企画記事
「学マス」手毬が32万点で評価“SS”になって,美鈴をドン引きさせた話――2024年秋の環境構築“削除編成”を解説!
「まあ、どうしたんですか?」
「32万点だよ。」
「…………………………………………………………」
毎度おなじみ「学園アイドルマスター」(iOS / Android)では,2024年9月20日に新難度「マスター」が実装された。
マスターでは,レッスンのパーフェクト上限を伸ばす「チャレンジPアイテム」(以下,CPアイテム)が追加され,育成難度は高まったが,以前までの最高難度プロより総合パラメータを伸ばしやすくなった。
といったマスターの基本的な概要や初心者P向けのアドバイスなどは,以下の記事群を参考にしていただければと思う。
マスターの実装から約10日が経った,9月30日のこと。学マスにおいて初となる評価“SS”ランクの達成者が現れた。
その翌日,私も手毬でSS評価と評価点ランキング1位を達成したが,そこから今まで,SS達成者はどんどん増え続けている(10月9日時点で,“Luna say maybe”月村手毬でのSS達成者は計40人)。
ほんと,環境の変化って怖いね〜(最近の外気温含む)。
アンテナの尖ったプロデューサーはご存じかもしれないが,現在の学マスは「おやすみ編成」が発案されて以来の“評価値戦争時代”に突入している。そこで今回,私が評価SSを取ったときのクッソえげつない上振れのレポートを交えつつ,評価値育成(高いプロデュース評価点を取ることを目指す育成)の最先端トレンド「削除編成」について解説する。
みんな! この秋は上振れの沼に飛び込もうぜっ!
※前置きしておくが,本稿の内容は“かな〜〜りの上級者向け”であり,評価SS狙いには「PLv50以上」「“それなり”のサポートカード」が前提となる。私のサポカ編成は自負でも自嘲でもなく,おそらく最低ラインのそれに近いのだが,PLv50開放の「至高のエンタメ」は必須,PLv53開放の「覚醒」も重要。理論としてはほかの育成法にも応用は利くが,雲の上よりPLv50が遠いという人は,「雲の上ではこんなことが起きてやがるのか……!」といった空想科学を楽しむ感覚で読んでほしい
最終試験で32万Pt!? 冗談だろ……?
突然だが,まずは私のXのポストを見ていただこう。
やってもうた!!!!!!!!!!!!!やってもーた!!!!!!!!!!!!やってもうたぞ手毬〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!! pic.twitter.com/SoYf1nXqqB
— つきひ (@LoLyarou) October 1, 2024
これは私のプロデュースしたLuna Say Maybe手毬が,最終試験で32万点超えを出した直後のポストだ。興奮のままにポチったのでコメントがやたらうるさいが,32万手毬だ。自慢じゃなく,自分でも驚嘆した。
プロデュース評価点は“16881”。ランクはS+すら飛び越えたSS。達成時点(10月1日)では最も評価点が高かったからか,単純に数字がデカすぎたからかは分からないが,かなり注目してもらえた。4Gamer学マス部(所属:私と担当編集の2名のみ)にも箔がつくねっ!
※編注「Plv51から見上げる雲は,ハイタッチしても届かない」
では解説へ。私の手持ちサポカはあからさまに微課金感が漂うもので,上澄みのプロデューサーたちと比較すると見劣りする。ただ,これでも10日間,手毬の評価点1位をキープできている。
これはイキリでもひがみでもない。学マスのゲームデザインならどんなプロデューサーでも夢と希望を持てる,という話だ。
そして32万手毬のキモとなったのが,最近「削除編成」や「削除圧縮編成」などと呼ばれている,いわゆる“環境構築”である(本稿では表記を「削除編成」で統一する。コンテストにも圧縮編成などと呼ばれる概念があり,語感的に紛らわしいため)。
削除編成は,アイドルのパラメータを伸ばして評価点を伸ばす従来の育成方針とは異なり,“最終試験のスコアを伸ばすことだけに特化”したものだ。しかし,現状は「センス型アイドルのみ対応」のため,ロジック型アイドルはこれまで通りの育成でいい。好印象型も(以前と比べると)スコアが伸びるようになっているので楽しいぞ!
