「ベルアイル」ついに地上世界へ。アップデートインタビュー
MMORPG「ベルアイル」が8月1日を皮切りに,フリーエキスパンション「地上世界」なる連続アップデートを開始した。この一連のアップデートは,年末にかけて全4回にわたって行われるという。また同じく8月1日,同タイトルは事業譲渡により,運営がELEVEN-UPからベルクスへと移管されている。プレイヤーならずとも気になるこのあたりの事情を,ベルクスの運営ディレクターである楢 和隆氏,ヘッドロックで開発プロデューサーを務める高屋敷 哲氏並びに開発ディレクターを務める伊藤 貴史氏に聞いた。
左からヘッドロック開発プロデューサー高屋敷 哲氏,開発ディレクター伊藤 貴史氏,ベルクス運営ディレクター楢 和隆氏
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■気になる運営移管だが実態はまったく変わっていない
4Gamer: 本日はよろしくお願いします。8月1日に,ELEVEN-UPからベルクスへと運営が移管していますよね(関連記事1,関連記事2)。おそらく多くのベルアイルプレイヤーが気にかけている部分だと思うのですが,実際に何か影響は出るのでしょうか?
楢 和隆氏(以下,楢氏): その点に関しては,運営スタッフ含めてまったく変わっていません。むしろ,GAMESPACE24とベクターから新しく加わったスタッフもいますので,今後はより多くのことができるようになるのではないかと考えています。例えばGMの数でいうと,以前の倍になっています。もっとも全員がベルアイル担当ではないのですが,GMイベントに投入できる人数も増えましたので,今まで以上に厚みのある内容にすることは可能です。
4Gamer: 課金システムや,課金アイテムの価格帯の変更が生じるなどといった,会員が混乱しそうな事態は発生していませんか?
楢氏: 混乱はまったくないですね。課金やIDの管理に関しては,ELEVEN-UP時代から引き続きBB Gamesに委託していますので,IDの登録方法から課金方法に関しても従来の方法とまったく変更はありません。アイテムに関しても,価格の変更をするつもりはありません。今後はさらに種類を増やしていく予定です。
4Gamer: サーバーマシンの切り替えなども,とくに行ってはいないのですか?
楢氏: そうですね,今までどおりになりますね。プレイヤーの皆さんは,最初の事業譲渡のニュースでびっくりされたと思うのですが,見事なまでに何も変わっていませんのでご安心ください。プレイヤーの皆様は,引き続き今までどおりのプレイスタイルでお楽しみいただけます。
4Gamer: 実際,ニュースが発表されたときの反応はどうだったんでしょう? 例えば会員数に大きな変化が出たとか。
楢氏: 「どうなるの?」というメールは何通かいただきましたが,それ以外はとくにありません。会員数も登録数もほぼ影響なしですね。もっと増えてほしいというのは本音ではありますが。
4Gamer: なるほど。開発のヘッドロックさんから見て,今回の運営移管はどうでしょう?
高屋敷 哲氏(以下,高屋敷氏): そうですね……。大きなメリットとしては,ベルクスのオフィスが新宿になったので,ミーティング時の移動が楽になりました(笑)。
4Gamer: ELEVEN-UP時代は浜松町でしたからね。そういった部分がゲームにもいい影響を与えそうですか?
高屋敷氏: 大きなメリットですから,当然いい影響が出ると思っています。
■4回にわたって展開する地上世界へのストーリー
4Gamer: それでは8月1日実装の,フリーエキスパンション「地上世界」と銘打った全4回のアップデートについてお話を聞かせてください。もともと地上世界は,2006年末実装予定だったものが延期されて,今回ようやく実装になったわけですよね。プレイヤーの反応はいかがですか。
楢氏: 7月11日に地上世界に関する第一報を告知したところ,それ以降,公式サイトのPV数もぐっと伸びていまして,8月1日には最近の平均データより4倍以上の数字を記録しています。そこからは,やはり地上世界に期待してくださっていたんだなあというのを感じています。また告知をきっかけに,一度プレイを中断していたけれども再びベルアイルに戻ってきたという人も多いようです。 まだ一部を公開しただけなのですが,期待して待ってくれていた人が多いんだなあというのをひしひしと感じています。現在明らかにしているのは"全4回"ですが,フリーエキスパンション「地上世界」はまだまだ続く予定です。
4Gamer: 以前お話を伺ったときに,地上世界では「単なるインフレではない,新しい遊び方の提案」をしていくといっていましたよね。具体的には,どういった形で盛り込まれているのでしょうか?
