プレイレポート
[プレイレポ]「ドラゴンボール Sparking! ZERO」のエピソードバトルとカスタムバトルを先行体験。総勢182キャラクターによるさまざまな対戦を楽しめた
本稿では,体験会でプレイできたふたつのゲームモードの情報と,プロデューサーの古谷 純氏への合同インタビューの模様をお届けする。
総勢180を超えるキャラクターでのゲームプレイを体験
体験会で遊べたのは製品版とほぼ同内容のバージョンで,対戦モード(vsCPU)では,本作に参戦するプレイアブルキャラクター,総勢182体の姿を確認できた。
試遊時間の関係ですべてのキャラクターには触れられなかったが,「ドラゴンボールZ」と「ドラゴンボール超」でおなじみのキャラクターはもちろん,「ドラゴンボールGT」や,劇場版のキャラクターも幅広く参戦しており,キャラクター選択画面の賑やかさは,まさに「ドラゴンボール Sparking!」シリーズといった感じだ。
今回は,シングルプレイ(オフライン)のメインモードであるエピソードバトルとカスタムバトルを中心にプレイできたので,そちらのモードを中心にレポートしよう。
●エピソードバトル
8人のキャラクターから,選んだキャラクター目線で原作に沿ったシチュエーションや,主要な闘いを再現したゲームモードだ。条件を満たすことで,原作とは異なるif展開も楽しめる。
エピソードは,孫 悟空,ベジータ,孫 悟飯,ピッコロ,未来トランクス,フリーザ,ゴクウブラック,ジレンの8キャラクター分用意されており,1キャラクターごとのエピソードの長さ(バトルの数)は異なる。
シリーズを通して最前線で闘っている悟空,ベジータといったキャラクターのエピソードは当然のことながら長めで,「ドラゴンボールZ」からのストーリーを丁寧に描写していく。一方で,ゴクウブラック編はいきなり超サイヤ人ブルーになった悟空やトランクスたちと闘うなど,選んだキャラクターによってメリハリのついたストーリー&バトルが楽しめるようになっている。
●カスタムバトル
その名の通り,プレイヤー自身の手でオリジナルのバトルを作り出せるモード。対戦するキャラクター,勝利条件などを自由に設定できるのはもちろん,バトルの前後に入るイベントシーン,バトル中の会話などもプレイヤーの手で作れる。
とくにイベントシーンはかなり細かく設定でき,登場するキャラクターの位置やポーズ,カメラアングルまで決められる。さながら自分だけの「ドラゴンボール」作品の絵コンテを切っているかのような感覚で面白い。
ちなみに作ったバトルをクリアすれば,オンラインのワールドライブラリにアップロード可能になる。同じようにカスタムバトルをアップしている世界中のプレイヤーたちと,それぞれが作ったバトルをシェアできるのだ。
ただ,細部まで作りこめるがゆえに,カスタムバトルのエディット機能をいちから使いこなすにはある程度の慣れとコツが必要で,いきなり凝ったバトルを作るのは難しい。
そんなときに役に立つのが「かんたんエディット機能」だ。これは,バトルのルールやイベントシーンの方向性がある程度決まっていて,それをベースに条件を設定していくというもの。何から手をつけていいかわからない,作りたいものがイマイチイメージできないといった人でも,かんたんエディットをアレンジするところから入っていけば,各種機能に慣れていけるだろう。
また,カスタムバトルの中にはあらかじめイベントシーンとバトルの内容が設定された「エクストラバトル」も40種類近く用意されている。こちらは通常の対戦よりもユニークかつ歯ごたえのあるバトルとして楽しめるようになっている。
最後に「ドラゴンボール Sparking! ZERO」プロデューサー,古谷 純氏への合同インタビューをお届けしよう。エピソードバトルやカスタムバトルの細かい仕様や,開発で苦労した点などを聞いている。
――今回プレイアブルキャラクターが182体と明かされましたが,これだけの数を用意した理由を聞かせてください。
古谷 純氏(以下,古谷氏):
