動きに期待しつつも,そろそろサガの新作も作ってくれないかな……などと思っていた。これは多くのサガファンも同じだったのではないだろうか。
そんな時期に発売された「アンリミテッド:サガ」だが,世間的には物議をかもした作品だった。遊び方がこれまでのシリーズとほぼ別物になっているにも関わらず(基本的な仕組みは河津氏がデザインしたワンダ―スワン用ソフト「ワイルドカード」に近かった),作中のガイドが不十分だったため,HPの回復にすら戸惑うプレイヤーが続出したのだ。
具体的には,バトル中なら回復したいキャラを行動させずターンを経過させる,移動中なら安全な場所でアナログスティックを「押しこんで」待機するといった具合なのだが,当時の筆者も「さすがにこれは気がつきにくいだろうな」とは感じていた(もっとも,説明書に書かれていたのだけど)。
よくない形で話題が先行してしまったタイトルだが,内容自体はなかなかに凝っていた。「サガ フロンティア2」の流れをくむ水彩画調の背景や,フロアタイルやメタルフィギュアといった美しいコンポーネントを連想させるアナログゲーム的なビジュアルは,今見てもなかなか雰囲気があると思う。むしろゲームの形が多様化し,テーブルトークRPGやマーダーミステリーといったアナログゲームの認知が広がった現在のほうが受け入れられやすいのではないだろうか。
なお筆者は期待のあまり本作には仕事で関わろうとせず,発売前から本作に関わるニュースや情報を遮断。あえて1プレイヤーとしてプレイすることを選んだくらいだった。そのため発売当初はほかのプレイヤーたちをざわめかせていたなんてことはつゆしらず。困惑はありながらもひとり黙々と試行錯誤を楽しんでおり,初めて本作の評判を知ったのは,発売から数日後に開かれた忘年会に参加したときだった。
初プレイ時の主人公は,タイトル画面で「本作に慣れた人向け」と紹介されていたアーミックを迷わず選択。そして受注可能なクエストをほぼ遊び尽しても物語が進展しないことに首をかしげつつも,「この歯応え,この手探り感こそRPGよ」などとむしろ楽しい気分になっていた。簡単に解説すると,アーミック編はさまざまな素材の武器・防具・アイテムを集めることで物語が進展するのだが,キャラクターが装備していると収集した判定から漏れてしまうため,上記のように物語が進行しないという「事故」が起こっていたわけである。
ゲーム自体の話に戻そう。「アンリミテッド:サガ」のバトルは「サガ フロンティア2」のデュエルと通常バトルを融合させたような仕組みだった。
1ターンあたり5つの行動を選び,実行できるのだが,普通のRPGのようにパーティメンバーそれぞれに指示を出して戦ってもいいし,状況によっては1人で5回行動して壁になりつつ,味方の回復を待つという戦法もとれる。またバトル中のキャラクターは3Dではなく,イラスト調の素材をアニメーションさせており,これがアナログなビジュアルとぴったりマッチしていた。
成長の方式も独特で,六角形の「スキルパネル」をハニカム状の盤に並べることで能力値が伸びていくというものだった。スキルパネルは「剣」「罠外し」「障害物越え」といった冒険に役立つスキルとして効果のほかに,能力値を伸ばしやすいもの,五行(魔法に関係する)を伸ばしやすいものといった性質の違いがあり,またパネルの起き方による能力値ボーナスなどもあり奥深い。
ただ冒険中の行動の成否や,攻撃結果等にランダム性を与える要素が「リールの目押し」だった点は,かなり人を選ぶゲームデザインだったと言わざるをえないだろう。一度慣れてしまえば自在に有利な結果を手繰り寄せることができるのだが,目押しが不得意な人にとっては厳しかったようだ。
筆者の身近にも,リールを凝視しながらプレイしていた女性がいたのだが,あるとき彼女はその大きな瞳から一筋の涙をこぼし,それから二度と「アンリミテッド:サガ」を起動しようとはしなかった。……と,その後が少し心配になる書き方をしてしまったが,のちに「-ミンストレルソング-」や「サガ スカーレット グレイス」を楽しんでいたので,今では笑って話せるエピソードとなっている。
話が脱線してしまったが,多くの人がイメージするであろうRPGを求めていたプレイヤーにとっては,実際の難度はともかくとして「難しそう」「覚えることが多そう」という印象を与えてしまったのは否めなかった。ただRPGというジャンルに限定せず,アクションゲームやアナログゲーム,果てはギャンブル的な領域にまで幅広く興味を持っていた人にとって「アンリミテッド:サガ」はとても楽しめるゲームだったと思う。繰り返しになるが,今の時代に合わせた調整を行えば,高い評価を受けてもおかしくないポテンシャルを秘めた作品と言えるだろう。
ロマンシング サガ -ミンストレルソング-(2005年4月21日発売)
続いて登場したのは,2005年の「ロマンシング サガ -ミンストレルソング-」。1992年に登場した「ロマンシング サ・ガ」の世界と物語をベースに,以降のシリーズで進化したシステムを加えたリメイク作品だ。