楢氏: やはりストーリーに関する部分ですね。ストーリーに密接に関わる要素を強めています。
4Gamer: ストーリーは,どういった内容になるのでしょう?
楢氏: ベルアイルの世界は,巨大な木の上に世界を構築しています。その樹上の世界から幹の内部にあるダンジョンを掘り進み,地上世界に至るまでのストーリーを「エピックタスク」という形で提供していきます。第一弾の今回は地上世界に至るダンジョンに入るところまで,9月12日実装予定の第二弾ではダンジョンの前半まで,以降ダンジョンの後半,そして実際に地上に降り立つまでの流れが描かれます。
伊藤貴史氏(以下,伊藤氏): ストーリーでいうと,NPCという形でドワーフとそのほかの新種族が登場します。
4Gamer: それらはプレイヤー側にとって友好的な種族なのでしょうか?
伊藤氏: うーん,まさにストーリー的な部分でして,あまり詳しく説明すると面白くないんですよね。例えばドワーフですが,最初は友好的に見えているけれども……,といったところです。ベルアイルの世界では,ドワーフは呪われた種族でして子供が生まれないんですね。ベルアイルの人間NPCの間では「ドワーフは老いた姿の子供が生まれてくる」と間違った噂が流れているようですけど。一方,人間は子孫を残して繁栄している。そこでドワーフが人間に協力を申し出るんですが,それには裏がある,といったような感じですね。
4Gamer: 今回は三つの国の話というよりも,種族間の話になるのですか?
高屋敷氏: そうですね。三つの国という意識は強くないのですが,穴掘り場を三つにしようと考えていて,できれば国家間で競争をしてほしいなあという希望はあります。
4Gamer: そうしたストーリーは完成しているんですか?
伊藤氏: 概要はありますが,細かいところはまだまだですね。
楢氏: 公式サイトなどではあまり公開していないのですが,ベルアイルの世界は長い歴史を持っていまして,ベースとなる部分は完成しているんですよ。地上世界アップデートの中ではそうした設定を公開していくのですが,それを効果的に見せるにはどうすればいいのか模索している段階ですね。
4Gamer: ということは,ストーリーがまったく未定というわけではないんですね。
伊藤氏: そうです。根本のストーリーはできていますし,それが大きく変わることはないのですが,枝葉の部分をどうしようかというところですね。
高屋敷氏: まず,地上に行くためには木の幹の中を掘っていかなければならないという前提があります。じゃあ誰が掘るの? というところでドワーフが登場して,人間に協力を申し出るという展開です。そこで協力したり競争したり,ときにデモニカと遭遇したりしながら掘り進んでいくうちに,やがて地上世界にたどり着くというわけですね。
4Gamer: それがこの先更新されていく物語ですね。ストーリー以外の部分ではどうでしょう?
伊藤氏: 戦闘以外の特定のスキル,まあ今までの話の流れにも出ていますが,例えば岩を掘るような生産スキルを持っていないと先に進めないようなところなどが出てきます。
楢氏: 今までダンジョン攻略に必要だったのは,ほぼ戦闘スキルのみだったんです。今回登場する新しいダンジョンは,各種の生産スキルを持っている人達も活躍できるように……というコンセプトで作られています。
4Gamer: 実際に地上に向けて掘り進めていくのですか?
高屋敷氏: そういうわけではなく,あくまでも感覚的なものですね。ゲームが進むごとに掘りも進んでいくというような。
4Gamer: 岩を掘る以外に役立ちそうなスキルはありますか?