★「削除編成」の基本
まずは,削除編成の基本について簡単に説明しておく。1:マスターでCPアイテム「強化ベスト」を持ち込む
2:最終的なデッキ枚数は,削除を駆使して「17〜18枚」に抑える
3:必須カード「存在感」「シュプレヒコール」「覚醒」を積む
4:ほかのカードはすべて“試験中1回”のものだけを取る
5:スキルカード使用数追加+1(以下,使用数+1)の効果を積極採用
6:最終試験では,試験中1回のカードを序中盤に使いきり,存在感・シュプレ・覚醒のみをデッキに残し,毎ターンこの3枚だけを引く
※すべて強化版の場合:
「存在感」好調消費1,集中5,使用数+1
「シュプレヒコール」集中消費2,パラメータ6,好調3,使用数+1
「覚醒」好調消費1,パラメータ4×2,集中6
この結果,なにが起きるのかというと。
・残りターン数分だけ,存在感で集中を伸ばし,シュプレで好調&スコアを伸ばし,覚醒でスコアを大盛りする3手確定ループ
・シュプレ&覚醒の使用時にバフ分,もっと言えば「至高のエンタメ」(アクティブカード使用にパラメータ5)を連動させて,スコアを盛る
・従来の切り札一発ドカンどころじゃない,爆盛りの高みへ
というのが削除編成のベースだ。ここからは実際のプレイの流れに沿って,どのようにプロデュースしていくのかを見ていく。
★事前準備 - サポカ・メモリー編
削除編成の大前提は「使用数+1のPアイテム付きのサポカ」だ。同条件のSSRサポカは現在,Voの「何やってるんだろう、」。DaのSSR「ほら、一緒に持と♪」。Viの「私の目に狂いはない」の3枚がある。原則は3枚積み,最低でも2枚積みが要求される。レンタルで1枚は借りられるとしても,残り2枚は手もとに持っておこう。この段階では無理そうな人は,ここから空想科学として楽しんでほしい。
3枚か2枚かの枚数判断は,育成対象のアイドルが「DaとViのレッスンを踏むか否か」と,サポカごとの育成状況による。
Daの審査基準が低い麻央,Viの審査基準が低い手毬・広は,プロデュース中に同レッスンを踏まないため,レスボ(レッスンボーナス)付きのDa「ほら、一緒に持と♪」とVi「私の目に狂いはない」を採用すると,パラメータ上昇に対する貢献度が低く,ロスが大きい。
ただし,削除編成は育成のロスも織り込み済みな方法論のため,最終試験のターン倍率のために十分なパラメータを稼げるくらいサポカが育っていれば,麻央・手毬・広でも同カードを採用する余地がある。
それだけ,使用数+1の価値が飛び抜けて高いのだ。
※パラメータも試験のターン倍率に関わるので,重要性に変わりはない
使用数+1のサピカ以外には,いつも通り「SPレッスン発生率増加」のサポアビ(サポートアビリティ)持ちや,パラメータ増加への貢献度が高いカードを編成することが多い。最終試験のスコアにも貢献する「ターンスコア50%アップのPアイテム」を持つサポカも選択肢だ。
なかでも優秀なのは,SPレッスン発生率増加を持ちつつ,最終試験で極めて重要なPドリンク集めを手助けしてくれる,DaのSR「ふわふわでワクワク」とSSR「あっちも行きたいですわ!」だ。
この2枚は採用候補の筆頭だが,Daの審査基準が低い麻央については,育成ロスが無視できなくなるため採用しづらい(「あっちも行きたいですわ!」はレスボではなくパラメータ初期値なのでまだいいが)。
メモリーは「どのカードを持ち込むか」と「初期Pポイント」を抑えておきたい。削除編成で要となるカードは「至高のエンタメ」「存在感」「シュプレヒコール」「覚醒」「国民的アイドル」の5種だ。
けれど,メモリーは計4枚までしか持ち込めない。なので,このうち1枚は涙をのんで切り捨てる必要がある。