「ドラゴンボール Sparking!」シリーズは,多くのファンが望む「ドラゴンボール」ごっこを実現させるというコンセプトがあり,前作「ドラゴンボールZ Sparking! METEOR」の時点で160体以上のキャラクターを用意していました。
それならば,17年ぶりの新作である「ドラゴンボール Sparking! ZERO」は,ドラゴンボールごっこができるゲームの最新作として,前作を超えないとダメだと思い,182体というキャラクターを実装することになりました。悟空を実装するにしても,「この時期のこの技が好きだから使いたい」といったユーザーの要望に応えるのが,このシリーズの大事にしている部分だと思いますので。
――今回体験できたエピソードバトルでは,大猿のベジータと闘う一幕がありました。人間サイズを超える巨大なキャラクターは,大猿ベジータ以外にいるのでしょうか。
古谷氏:
「ドラゴンボールGT」のベビー,「ドラゴンボール超」のアニラーザ,あとは「ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる」に登場したヒルデガーンなどがおり,巨大キャラどうしの対戦も楽しめるようになっています。
また,巨大キャラは突進系のブラストやアルティメットブラスト多くの技(一部ヒットする技もある)をはじき返す特性を持っていたり,人間サイズのキャラクターには投げられないようになっていたりするので,人間サイズ vs 巨大キャラの闘いは,通常の対戦とは違った独特の展開になると思います。
――少年時代の悟空はドラゴンダッシュが筋斗雲での移動になっていたり,サタンで気を溜めると謎のエフェクトが発生したりと,共通システムの演出がそれぞれのキャラクターに応じたものなっているのが,素晴らしいと思いました。こういったキャラクター固有の演出はほかにもあるのでしょうか。
古谷氏:
例えば,ゴジータのドラゴンダッシュは腕を組んだまま飛んでいきますね。おっしゃる通り,全員が使える固有アクションは,キャラクターごとにモーションを変えていて,そのキャラクターらしい演出を考えて作っています。
――原作,アニメでの描写をゲームに落とし込んでいると思うのですが,劇場版の敵キャラクターなどは,そういった描写がどうしても悟空たちより少ないと思います。情報量が限られたキャラクターの技やモーションは,どうやって作っていったのでしょうか。
古谷氏:
そのあたりは東映アニメーションさんや集英社さんなどに監修してもらったうえで,我々の方で膨らませていった部分です。どのキャラクターにも、“らしい”アクションが実装されているので,ご期待ください。
――エピソードバトルに出てくる相手は,いずれも通常の対戦時よりも強いように感じました。とくに大猿になったベジータは非常に強く感じたのですが……。
古谷氏:
エピソードバトルはドラゴンボールの闘いを追体験してほしいという狙いがあるので,相手の強さをかなり変動させています。
おっしゃる通り,悟空編で闘う大猿のベジータはかなり手ごわく感じるように調整していますし,その前に出てくるラディッツもひるみにくく設定しています。
――原作での力関係を再現しているわけですね。そうするとエピソードバトルをさらに進めていくと,もっと絶望感のある闘いも待っているということでしょうか。
古谷氏:
そうですね。あとはストーリーの分岐によって,敵の強さが変わることがあります。
たとえば原作だと一度目の闘いでは倒せなかった,または苦戦した相手を短時間で倒すと,原作で行っていた修業を飛ばして話が先へ進んでいきます。すると修業しなかったぶん悟空たちは強くなっていないので,次の闘いでは相対的に相手が強くなったと感じることになります。
バトルの結果によって起こるストーリーの分岐は,さまざまな条件があるので,ぜひいろいろ試してほしいですね。
――エピソードバトルでは,自分が使うキャラクターも通常の対戦時とは違った性能だったりするのでしょうか。
古谷氏:
はい。エピソードバトルでは,原作のシチュエーションに沿って見た目や能力も対戦で使えるキャラクターとは違うものが採用されていることがあります。
――今回「ドラゴンボールGT」キャラクターの参戦が発表されましたが,エピソードバトルに登場することはあるのでしょうか。