これまで基本的に完全新作をメインに取り上げてきたので「なぜリメイクを?」と思うかもしれないが,本作はまるで新作のようなサガシリーズのリメイク作品の流れを生んだ作品として触れないわけにはいかない。それは2009年登場した「サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY」や2011年発売の「サガ3時空の覇者 Shadow or Light」,そして「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」につながっていくのだ。
オリジナルとの最大の違いは,やはり3Dになったグラフィックスだろう。オリジナルをかなり遊びこんだ筆者としては,「あの街はどんな風に描かれているのか」「あのキャラはどう変わった?」などと,変化を確かめること自体が楽しかった覚えがある。以前住んでいた街を久々に再訪したときや,幼なじみと十年以上ぶりに再会したときのような興奮があった。オリジナルではピンポイントで登場するキャラクターや,設定上の存在だったキャラクターが仲間になるのも嬉しいポイントだった。
もちろんクエストは新たに追加されたものもあり,行き当たりばったりに遊んでもいいし,どんな順番で進めるのかじっくり計画して進めるのもまた楽しい。前作「アンリミテッド:サガ」にもあった険しい地形の突破や,鍵開けや隠密に関するマップアビリティのシステムが加わったのも,冒険をより楽しいものにしてくれた。これにより,周回プレイで同じシナリオを進める場合も,仲間に加えているメンバーや育て方によって冒険の展開が変わるようにもなったのだ。
スキルシステムは戦闘に関わるものもあり,またキャラクターの「クラス」にも関わる複雑なものになっているが,すべてが説明不足だった前作の反省か,詳細なヘルプが用意されていた。細かい積み重ねの遊びが好きな人にとっても安心の作りだった。
バトルは「サガ フロンティア」をベースにシリーズのさまざな要素を組み合わせた,当時の集大成かつ分かりやすいものだった。そして「イトケン曲を聴きながらバンバンひらめいて連携したい」ニーズを完璧に満たしてくれており,その楽曲もスーパーファミコン版のアレンジから新曲まで多数で,とく「熱情の律動」はゲームファン以外にも広く知られる曲となった。
筆者の周りでも評判がよく,たとえば先ほど出てきた「アンリミテッド:サガ」を挫折してしまった女性も,本作はあっさりとエンディングを迎えており「ただただ楽しく自由に進めていくうちにクリアしてしまった数少ないゲーム」と語っていた。オリジナルを知らない人にとっても遊びやすいRPGとして磨き上げられていたのだ。
なお本作は2022年12月にリマスター版が登場している。サガシリーズに触れたことがない人でも比較的遊びやすいゲームで入門編としても最適だ。プレイしたことがない人はいつか触れてみてほしい。
「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」公式サイト
[プレイレポ]自由奔放な冒険で多くのゲーマーを魅了した「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」が令和に甦る
スクウェア・エニックスは2022年12月1日,「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」を発売する。自由奔放なプレイを許容し,多くのゲーマーを魅了した初代ロマサガのリメイク作を,さらにパワーアップしたリマスター作品だ。プレイレポートをお届けしよう。
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- PS5:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- PS5
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- CERO B:12歳以上対象
- スクウェア・エニックス
- ファンタジー
- プレイ人数:1人
- PS4:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- PS4
- Nintendo Switch:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- Nintendo Switch
- iPhone/iPad:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- iPad
- iPhone
- Android:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- Android