持ち込まなかったカードはプロデュース中の取得を狙うが,この枠はだいたい存在感か国民的アイドルにすることが多い。
理由としては,存在感はSRのメンタルスキルカードであり,プロデュース序盤から入手を狙えて,かつ強化版も比較的入手しやすくて,国民的アイドルのほうは強化の重要性が低いからである。
ほかの3枚は,重要度がより高く,強化も必須で,さらに入手手段も限られる。そのため,できる限りメモリーで持ち込んでいる。
そして,通常育成とまったく違うところが「初期Pポイント」のメモアビ(メモリーアビリティ)を重要視している点だ。
削除編成では“中間試験直前の2回目の相談でカードを削除”するのが必須で,レッスンや活動支給以外から100Pポイントを捻出する必要がある。この100Pをまかなう手段は以下の4種類である。
・サポカ「ほら、一緒に持と♪」で30〜40P(レベル次第)
・メモアビ「初期Pポイント」で20〜40P
・プロデュース中に最初の育成課題達成で50P
・CPアイテム「黒ステッパー」で150P。「強化ヒール」で50P
上記の組み合わせで「計100P以上」になるよう調整する。育成課題は,アイドルによっては中間試験までの道のりが安定しないこともあるが,達成前提でいてもCPアイテムを入れない限りPポイントが足りない。そのため,メモアビで初期Pポイントを増やすのが定石となる。
★事前準備 - CPアイテム編
難度マスターのCPアイテムで最重要なのは「強化ベスト(黒)」だ。これが削除編成を実用化したと言ってもいい。※ゲーム内では「(黒)」という表記はないものの,そのほかの色付きのCPアイテムと区別するために,本稿では便宜上,黒と付記
強化ベスト(黒)はCPアイテム枠の2枠目に選択可能で,“最初の授業時に基本カード2枚をランダム削除する”という効果を備える。削除編成ではできる限りデッキ枚数を減らす必要があるため,効果が非常に噛み合っているだろう。実際の有用性は,まだ半分にも達していない本稿を読み進めれば分かるとして,ほかのCPアイテム候補も見ておく。
1枠目の候補として上がるのは,パーフェクト上限が15上がる「強化バンド(緑・紫)」か,初期Pポイントが50もらえる「強化ヒール(黒)」だ。基本は強化バンドでいいが,Pポイント付与の有用なメモリーがないときは,強化ヒールの選択もアリである。
強化ヒールの場合,パーフェクト上限低下でレッスン時のパラメータ増加が5×4レッスン=20低下するが,その場合は「メモアビでPポイントを盛ろうとしたときのロスの相対値」と照らし合わせて判断しよう。
3枠目の候補はとても多いが,安定は「強化ボール(緑・紫)」だ。こちらはレッスンや試験の開始時におすすめ効果(集中 or 好調)を3〜4,元気を10,消費体力削減を1付与してくれる。
デメリットとして,スコアが上昇しなくなる効果「スランプ」が2ターン付与されるが,センス型の序盤はバフ行動であるべきなので,さして影響はない。最終試験でもバフをくれるし,プロデュース中の体力管理がとても楽になるため,通常育成でも第一候補として挙げられる。
とくに強化ボール(紫)は,最終試験で不足しがちな好調を4くれるので,おすすめ効果が好調のアイドルはこれを選ぶのが無難だ。
次点は「強化ステッパー(黒)」だ。私の32万手毬はこれを採用した。強化ボールが安定だとすれば,こちらは“地獄の沙汰”である。
恩恵は,Pポイントの調整を完全破壊する「初期Pポイント150」の付与だが,代わりに追い込みレッスン後の体力回復が75%減少する。強化ベストの回復25%減少と合わせると,回復量は0になってしまう。
低体力のほうが都合のいい“コントラスト”篠澤 広など,一部アイドル以外で採用すると体力管理が困難になる。そのため,体力消費を減らす立ち回りはもちろん,烏龍茶や元気爆発ドリンクといったPドリンクを都合よく飲めるような,体力面の上振れも求められる。それがかなわなかったときは,月収が税金で消滅するくらいの絶望を味わえる。