楢氏: それは攻略に関する内容なので,ここでは簡単にお答えできませんが,いろいろなスキルを鍛えておくといいことがあるかもしれませんね。ベルアイルはスキル制を採用していますので,状況に応じてパラメータやスキルの構成を変更できますし,オンラインゲームなので多くの仲間で助け合いながら進めていくのも楽しいでしょう。
高屋敷氏: ダンジョンに関しては,どこかにボスがいて,それを倒して終わりというようなものでなく,もっと継続的に遊んでいただけるようなものを意図しています。
4Gamer: なるほど。今回の地上世界アップデートは,どの程度のプレイヤー層を対象と考えていますか。
楢氏: レベル制ではないので一概にはいえないのですが,新規で始めたばかりのキャラクターではさすがに難しいでしょうね。ある程度成長した状態で,必要なスキルに関する情報をある程度集めて,仲間の力を借りることができれば,十分にクリアできるバランスではあります。 これを機に始められる方は,まずエピックタスクのミッションをこなしながらスキルなどを蓄えることをオススメします。
4Gamer: ソロプレイでクリアできるようなものではないということですね。
伊藤氏: スキルの構成を状況に合わせて変更していくことができれば,ソロでも無理ではないはずです。ただ,その都度必要なスキルを育成することになるので,かなり時間がかかるでしょう。
楢氏: ベルアイルは,さまざまなスキルを持っているプレイヤー同士が協力するという面と,スキルを自由に構成して多様なキャラクターを作成できるという面を持っています。その結果,スキルを構成し直すことによって,ソロでもそのときそのときの状況に対応することができるというのが正しいですね。
4Gamer: そのほか,地上世界アップデート全体で大きな目玉となりそうなものはありますか?
楢氏: 新種のデモニカが秋頃に登場する予定です。
4Gamer: どういったタイプのものでしょう?
楢氏: うーん,詳しくお教えできなくて申し訳ないのですが,木の幹の中に登場するようなものですね。
「詳しくお教えできなくて申し訳ない」とのことだが,設定イラストをもらってしまった。さて,どんなデモニカなのかなぁ
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■新コンテンツ追加は約2週間ごと
4Gamer: 第一弾のエピックタスクとして実装されたのは,一連の地上世界アップデート全体の何割くらいに当たるのでしょう?
楢氏: エピックタスクは,序章から第三章までありまして,全部で15段階に分かれています。8月1日に実装されたのは,序章の第一段階ですね。章自体は一月半前後に1回の実装ですが,その中の各段階については,大体2週間に一度の速いペースで次々に実装していく予定になっています。これは皆さんを常に飽きさせないように,という意図があります。
4Gamer: 実際に第一弾が実装されて反響はいかがなものでしょう?
楢氏: 数字的なところでいうと,まだ実装されたばかり,しかも平日ということもあってハッキリしないのですが,悪くはないです。基本的には,じっくりと時間をかけてプレイしていただく内容になっているので,皆さんは楽しんでいる最中といったところですかね。すでに今回実装されたエピックタスクについてはクリアされてしまった人もいるようですが。
4Gamer: クリアしてしまうと,それっきりといった内容なのでしょうか?
楢氏: いえ,そんなことはありません。実は今回,こっそりとレアモンスターを実装していまして,エピックタスク同様に追加されていく予定ですが,これに関する情報はまだ皆さん十分把握できていない状態です。もう少しはっきりしてくると,さらに盛り上がるのではないでしょうか。ひょっとすると,今はまだ存在自体に気付いていないレアモンスターがいる可能性すらあります。
4Gamer: どのモンスターがレアなのかは簡単に分かるのですか?
伊藤氏: NPCがちょっとだけヒントを出しているのですが,実際に遭遇できるかどうかというと,また別の話ですね。
楢氏: 見ればすぐにそれと分かるので,今後プレイヤー間で情報が出回るようになっていくと思います。
4Gamer: となると,レアモンスターは倒さなければ先に進めないという存在ではないですよね?
楢氏: そうですね。プレイヤーが腕試しをする相手ではありますが,必ずしも倒さなければならないというものではありません。もちろん倒したときには,その分の見返りはありますよ。
4Gamer: 逆に倒さなければ先に進めないような,ボスモンスターは登場しますか?
伊藤氏: ええ。プレイヤーがある程度の段階に達していないと倒せない,先に進めないボスの登場も当然予定しています。
4Gamer: なるほど,ではやはり地上を目指すには,ある程度の強さは必要になっていくみたいですね。ところで一連の地上世界アップデートの予定には,システム的な部分の追加も入っていますか?
これもデモニカのアイデアスケッチ
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氷ガーディアン(改)
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楢氏: エピックタスクを進めていく先での大きな目玉としては,ガーディアンの合体があります。
4Gamer: 具体的に,合体とはどういうものなんでしょう?