- PC:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- PC
- プレイレポート
- ライター:津雲回転
[インタビュー]「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」には,オリジナル版の開発者と当時のプレイヤー,両者の思いが込められていた
「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」は,オリジナル版開発者と当時のプレイヤー,その両方の思いが込められた作品だった――ミンサガはなぜいま,何を込めてリマスタリングされたのか。オリジナル版とリマスター版の双方のキーマンである,河津秋敏氏,小泉今日治氏,三浦宏之氏,上野真史氏に話を聞いた。
- キーワード:
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- Android:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
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- PC:ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター
- PC
- インタビュー
- 編集部:Junpoco
- ライター:大陸新秩序
- カメラマン:増田雄介
[2−3]狭間の時代〜そして現在へ
緋色と恩寵と翠の波動
前述したリメイク作品「サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY」「サガ3時空の覇者 Shadow or Light」が実質的な新作とも言える作りで,とくにサブシナリオを多数楽しめる現代風のRPGとなった「Shadow or Light」はほぼ新作のような手触りではあった。
また2012年にはフィーチャーフォン用ゲーム「エンペラーズサガ」,2015年にはブラウザゲーム「インペリアルサガ」といった携帯電話やスマートデバイス向けのゲームも登場した。いわゆるテレビゲームのソフトだったサガが,さまざまなプラットフォームに展開し始めた時期だったのだ。
といったわけで,コンシューマの完全新作は出ないが,何かしらでサガに触れることはでき,筆者的には「クリスタルベアラー」がとても楽しかったこともあって「別にサガでなくても,河津氏が作る一風変わったゲームが遊べればいいかな」ぐらいの気分になっていた。そして気がつけば「-ミンストレルソング-」から9年,「アンリミテッド:サガ」からは実に12年の歳月が過ぎていた。
そんな2014年年末,新たなサガがPlayStation Vita用ソフトとして開発中であることが発表され,ファンは大いに驚くことになる。
サガ スカーレット グレイス(2016年12月15日発売)
サガ スカーレット グレイス 緋色の野望(2018年8月2日発売)
ゲーム内容は世界各地の放浪と探索,そしてバトルに絞りこまれており,街の内部やダンジョンなどは基本的には大胆に省略されていた。
探索とバトルを繰り返しながら,世界の全体像を知っていく楽しさ。それは「ウィザードリィ」の時代から変わらないベーシックなRPGの楽しさだが,それだけに強い力を持ち,筆者を夢中にさせるものがあった。また身近にいるほかのプレイヤーと,どんな選択をし,どんな物語を紡いだのかを語り合うのもとても楽しかった。「ロマンシング サ・ガ」を初めて遊んだあの頃のように。
バトルは敵味方の行動順を可視化したタイムラインバトルへと進化した。
敵の使う技やタイミングがある程度わかるからこそ,パリイやディフレクトといったプロテクト技で防ぐか,あるいはカウンター技やインタラプト技で迎え撃つか,それによって生まれたチャンスをどのように生かすかといった,シリーズのコマンドバトルで楽しんできた作戦立案の楽しさや攻防の妙味をより味わいやすくなっている。
たとえば「魔界塔士」なら,強敵「ほのおのきょじん」の集団に「うらみのつるぎ」でカウンターダメージを与えつつ,「バルカンほう」「フレア」で一掃していくような。「サガ フロンティア」であれば突然ひらめいた技を連携に組みこみ,敗北寸前から逆転したときのような。エンディングまでに1度か2度あるギリギリの攻防が,ゲーム中に幾度も生まれるようになったのである。
伊藤賢治氏の楽曲も「ロマンシング サ・ガ」から「-ミンストレルソング-」を経て進化しただけでなく,素直かつ聴き応えのある氏の新境地とも言える高いクオリティの曲が揃っていた。出過ぎたことを言ってしまうが……個人的にはそれまでのリメイク作品の曲にあったわずかな「迷い」のようなものが消えたような印象を受けたのを思い出す。また「サガ フロンティア」の企画段階では,主人公ごとに通常戦闘の曲を変えるという構想があったそうだが,19年を経た本作にてその構想がついに実現している。