あとは削除編成だと採用例は少ないだろうが,上の2つに比べてパーフェクト上限が5も高い「強化ステッパー(緑・紫)」や「強化ダンベル(緑・紫)」も候補としていい。ここいらはメリット/デメリットを自分なりに考慮して,実体験で測ってみるといいだろう。
★プロデュース中の立ち回り
ここまで準備できたら,削除編成の実演に入る。なお,ここからは“私の独断と偏見”をより含んでいくため,必ずしも本稿が正しいと思わないほうがいい。それぞれの考えで,合理性と直感のもとに答えを導き出すほうが最善だということを,常に念頭に置いて読んでほしい。という予防線を張ったところで,さっそく「個人的なスケジュール例」とみんな大好き(好印象120%)「カードTier List」を見せる。
※以降で使用するスクリーンショットは,32万手毬のプレイ時のものではなく,私が絶賛育成中の“冠菊”葛城リーリヤのものが中心です
★個人的なスケジュール例
〇前半
1週目:授業(体力5減少・メンタルカード選択)
2週目:授業(体力5減少・メンタルカード選択)
3週目:活動支給
4週目:相談(削除)
5週目:SPレッスン
6週目:相談(削除)
7週目:追い込みレッスン
8週目:中間試験
〇後半
1週目:相談(削除)
2週目:授業(体力8減少・ないなら体力4減少)
3週目:SPレッスン
4週目:授業(体力4減少・パラメータ上昇は40:60の運ゲー)
5週目:活動支給 or お出かけ
6週目:SPレッスン
7週目:SPレッスン
8週目:相談(削除。残りPポイントは全放出)
9週目:追い込みレッスン
10週目:最終試験
★カードTier List
カード選びの必須事項は,存在感・シュプレヒコール・覚醒の3枚を除き,“試験・レッスン中に1回”のカードしか取らないことだ。
コンセプトデッキたる削除編成は,終盤で存在感・シュプレ・覚醒の“三種の神器だけを引き続けること”にあるので,この3枚以外で除外されずに残留する不純物はNG。Tier表には入っていないが「バズワードを取るくらいならファーストステップを取れ」である。
しかし,どうしても除外されないカードしか引けない場合も出てくる。そのときは敗北だ。挽回はできるが諦めよう。それが削除編成だ。
プロデュース中はまず,使用数+1付きのカードをとにかく集めたい。詳しくは後述だが,“この効果を集めた数に応じてスコアが上がる”とすら言える。とくに「アイドル宣言」「仕切り直し」は使用数+1のうえにドローエンジンになるので,「天真爛漫」より評価が上かもしれない。
また,通常育成では使いづらい「願いの力」をかなり上に置いている。これは後半に“シュプレヒコール&覚醒のアクティブ2枚を連打する”ことで,天真爛漫に近い集中上昇が得られるからだ。
バフの仕込む時間にも集中を得られる天真爛漫のほうが依然強力ではあるが,願いの力も有用性が高いことは覚えておこう。
絶好調カードは,最終試験の応援効果(左上のアレ)や,ドリンク次第で評価が変動する。目安としては通常育成と同じく「試験後半に最低6ターンの絶好調を維持できるカードやドリンクはあるか」。
逆に言えば,これ以上の絶好調付与は価値が薄まる(安定性や中盤のスコア上昇に寄与するのでムダではないが)。
一番の理想は,使用ターンと合わせて絶好調を6ターン維持できる「魅惑の視線+」の1枚で済ませること。次点の「魅惑のパフォーマンス+」だと4ターン維持になる。そこに演出計画を拾って足すか,ドリンク「初星エナジーブースト」で補うかは,好みと状況によるところだ。