古谷氏:
エピソードバトルは原作の「ドラゴンボールZ」から「ドラゴンボール超」の力の大会までのストーリーの中で印象的なバトルを再現しているモードなので,「GT」に派生することはありません。
――カスタムバトルのエディットモードは,シチュエーション自体はかなり細かく設定できましたが,セリフはプリセットの中から選んで組み合わせる形でした。1文字ずつ自由に入力することはできないのでしょうか。
古谷氏:
セリフに関してはフィルタリング機能を活用してもらって,ワードをかけあわせてつくっていく形になります。
――エディットのイベントシーンでは,闘わないキャラクターも表示させて会話させられるのでしょうか。
古谷氏:
はい。バトルの前後の会話シーンであれば,ブルマやチチ,デンデといったキャラクターも配置できます。
――キャラクターの姿やポーズを設定する画面には,「アクセサリー」という枠がありました。ここで選べるアクセサリーにはどのようなものがありますか。
古谷氏:
アイテムとしては少ないのですが,スカウターや天使の輪っか,亀仙人のサングラスなどがアクセサリーに当たります。これらは,特定のキャラクターにつけられる装飾品になります。
――8月から9月にかけて全国でユーザー向けの試遊体験会が行われましたが,そこでの反響やそこからフィードバックさせた要素はありますか。
古谷氏:
体験会の意見を受けてフィードバックさせる部分は,現段階ではっきりと申し上げられないのですが,ここがやりにくい,この技が出しにくいといった操作面の要望にはとくに応えていきたいと思っています。
試遊会には以前から「ドラゴンボール Sparking!」シリーズを遊んでいただいている方に多く参加していただき,おおむね好評な反応をいただいています。
とくに好評だったのは,スタンダードとクラシック操作というふたつの操作方法を用意した点でした。クラシック操作は前作に近いボタン配置で遊べるので,経験者におすすめの操作方法になっています。
――「ドラゴンボール」ファンに訴求できる要素は,かなり充実しているゲームだと思いますが,「ドラゴンボール」をよく知らない人におすすめできるポイントはありますか。
古谷氏:
3D対戦ゲームとして気持ちよく遊べる作りになっている点ですね。相手の背後を取ったり,吹っ飛ばした相手を追撃したりといった,立体的なアクションを楽しんでいただけますし,「ドラゴンボール」のキャラクターたちが超人的なパワーを体感できるド派手な演出も見どころになっています。
建物をドカドカ破壊しながらハイスピードで移動する,気を溜めてスパーキング状態になると天候が変わる,みたいな演出は「ドラゴンボール」のゲームじゃないと味わえないと思います。
――「ドラゴンボール」のゲームシリーズだからこそ苦労した点はありますか。
古谷氏:
派手でスピーディーなゲーム性かついろいろなアクションがあるので,操作が難しいという声は以前からいただいて,そこの解決には力を入れました。
「ドラゴンボール」というコンテンツ自体が前作が発売された17年前よりも幅広い層が見る,遊ぶものになっています。新規のファン加えて,シリーズをやりこんできたファンの両方を満足させる方法には頭を悩ませましたね。
今回はアシストモードという機能を実装し,シリーズに始めて触れる人でもボタン連打で見栄えよくコンボを決めて,快適に遊べるように調整したつもりです。
一方で「ドラゴンボール Sparking!」シリーズは,攻撃を食らっているあいだにカウンター的な行動を取れるゲームなので,防御テクニックを活用できた際の見栄えのよさは,アシストモードを切った状態のほうがかっこよく見えるようにしています。中〜上級者はそこで違いを見せて,よりレベルの高い「ドラゴンボールごっこ」を楽しんでもらえればと思っています。
※画面は開発中のものです
「ドラゴンボール Sparking! ZERO」公式サイト
- 関連タイトル:
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