ゲーム内の分身ではなく自分自身が,そして世界中の多くの人々が緋色の凶星……ではなくパンデミックに翻弄されたその時期,サガシリーズのリマスター版がいくつか発売された。それ以前にさまざまなプラットフォームでのゲーム展開が活発だったこともあるが,これまで以上に自宅で過ごすことが増えたこともあり,このタイミングでサガに初めて触れたり,再開したりといった人も少なくないのではないだろうか。
「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」公式サイト
「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」プレイレポート。河津秋敏氏の個性派RPGがより遊びやすくなり,さまざまな新要素も追加
スクウェア・エニックスが2018年8月2日に発売を予定している「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」のプレイレポートをお届けしよう。河津秋敏氏が手がけた「サガ」シリーズ最新作が,多くの改良を加えられて,より遊びやすくなった。
「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」インタビュー。独特なプレイ感を持つRPGはどのようにして生まれたのかを聞いた
スクウェア・エニックスは,「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」を,2018年8月2日に発売する。独特なプレイ感を持つRPGはどのようにして生まれたのか,新作を作るにあたって「サガらしさ」を意識しているのかなど,河津秋敏氏率いるスクウェア・エニックスの開発チームに聞いてみた。
筆者も当時リマスター作品をプレイしていたが,正直なところサガの完全新作を待つ気持ちはほぼほぼ無くなっていた。なにせ「アンリミテッド:サガ」から「スカーレットグレイス」までに14年かかっている。「スカーレットグレイス」が最後の完全新作だろうと,心のどこかでそう思ってもいた。だからこそ「サガ エメラルド ビヨンド」の第一報を見たときは心底驚いたのものである。
サガ エメラルド ビヨンド(2024年4月25日発売)
そしてシリーズが35周年を迎える2024年の新緑の季節,最新作「サガ エメラドビヨンド」がリリースされた。「エメラルド ビヨンド」の舞台となる世界は,いくつもの小世界が連接領域を経てつながっているというもの。久々に「魔界塔士」や「秘宝伝説」,「サガ フロンティア」を思い出させる舞台となった。
御堂綱紀をはじめとする主人公たちは緑色の「運命の糸」を見ることができる。それは前作のタイムラインバトルにも通じる考え方だ。通常は伏せられている情報が見えることで,プレイヤーはお話を進展させるか,それとも寄り道するか,よりじっくりと考えることになる。
寄り道をするつもりが正解ルートを選んでいたということが皆無なため,初回から周回プレイ時のような「俯瞰した状態での選択」「物語展開への意識的な干渉」がしやすい。またストーリー自体も多様な分岐を見せる……どころか,おそらく「エメラルド ビヨンド」の世界では「真実」すら1つではないのだろうと思わせる,ある種のSF作品を彷彿とさせる味わいが生まれている。
ちょっとやそっとでは全貌をつかめないのだが,実はそう感じている状態こそが“あと少しのところまで迫れている”というか……まあそんな塩梅の話なのである。ぜひこのあたりはプレイして感じてほしい。
そしてバトルは「スカーレットグレイス」で生まれた形がさらに洗練され,敵と味方が同じルール上でぶつかるような「ガチ」な勝負感覚を味わえるものとなった。それに加えて,12コマに分けられたタイムラインの中で「ポジション争い」を行うことで,味方の連携をつなげつつ敵の連携を阻止するという,新たな駆け引きが生まれていた。
また,タイムライン上のキャラクターの前後2コマが空いた状態を作ると,1人で多数の技を繰り出す「独壇場」が発生する。スポーツ観戦やシューター系のゲームが好きな人であればよくご存じのとおり,拮抗した戦いのなかで束の間フリーになったプレイヤーは,爆発的な戦果を叩き出すことがある。
「独壇場」はまさにそんな状態をイメージさせるもので,絶体絶命の状況からの大逆転を可能とする,大きなポテンシャルを秘めていた。うまく独壇場を作り出し,勝負を決めたときのカタルシスはすさまじいものがある。もちろん敵側も常に独壇場を狙っているので,最後まで油断はできない。
伊藤氏の楽曲も素晴らしく,前作を「ロマンシング サガ」系の集大成とするなら,今作は「サガ フロンティア」系の集大成といった印象だ。さまざまな世界に合わせた曲が用意されており,周回を重ねても新しい曲をたびたび耳にする,贅沢極まりない感じだった。
