プレイレポート
時間を操り,歴史を変えろ。本日発売のメトロイドヴァニア系アクション「Timespinner」プレイレポート
本作は,Lunar Ray Gamesが開発したメトロイドヴァニア系アクションゲーム。ドット絵による美しいグラフィックスと,主人公をパワーアップさせながらマップを探索する楽しさが魅力で,日本語化されたテキストのおかげで,タイムトラベルをテーマにした深い物語もしっかり楽しめる。
主人公・ルーネは,時を操る機械「タイムスピナー」を守る村の一員で,その代表である「時の使者」に選ばれた少女。村はタイムスピナーの力ゆえに「ラキエム帝国」に狙われているが,襲撃されるたびに時の使者が過去へタイムトラベルして危険を警告することにより,辛うじて生き延びてきたという経緯がある。
あるとき,ラキエム帝国の襲撃を受けたルーネは母と共にタイムトラベルしようとするが,皇帝ヌヴィウスに母を殺されたうえにタイムスピナーを破壊され,さらに悪いことに過去のラキエム帝国に流れ着いてしまう。敵地に孤立無援の状態となったルーネだが,皇帝に復讐することで歴史を変え,襲撃をなかったことにするべく行動を起こす……。
ルーネやモンスター,さまざまなメカの動きはドット絵で生き生きと描かれており,厳しい原野や不気味な洞窟,ゴシックな建築物といった背景美術も雰囲気満点だ。
マップのすべてを探索するには,多彩な特殊能力が必要となる。中でも重要なのが,タイムスピナーの部品を取り返して時間を止められるようにすることだ。時間が止まっているあいだは敵に触れてもダメージを受けず,上に乗れば足場として利用できる。また,乗ると崩れてしまう足場も,時間を止めているあいだなら問題なく渡れる。こうした性質をうまく使い,先へと進んでいくのだ。
時間を止めるには「時の砂」が必要だが,使い切っても敵を倒すことで少しずつ回復していく。最大まで溜めれば,そこそこ長く時間を止められるので,ジャンプアクションが苦手な人でもクリアできるだろう。
ゲームを進めると,2段ジャンプやファストトラベル,そして過去と現在の世界を行き来する能力が解禁されていく。これらの特殊能力を使い,それまで行けなかった場所を踏破して,さらなる奥地を探検するのが本作の醍醐味。新しい特殊能力が手に入るたびに,次はどこを探索しようかとワクワクする。
バトルでは,不思議な力を持つ武器「オーブ」,大技を使える「呪文ネックレス」,特殊能力を発揮する「パッシブリング」を状況に応じて組み合わせて,敵を蹴散らしていく。
オーブは,石弾や雷を発射したり,剣やハンマーに変形して近距離攻撃したりと,それぞれが個性的なアクションを発動でき,左右の手に1つずつ装備できる。空を飛ぶ敵には,頭上をカバーできる剣とハンマーのオーブを使い,近づくと状態異常になる攻撃をしてくる敵には,石弾と雷のオーブで離れて攻撃する……というように,敵の性質に合わせて選んでいこう。
呪文ネックレスは「オーラゲージ」を消費して,巨大な剣を振り下ろしたり,画面端まで届くビームを撃ったりといった大技を放てるアイテム。オーラゲージは時間と共に回復するので,どんどん使っていこう。
また,パッシブリングを装備していれば,特殊能力をノーコストで使えるようになる。ルーネの周囲を浮遊するオーブに攻撃判定を付与して,そばを通るだけで燭台などの障害物を壊せるようになったり,飛び道具を防ぐ盾を呼び出したりと,こちらも便利だ。
装備の組み合わせは3つまで登録でき,いつでも自由に切り替えられるので,いろいろと試してみるのがいいだろう。
もちろん,時間停止はバトルでも有効だ。止まっている敵にはダメージを与えられないが,敵弾に触れても大丈夫。ボスの中には,一見すると避けられないような攻撃をしてくる者もいるが,時間を止めれば難なくすり抜けられ,うまく決まれば気分爽快だ。敵を倒すと経験値を獲得でき,ルーネがレベルアップして,より強くなる。マップのあちこちに強力なボスが待ち受けているので,しっかり戦って準備を整えよう。
タイムトラベルという要素を活かした物語も,本作の大きな魅力だ。ルーネにとって,ラキエム帝国は母を殺した憎き仇。しかし,過去の世界を探索していくことで,彼らの側にも悲しい事情が存在しており,単なる“悪の帝国”ではなかったことが分かってくる。
ゲーム難度は抑えめで,最も簡単な「ドリーム」モードでプレイすれば,たとえやられてもその場ですぐに復活できる。一部,達成不可能になる実績もあるが,ストーリーを楽しみたい人はこちらを選ぶといいだろう。ボリュームもほどほどで,メトロイドヴァニアの初心者でも楽しめるゲームに仕上がっている。
復讐に燃えるルーネだが,その旅はどのような結末を迎えるのか。気になる人は,ぜひ自分の目で確かめてほしい。
「Timespinner」公式サイト
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DANGEN ENTERTAINMENT is a trademark of Dangen Entertainment. Copyright(C)2020 Dangen Entertainment. All rights reserved.
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