一方で“日々、発見的ステップ!”倉本千奈のように,固有カード&応援効果で絶好調8ターンが保証されるようなアイドルは,絶好調カードの重要度を低めに見積もっていい。とはいえ,魅惑の視線は使用数+1持ちでもあるので,絶好調に関係なく積むべきカードと言える。
初級者Pの憧れで,中級者〜上級者Pの相棒で,コンセプト特化の削除編成にまで対応したこの1枚。やっぱすげーぜ,魅惑の視線。
Tier表のなかで選択前に一考の余地があるのは「アイドル魂」だ。こちらは開始時に手札入り属性かつ使用数+1付きの優秀さで,改修以降は通常育成でも評価の高まった1枚だが,1つ問題点がある。
それは,順調にPアイテムを集めていると「1ターン目に使用数+1のPアイテムも発動しがち」な点だ。結果,1ターン目にドロー効果のない使用数+1のカードを引いてしまうと,カード使用数が1回分ムダになってしまう。これは通常プレイでもわりと陥る現象だろう。
対策としては,「静かな意志」とセットで持ち込むこと。使用数+1の消費対象を1枚確定させられるだけで,事故の発生率をかなり減らせる。アイドル魂の評価は,静かな意志を持っているかどうかに大きく左右されるので,持っていない場合は優先度を落としてもいいだろう。
なお,優先順位は究極,意味なき一手よりも「除去する一手」である。序盤に引いてロスになるカードは通常育成と同じように存在するが,三種の神器だけを残すためなら,効能よりも消費優先で焼べていこう。
カード選択時に「再抽選」を切るタイミングについては,もう個人の判断,信じる力,頼れる運の問題である。一応,考慮すべきことは,前半戦の授業やSPレッスン後は高レアカードが出づらく,活動支給や追い込みレッスン後はいいものが出やすいという点だ。
序盤はアイドル宣言や存在感といった必須級のSRカードを全力で引きにいき,あとは己の運命力を信じる。あるいは後々を考えて再抽選を残して「ファーストステップ」で妥協する。そこは任意となる。
お次は最初の授業2回について。いずれも「体力を5消費して,Mカード(メンタルスキルカード)を入手する選択肢」を選ぼう。
削除編成ではプロデュース中にキーカードをかき集める必要があるが,Tier表を見れば分かるとおり,(メモリー持ち込みを除けば)Mカードの比重が高い。開幕2回の授業ではSR以下しか出ないが,Mカードなら欲しい対象は多いため,出足から狙っていくわけだ。
ただし,必ずしもMカードを選ぶ必要はない。育成課題のPポイント確保を削除予算に勘定していて,授業のパラメータ上昇でそれを達成するつもりなら,追い込みレッスンや中間試験での火力不足を補うためにAカード(アクティブスキルカード)を拾ってもいい。
とにかく,削除の機会損失さえ避ければいい。すでに前提条件が山積みで混乱しているかもしれないが,実感は実践で固めよう。
進行において絶対厳守の至上命令は,「相談でカードを4枚削除すること」だ。とくに初期デッキの「アピールの基本」「ポーズの基本」は除外未対応なので,最終的にすべて削除・カードチェンジする必要がある。基本カードで1回除外は,電球こと「表現の基本」だけだ。
けれど,削除編成では“アピールの基本も主力”となる。序盤から削除を急ぐと,デッキからAカードがなくなって中間あたりで苦戦する。使い回せるAカードは最低でも1枚は残るよう,削除は計画的に。
削除の優先度は,カードチェンジで生まれたものを含む除外未対応のカード,ポーズの基本,基本のバフカード,アピールの基本(中間前は必ず1枚残す),表現の基本,火力貢献のない使いきりカードの順だ。
最終試験前の追い込みレッスンが終わったあと,サポカががんばって表現の基本を「ファンサ」に変えたなら,思う存分泣こう。