物語面でもバトル面でも,「エメラルド ビヨンド」はサガを遊び込んできた人のために生み出された,現時点での「究極のサガ」とも言えるゲームだ。発売から数か月を経た今もまったく遊び尽くした気がしないのが正直なところである。ひょっとしたら「一生遊び続けられる」ことを目指して作られた作品なのかもしれない。
「サガ エメラルド ビヨンド」公式サイト
[プレイレポ]「サガ エメラルド ビヨンド」は幾度もエンディングを迎えながら,バトルや物語の深みを探求し続ける旅だった
スクウェア・エニックスから2024年4月25日の発売が予定されている「サガ エメラルド ビヨンド」。4Gamerでは御堂 綱紀編,アメイヤ編,ディーヴァ ナンバー5編の冒頭部分のプレイレポートを掲載しているが,今回はさらに遊び込んだうえで本作の核心に迫ってみたい。
35周年の2024年。それはシリーズの“究極形”な最新作,入門編にもなり得る名作リメイクが揃う年
現行のシリーズ最新作「エメラルド ビヨンド」はシリーズファンのために送り出された,現時点での「究極のサガ」であることは間違いない。だが,その楽しさが万人に届くものかといえば,やはりそうではないだろう。
「-ミンストレルソング-」のようなサガのベースにある部分に触れられる作品があってこそ新たなシリーズファンが生まれ,久々にシリーズに触れた人々が楽しいひと時を過ごし,シリーズへの思いを新たにできる。
発売日が約1か月後に迫った「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」が志向するのも明らかに「-ミンストレルソング-」のほうだろう。
[プレイレポ]フルリメイク作品「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,新鮮かつ往年の知識も生かせる作品だ
スクウェア・エニックスが2024年10月24日に発売を予定している,RPG「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」のプレイレポートをお届けする。本作は,1993年にリリースされたスーパーファミコン用ソフト「ロマンシング サガ2」のフルリメイク作品だ。
[インタビュー]体験版は本日配信!「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」プロデューサーの田付信一氏が語るリメイク版の方向性
スクウェア・エニックスが2024年10月24日に発売を予定している「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,1993年にリリースされた「ロマンシング サガ2」のフルリメイク作品だ。本日,無料体験版の配信が始まった本作について,プロデューサーである田付信一氏に話を聞いた。
ファンにとっては集大成的な作品でありつつ,新たに触れた人にとっては「ただただ楽しく,自由に進めていくうちにクリアしている」ようなゲーム。この「リベンジオブザセブン」を入り口に,パターン破りでオルタナティブなサガの世界の深淵へと飛び込み,そして紐解こうという人もきっと増えるはずである。そのなかから一握りでも「エメラルド ビヨンド」までたどり着く人が現れてくれれば嬉しいと,ただの1ファンの身で僭越ではあるが,筆者はそう思わずにはいられないのだ。
それにしてもシリーズ35周年とはいえ,シリーズの究極形と入門編が同じ年に揃ってしまうのはなんとも不思議な感覚ではある。感無量といえば感無量ではあるのだが,同時に数年に1本,ときには10年近く待つという経験をしてきた身として「もう少しバラけさせてもいいような……」と感じなくもない。とはいえ,同じシリーズに長年付き合っていればこそ,こんな珍しいタイミングに巡り会えるものなのかもしれない。サガとしてはもちろん,1つのゲームシリーズのこれまでと今を同時に体験できる作品を迎える「貴重なひととき」を,ぜひ一緒に楽しんでもらえると幸いだ。
サガシリーズ ポータルサイト
「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」七英雄の再帰還を迎える前に振り返るシリーズの変遷(ゲームボーイ〜スーパーファミコン時代編)
サガ35周年という記念すべき年にリリースされる「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,ある意味でのシリーズの集大成となるであろう作品だ。本作をを迎える前に,サガシリーズの歩みを2回に分けて振り返ってみよう。前編はサガとロマンシング サガのゲームボーイ&スーパーファミコンの時代だ。
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