[GC 2007#038]ジョン・ウー作品の“あの動き”を楽しめる「Stranglehold」が,間もなく発売
長らく待ちわびていたリリースまで,もうあと数日! という状況の「Stranglehold」。Xbox 360版はXbox Liveでデモをダウンロードできるようになり,まさに「やるなら今しかない!」という雰囲気の中,Midwayブースには試遊台がいくつも並んでいた。
映画監督として有名なジョン・ウー氏が自ら設立したTiger Hill Entertainmentが手がけるStrangleholdは,ジョン・ウー作品でおなじみの“あの動き”を体験できる三人称視点のシューティングアクションだ。 チョウ・ユンファの姿をそのまんま再現した(声も本人が当てている)テキーラ刑事は,復讐のために敵地に乗り込み,あるときはジャンプしながら,またあるときは給仕用のワゴンに飛び乗りながら,二丁拳銃をバンバンバンバン撃ちまくる。
このゲームのために開発したという「Massive D physics engine」により,本作では画面上のかなり多くのものが破壊可能になっている。リアルであることよりもカッコイイことを重視しているため,物の壊れ方/破片の飛び散り方はケレン味たっぷり。 身を隠している柱が,向こうからの銃撃によってどんどん壊れていく様などは,見ているだけでも非常にエキサイティングだ。そうやって飛び散った物や破片が,いかにもゲームらしく消えたりせずに,いつまでのもその場に残っているところなど,見ていて素直に「スゴイ!」と思わされる部分である。
また本作では,“あの動き”を楽しむということもコンセプトの中心に据えられている。だれもがスーパーアクションを簡単に楽しめるように配慮されており,手すりの上を走ったり,シャンデリアにぶら下がったり,不安定なところに飛び乗ったりといった人間離れした動作を繰り出すのに,複雑なボタンの組み合わせや操作は必要としない。 また,スローモーション“Tequila-Time”は,任意のタイミングで使用できるほか,テキーラ刑事お得意のアクションの一つ“ダイブ”をしたときなどには,半自動的に発動する。「ビジュアル」と「アクション」の両面から,映画的であることがとことんまで追求されているのだ。
“Tequila-Time”には,ただ単に時間の流れを遅くするという以外に,応用的な使い方もあるという。その一つが“Precision Aim”。例えばこちらに向かって機関銃を連射しまくっている敵がいて,その真横にいかにも撃てば爆発しそうなドラム缶があったとする。そんなときに“Precision Aim”を使用すると,時間の流れが遅くなるのと同時にカメラが主人公の後方から離れてそのドラム缶へとググッと近づいていく。フォーカスが決まったところで一発発射すると,今度はカメラがその弾丸を後方から追いかけるように移動する。弾丸がドラム缶に命中する寸前でスローモーションは解除され,大爆発が起こる……という感じ。 シネマティックな映像表現が視覚的に面白いというだけでなく,遠くにあるドラム缶に対して簡単に正確なエイミングができるところが,この“Precision Aim”の重要な部分だ。ライフルなどなくても狙撃ができちゃう“超人テキーラ流スナイパーモード”といったところだろうか。 “Precision Aim”はオブジェクトに対してしかフォーカスできないが,うまくすれば爆発や倒壊を引き起こしそうなオブジェクトを見つけだすのにも活用できそうだ。
ともあれ,長きにわたった開発も終了し,あとは買って遊ぶだけ! という感じの本作。発売予定時期は2007年の8月中。撃ちまくり,壊しまくりの爽快感を味わえるまであと少しだ。(ライター:星原昭典)
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