カードチェンジは,通常育成でも恨みとありがたみと憎しみを生み出す劇場型の効果だが,こと削除編成においては“たった1枚”が最後のピースにもなるし,致命の一撃にもなる。それでもなおすがりつく必要があるサポカは多いため,祈って願って制御するのだ。
なお「削除編成ってカード少なすぎで,レッスンパーフェクトが難しいんじゃ?」という懸念についてだが,そんなことはない。
というのも,削除編成はデッキ回転率が高いので,通常育成よりも事故や体力消費が少ないほどだ(強化ステッパーを持ち込まなければね!)。とどのつまり,削除編成の流行は,プレイング自体が“レッスン事故が少なくて済む”というストレスフリーさにもあると言える。
もちろん,中間試験前の追い込みレッスンはいつも通り厳しいので,ドリンクを駆使してなんとかしよう。序盤にバフしまくり,残り5ターン前後から追い込みを図る。どうすればパフェ食えるか(パーフェクトでクリア),自分なりにイメージしていこう。
こうした哲学は,削除編成に挑むくらいのプロデューサーなら,言われずともこれまでの経験則でどうにかするだろう。
唯一,油断ならないのが中間試験だ。マスターではCPアイテムの「ライバルのスコア増加」の効果により,中間試験1位が難しくなった。削除編成だと,追い込みレッスンくらい難しくなったと思っていい。
ゆえに,論理的思考だ。これまで鉄板としてきた,追い込みレッスンでドリンクを使いきる難度プロ思考ではなく,「中間試験1位を見据えてドリンクを温存するマスター思考」に切り替えていこう。
中間試験後にもらえるPアイテムは,「はつぼしTシャツ」か「はつぼし手帳」を選ぼう。集中は値を稼ぎやすいほうなので,どちらかというと好調を上げてくれるTシャツのほうがおすすめだ。
通常育成では「はつぼしブレスレット」でカード強化を進め,サポアビでパラメータを伸ばすのが上級者の主流だが,ここも発想の転換。削除編成で“使用数+1を取らない選択肢はミスタップ”以外にない。難度プロで評価A+を目指していたころのようにブレスレットは放置しよう。
後半戦の2週目・4週目の授業でも,通常育成とは真逆で「トラブルカードだけは絶対に取らない」ようにしよう。削除編成でトラブルカードを取るデメリットはすさまじいので,よりパラメータが上がる選択肢があったとしても損失分は飲み込み,絶対に体力消費を選ぼう。
無論,トラブルカードを取った先に輝かしい未来が見えたときや,パーフェクトコミュニケーションで「よし,楽しく話せたな」がしたいのなら,トラブルに巻き込こまれにいってもいい。その道の先に,32万手毬どころじゃない研ぎ澄まされた高みがあってもおかしくはない。
プロデュース終盤,最後の育成課題達成によるカード強化は,神器の「存在感」,次点で伸びがいい「成就」「始まりの合図」,好調と集中を盛る「静かな意志」「ひと呼吸」「鳴り止まない拍手」,絶好調ターンが足りないときは,強化して1ターン伸ばすなどが選択肢になる。
削除編成では,特定のカードを選んで強化できる機会が育成課題の達成くらいしかない。そのため,なにを強化するかは重要だ
そしてプロデュース前後半をとおして,最終試験でがぶ飲みするためのPドリンクをかき集めておこう。
最重要は,使用数+1の「初星ホエイプロテイン」だ。ほかはPLv55開放の「ブーストエキス」,毎ターン集中+1の「厳選初星マキアート」,絶好調が足りないなら「初星ブーストエナジー」が選択肢になる。これらは一度拾えたなら,最終試験まで温存しておきたい。
といった,ここまでの数々の条件を満たしてくぐり抜けてきた先で,決戦の最終試験に臨む。削除編成の快感のすべてはそこにある。
★いざ,最終試験へ!
最終試験では,再挑戦の沼に限界までどっぷり浸かるのは前提として,私がとくに意識している点がこれらだ。1:使用数+1をムダにしない(したら再挑戦!)