伊藤氏: 成長した2体のガーディアンに触媒アイテムを作用させると,上位のガーディアン1体になります。合体したばかりでは,合体前のガーディアンとほぼ同じ能力ですが,成長させることによって強力になっていきます。また見た目も大きく変わりますね。
4Gamer: ガーディアンというと戦闘に特化したものや,生産に特化したものがありますよね。
伊藤氏: 現状予定しているのは,主に戦闘特化型ですね。もちろん今後,生産特化型も検討していきます。触媒の種類によって,タイプが変わるようなものを考えています。
4Gamer: 触媒はドロップアイテムになる予定ですか?
楢氏: そのあたりは未定なのですが,基本的にはストーリーの流れと組み合わせたいと考えています。
4Gamer: となると,地上を目指していかないと入手できないわけですね。
楢氏: そういうことになりますね。
4Gamer: 合体にはレシピのようなものが存在して,そのバリエーションが増えていく感じですか?
高屋敷氏: ええ,基本的にはアレとアレを組み合わせるとコレができるというようなものです。レシピの種類はできるだけ増やしていきたいですね。
4Gamer: それはまだ企画段階の話ですか。それともすでに動いているとか。
高屋敷氏: 部分的に動いているシステムはあります。ただ,完成しているとはいえないですし,実装までにはまだ時間があるので,最後の最後までより良い選択をしたいですね。可愛い女の子型のガーディアンがいいという要望が多ければ,まあそうなる可能性も高くなります(笑)。開発の内部でもいろんな意見が出ているところですね。
楢氏: 合体に関してもそうですが,地上世界の全貌が明らかになるにつれてガーディアンはより重要な存在になっていきます。合体はその一部となりますが,今後もより世界観と密接したほかにはない面白さを提供していきたいと考えています。数あるルーンカードを含めていろいろことを試しながら育成を楽しんでほしいですね。
■地上世界に降り立ったその後のベルアイルはどうなる?
4Gamer: ところで,地上世界アップデートでベルアイルの物語が一区切りついてしまうわけではないですよね?
楢氏: ええ。地上世界に降り立った後,どういう方向に向かうかの骨組みはすでに用意していますが,プレイヤーの皆さんの意見を取り入れながら検討していくことになりますね。
4Gamer: 地上では何が待っているのでしょう?
高屋敷氏: 構想はいっぱいありますよ。現時点で部分的に具現化しているものもあります。広大な土地があり,じゃあ何をするか,どうやって今までにない遊びを入れていくかといったようなところです。具体的には今後,やはりプレイヤーの意見を聞きながら,ということになりますね。
4Gamer: 地上の雰囲気はどのような感じなのでしょう? 設定やストーリーの流れからすると楽園的なところではないですよね。
楢氏: 最初に降り立つ場所はストーリーどおり,デモニカの影響を受けていますので,瘴気が渦巻いているといいますか,人間がすぐに住めるような状態ではないですね。
高屋敷氏: 基本的に地上は戦闘の要素が多いです。ただし開拓であるとか,新しいエリアで新しい何かを始めるとかいった……荒れ果てた世界を復興していけるような内容になるといいですね。これは今回の地上世界アップデートにとどまらない,今後数年にわたる展開になりますね。
楢氏: よく皆さんからは「地上では家が建てられるようにしてほしい」という要望が寄せられるのですが,それはそれでありだと思います。 地上世界のアップデートはある程度方向性はあるのですが,プレイしているうちに,たとえばまずはより強力な素材を集めたいから生活できるような環境が欲しい! とか,デモニカを倒すためにより強力なスキルを身に付けたい! などの意見はたくさん出てくると思っています。地上世界に関しては,プレイヤーの皆様のプレイスタイルや要望をうかがいながら一緒に切り開いていきたいと考えています。
4Gamer: プレイヤーの新種族追加などの予定はどうでしょう?
高屋敷氏: 常々やりたいとは考えているのですが……。もともとベルアイルの世界観にはさまざまな種族が存在しており,一つ増やすとその関連でほかの種族も増やさないと整合性が取れなくなってしまうことがありますので,その辺は慎重に考えていきたいと思います。
4Gamer: 技術的に難しいということでしょうか?
