インタビュー
「ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄」シナリオ担当の城花健人氏にインタビュー。“かわいい男の子”が登場する理由も判明!?[TGS2024]
また,発表会では実機での試遊体験もできたので,そちらもぜひチェックしてほしい。なお,幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ2024」のセガ/アトラスブースにも試遊出展があるので,気になるゲーマーは足を運んでみよう。
「ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄」,2025年1月30日に発売決定。死者の魂「ファントム」を呼び出す力やキャラ情報などが公開に
日本一ソフトウェアは本日(2024年9月26日),新作タイトル「ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄」の発売日が2025年1月30日に決定したと発表した。価格はパッケージ版,DL版いずれも7920円(税込)。本作でプレイヤーは,死者の魂「ファントム」が見える少女マローネになり,死者たちから力を借りて冒険に挑む。
5つの未公開情報が発表された「ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄」メディア向け完成発表会&試遊の様子をレポート[TGS2024]
日本一ソフトウェアは9月26日,新作「ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄」のメディア向け完成発表会を開催した。会場では,発売日(2025年1月30日)の決定を含む5つの未公開情報が発表されたほか,特徴的なシステムを体験できる試遊版もプレイできたので,本稿ではその内容をお届けしよう。
本稿では,発表会のあとに行われた,シナリオ担当者・開発者である城花健人氏へのインタビューをお届けする。
4Gamer:
本日はよろしくお願いいたします。まずは,城花さんが手がけたシナリオについてお聞きします。今作で最も力を入れたテーマ,お話のポイントとは,どういうものだったのでしょうか。
今作ではふたつのポイントを用意しました。1つめは,今回新しく登場するアプリコというキャラクターのことです。彼女の「恵まれない境遇からの成長劇」を描くことには力を入れました。2つめは,前作から引き続き主人公を務めるマローネのこと。マローネは,前作でとても強い女の子として描かれていて,たとえ落ち込むことがあっても,すぐに立ち直るようなキャラクターだったのです。
しかし,前作のラストでアッシュを失いかけたときに,大きな不安を感じている描写もありました。せっかく20年ぶりに完全新作を作るのであれば,「実際にアッシュと離れたときに,どういう思いを抱いたのか」というところを突き詰めて,マローネとアッシュの新たな部分を見せていくべきだろうと判断して,そこに力を入れています。
4Gamer:
アプリコより少しお姉さんのマローネとアッシュの関係,アプリコの成長という2本の軸で物語が進んでいくようなイメージでしょうか。
城花氏:
そういう形になります。
4Gamer:
前作から継承している,「プレイするほど味が出る」システムも本作の特徴ですが,システムとシナリオが互いに影響しあっているところもあるのでしょうか。
城花氏:
そうですね。たとえば前作だと,ファントムという存在は,結構あいまいなものとして描かれていたと思うんです。また,「コンファイン」という特徴的なシステムがありますが,物語に直接影響しているわけではありませんでした。今回は,登場人物の多くが,いろんな事情を抱えたファントムであったり,コンファインという能力を狙ってくる敵が登場したりなど,ゲームシステムの1つであるコンファインを,シナリオにも取り入れた部分が多くなっていますね。
4Gamer:
なるほど。前作のファンはもちろんですが,本作から初めてプレイをする方に,「こういうところを見てほしい」という部分をお聞きしたいです。
城花氏:
新しく本作を手に取る方には,大きく2つの軸でアピールしたいと思っています。まず1つめですが,前作が20年前のタイトルですので,前作を知らない方でも,違和感なく物語に入っていけるように整えました。最初のナレーションも含め,世界観の説明を丁寧にしたりだとか,前作の登場人物をフレーバー程度に抑えたりだとか,物語面でのフォローをたっぷりとしています。
もう1つは戦闘面です。先ほどおっしゃっていただいたように,前作は噛むほどに味の出る,スルメ系のゲームだったかと思うんです。今回はシミュレーションRPGに慣れ親しんでない方でも楽しめるように,「やさしい」という難易度設定を用意しました。それに加えて,「絆コンファイン」というシステムがとても強力なので,少しレベルを上げたら,それを使ってガンガン敵を倒していけるという,前作よりもゲームへの入り込みやすさを意識して開発を進めました。
4Gamer:
日本一ソフトウェアには,熱心なファンが多くいらっしゃいますが,そういった方々にもメッセージをお願いいたします。
城花氏:
先ほど発表会で,うっかりお話してしまったのですが……。(※ここで営業部の方から城花氏へ,OKのサインが出る)今,いいと言われたので,軽く言ってしまいますが(笑)日本一ソフトウェアといえば,いろんなゲストキャラクターが出る部分も魅力だったのに,最近DLCでの登場ばっかりでつまらないよね,という意見が開発から上がっていて。私は「マール王国の人形姫」のファンだったので,「マールを入れたい!」とか,「このキャラも入れようよ」と意見しましたし,ゲストキャラも登場させられないかという検討もいたしました。実際にどうなったかは,ぜひ本作をプレイして確かめていただきたいです。日本一ソフトウェアのゲームを遊んだことがある方だったら,喜んでもらえる要素が,ゲームのクリア後に用意されています!
4Gamer:
楽しみにしていてください,ということですね!
城花氏:
はい,そうです。ゲームをプレイするハードルは低くしましたが,ランダムダンジョンや称号システムなど,やりこもうと思えば,どこまでも突き詰めていける要素はたくさんありますので,お好きな方であれば,余計に楽しめる内容になっていると思います。
4Gamer:
ありがとうございます。では最後の質問ですが……。先ほどの発表会で,開発責任者である細野さんの好きなキャラクターはアプリコだとおっしゃっていましたが,城花さんの好きなキャラをうかがえなかったので,本作でいちばんのお気に入りのキャラを教えてください。
城花氏:
私は,いつもシナリオを任されたら,可愛い男の子をひとりは出そうと思っていて。「魔界戦記ディスガイア7」(PC / PS5 / PS4 / Switch)では,スイセンという男の子だったんですけど,今回はウルミという男の子が登場します。弊社って,小さい女の子にひどいことをするイメージが強いと思うんですけど(関連記事),小さい女の子だけじゃないぞと。男の子にも……。
4Gamer:
ひ,ひどいことを……!?
城花氏:
ええと,ひどいじゃなく……そう,試練を乗り越えてほしいという思いをですね! 強くなってほしい,っていう思いをもとに登場してもらっています。幸せになって欲しいが故の想いというか。
4Gamer:
ウルミ君がどうなるかという部分にも,こうご期待ということですね。
城花氏:
そうですね。はい,ちょっと恥ずかしいです……。
「ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄」公式サイト
セガ/アトラス TGS 2024特設サイト
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