2:使用優先度はバフカード>バフ付Aカード>Aカード
3:絶好調カードは最終ターンまでの効果維持が原則
4:国民的アイドルの使いどころを考える
5:デッキ1週目は圧縮優先。可及的速やかに存在感・シュプレヒコール・覚醒のみの状況を作る
ほとんどは読んで字のごとくのおさらいだが,補足をしておく。
最終試験でスコア上振れに直結するのは,「国民的アイドルをなにに使うか」だ。理想は,至高のエンタメとセットの「国民エンタメ」コンボだが,必ずしもこの2枚が手札にくるとは限らない。その場合,ほかに国民化したいものは,使用数+1付きのカードとなる。
国民化した使用数+1カードは,使用数+2になり,1ターンでのカード消費枚数が加速する。そのぶんハンドの残数が求められるが,アイドル宣言や仕切り直しと組み合わせれば4ドロー&使用数+2,アイドル宣言や仕切り直しで手札4枚のときは「国民シュプレ」で全消しを狙うのもいい。また,序盤に天真爛漫と同時引きしたら使ってしまうのもアリだ。
当然,これらは状況による(魔法の言葉!)。最終的な結果だけを求めたいなら,ひたすら国民エンタメの実現を粘ったほうがいいこともあるだろうが,ストイックになりすぎるとワンプレイの満足度が減少するかもしれない。なので選択肢はできるだけ多いほうがいい。
え,あなたも32万点狙いですか?
なら国民エンタメだけ覚えておけば十分です。
最後は試験中のデッキ圧縮について。
削除編成では三種の神器ループに至るまでに,存在感・シュプレヒコールで集中&好調を積む機会が訪れる。これを踏まえて重要なのは「デッキ1週目が終わる前にホエイプロテインを使用」の考えだ。
デッキ1週目が終わる前にプロテインを飲みきると,それだけ2週目のドロー対象が減る。結果として存在感やシュプレヒコールも多く使える。この2枚は最終ループ以前に,バフとしての効果を期待すべきだし,使用数+1が重複するパターン以外では引いて得しかない札である。
これら以外のバフカードは後半に残しても価値が低く,なにより消費しなければならない対象である。プロテインの使用も有用な使い方より,「手札消費のための使い方」を意識しておこう。
★これをやれば誰でもSSが取れるんだな! よーし!
ここまでが削除編成の基礎だ。育成論が固まってきている昨今は非常に試しやすく,PLvさえ満たせればSS達成のチャンスがある。ただし,サポカがそろっていない状況でのSS達成は,カードでもドリンクでもレッスンでも授業でも上振れを引いて,最終試験でも超上振れが必要になるという,とんでもない確率が絡んでくる。
そのうえで,32万手毬の上振れ要素を記憶の限り記すと。
・キーカードは「魅惑の視線」「アイドル魂」を除いて引き込んだ
・Pアイテムも「ハリネズミゆたんぽ」以外は全取得
・パラメータもサポカ状況のわりに最上級に上振れた
・授業の40%(パラメータ上昇量高め)を引き当てた
・「強化ステッパー(黒)」のデメリットをドリンクでごまかせた
・最後の相談でホエイプロテインを仕入れられた
これらの状況から,最終試験でもほぼ究極的な動きができて,
・使用数をいっさいムダにしなかった
・1ターン目に「願いの力」
・2ターン目に「天真爛漫」
・3ターン目に「アイドル宣言」「仕切り直し」でデッキを爆速回転。国民エンタメ起動
・残り7ターンで「魅惑のパフォーマンス」を使い絶好調起動
・残り6ターンで三種の神器ループが完成
・残り3ターンでエナジーブーストを飲んで絶好調に入り直し
という完璧すぎる立ち上がりと引き合わせで出したスコアだ。私が32万手毬を導けたのは,すべては手毬の気まぐれと試行回数によるもの。自らの手腕など1%ほどしか関わっていないだろう。
とはいえ,宝くじは買わなきゃ当たらなかった。試行回数による上振れはローグライクの華だ。その魅力と徒労と快感と辛苦については,おそらくほかのプロデューサーの方々よりもほんのちょっと多くを知っていて,染みついていて,この身を業火へ投じることにも慣れていた。