高屋敷氏: いえ,テクニカルな部分では難しくないんですよ。例えばドワーフを追加すると,必ず「エルフはどうなんだ」って声が上がるんですよね。1種族ずつ追加していけばいいと考えがちですが,世界観やストーリー展開などとも調整しなくてはいけませんので,実はそう簡単な話でもないのです。
楢氏: 皆さんが,その時点で何を一番求めているかによるとも思うんですよ。ドワーフでプレイできるようになったから,地上世界はどうでもいいよねって話にはならないですし。まずは,地上世界を求めている人が多いですから,そこに注力してやっていこうと考えています。
4Gamer: アップデートと前後して,企画イベントなどは計画されていますか?
楢氏: 夏の季節イベントとしては「エルフ感謝祭」を実施中ですね。今後の計画でいいますと,過去1年を通じて季節イベントを開催してきましたので,そのバージョンアップ版をぜひ入れていきたいと思います。またGMによる襲撃イベントや,「突然の出会い」を重視した予告なしの小規模イベントもチョコチョコやっていまして,それは継続していきます。最近だと,新しいモンスターのお披露目みたいなこともやりましたね。
4Gamer: 新規プレイヤー向けのイベントはどうでしょう?
楢氏: そうですね。GM主導の初心者講習会なども実施しています。そのほか,この場ではまだいえないのですが,近々予定しているものがありますので,発表をお待ちください。
4Gamer: それ以外に,何か予定はありますか?
楢氏: そうですね……。ベルアイルはスキル制ということで,一方のスキルを上げるためには他方を下げるということをしなければならなかったのですが,そこにストレスを感じる人も多くいます。そこを軽減できるような提案をできればと考えております。
4Gamer: なるほど,具体的には?
高屋敷氏: 通称「ネタスキル」といいまして,特定のモンスターを一定数以上倒し続けると「○○スレイヤー」という称号が付く,といったものを考えています。
4Gamer: 分かりました。それでは最後に,ベルアイルのプレイヤーや4Gamerの読者に,メッセージをいただけますか?
楢氏: 地上世界に関しては,時間をかけて企画段階から練り直した結果,非常に良いものができつつあります。今回の地上世界に関するアップデートについては,段階的に公開して次第に全体像が見えてくるという手法を取っています。現時点では,すべてをお伝えできているとは思っていないのですが,今後も期待してください。
高屋敷氏: 実はヘッドロックのスタッフの中には,自腹で料金を払ってプレイしているスタッフが多いんですよね。昨日まで自分で作っていたアイテムを,導入後に自腹で購入して喜んでいるスタッフを見ると,どうかしているんじゃないかとも思うんですが(笑),自分が楽しいと思うゲームだからこそ頑張れる面もあると思うんですよ。仕事として割り切ってほしい半面,そういう部分があるからこそいいものになっている認識があります。 先ほど出た地上世界アップデートの最大の目玉という話に戻るならば,やはり「地上に行ける」というところになるのではないかと思います。地上に降りるというのは,ベルアイルの当初からずっと一貫していた目的で,ようやく達成できるわけですし。まあ当初の目的を達成できるとはいっても,その先にあるシステムも当然考えていますので,それは楽しみにしてほしいです。
伊藤氏: 私も実際にログインしてプレイしているのですが,生産中心で戦闘は素材集め以外ほとんどやらないんですよね。そういう楽しみ方もできますので,まったりプレイしていただければいいんじゃないかと思います。
4Gamer: 本日はありがとうございました。
2月28日の基本プレイ無料化に続き,6月8日の事業譲渡とそれに伴う8月1日の運営移管。ベルアイルは今年に入ってから,何かとインパクトの強い話題を振りまいている。しかし,そうした話題でさぞてんやわんやしているかと思いきや,楢氏をはじめとするベルクスの運営スタッフや,高屋敷氏と伊藤氏に代表されるヘッドロックの開発スタッフ,そしてプレイヤーまでもが,実に落ち着きを払って事態を受け止めているのが面白い。 デベロッパであるヘッドロックのスタッフが,ベルアイルを熱心にプレイしていたのも興味深い。高屋敷氏,伊藤氏を筆頭とするスタッフ達のアイデアは,ベルアイルを愛しているからこそ尽きないのだと感じさせられるインタビューであった。ともあれ,来年以降まで続く「地上世界」の物語に期待していきたい。(ライター:大陸新秩序)
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