その差が生んだ試行回数だったなら,少しだけ誇れるかもだ。
だが,おそらく,少なくない数のプロデューサーは懐疑的に見ているだろう。「この育成法は運営が想定したものなのか?」と。
そこは正直分からない。学マスはデッキ構築AIの導入により,我々がスヤーっと眠っているときも用務員さん(AIさん)が何億プレイとデッキを回して,あらゆる組み合わせの想定を導き出していると,CEDEC 2024の公演で見聞きした。だから想定の範囲内にはある,気はするが。
こちらとしては「マスター開放後は,みんなで評価S+を目指すんだろうなあ」くらいの肌感でいたのも確かだ。実際,通常育成ではそこを上限として目指すレベルデザインに見えた。それをピョーンと飛び越えて異次元とも言えるSS達成にたどり着いた現状は,果たしてどうなのか。
ただゲームデザインで見た場合,削除編成自体は有用としても,雲の上まで目指せる状況にあるのは,全プロデューサー中の限られた数%未満の人口かと思われる。だから,よくいる我々のような“生き急いだ人たち”にエンドコンテンツ的な穿孔を作っておいた……なんて考えると,これは運営の手違いではなく,我々は用意された穴にまんまとハマっているだけの可能性がある。そうだったなら,やっぱすげーぜ,学マス。
ただ,ほかの育成法と比べて成果が突出してしまう状況に,なんとも言えない気持ちになる人はいるかもしれない。その恩恵を授かった人間が言うのもおかしな話ではあるが,私は「下方修正される可能性」は十分にあると思う。されなかったとしても,“次代の〇〇編成”で塗り潰される流れは今から想定してしかるべきだと思う。
なにはともあれ,2024年秋の旬は紅葉,サンマ,削除編成だ。気になったプロデューサーはぜひとも早いうちに試してみてほしい。
最後は,ほんと〜〜〜に教えたくない爆得情報!
さて,ここまで読んでくれた方々のなかには「目新しい情報や知見は得られなかった」というプロデューサーもいるだろう。
というわけで,最後にえげつない上振れを引いた私が普段やっている,信憑性0の「オカルト運気アップ法」を伝授して本稿を締めよう。
※上振れが引けなくとも,私はいっさいの責任を負いません
★オーバーパーフェクト理論
レッスンにおいて,「パーフェクトを取るとき,よりデカい数字でたたいたほうがいいカードが出る」という理論。パラメータ上昇量が高ければ高いほどいいドリンクとカードが出やすい。気持ちがこもっていないときは初星水と三種の除外できないカードが突きつけられる。★デッキのカードをなでなでする
最終試験において,「次に引きたいカードをタップしまくる(撫でる)ことで,念を込めて引き込む」という理論。撫でれば撫でるほど確率が上がる。ついでに担当アイドルも撫でておくと,集中が0.001増。★メニューに戻ってPドリンクを確認する
ホエイプロテインやブーストエキスといった欲しいドリンクがまったく出ないとき,あさり先生のドリンク発注忘れのおそれがある。そのときはプロデュースを中断して「P図鑑」を開き,「やっぱあるよなあ……」と確認しよう。無言の催促が,あさり先生の発注を促すのだ。★バンダイナムコとQualiArtsに祈りを捧げる
バンダイナムコ未来研究所は港区,QualiArtsは渋谷区にオフィスを構えている。だからその方向に祈りを捧げると学マスの運気が上がる。なかでも杉並区や東久留米市に住んでいる人は運がいい。そこからだと両社が地図で直線上に重なるため,1回のお祈りで済んでコスパがいいぞ!みんな,分かったか? これが学マスの真の裏技だ。ほんとのほんとに教えたくなかった秘技だが仕方ない。みんなも一緒にやろうぜ!
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