「ハーツ オブ アイアンII」の拡張版「アルマゲドン【完全日本語版】」のスクリーンショット36点と新ルールの概要
「ドゥームズデイ」に続く「ハーツ オブ アイアンII」の拡張版「ハーツ オブ アイアンIIドゥームズデイ アルマゲドン【完全日本語版】」(以下,アルマゲドン)が,9月7日にサイバーフロントから発売される。そのβ版をちょっとだけプレイし,新しい機能やシナリオを確認してみたので,その概略と画面をお届けする。 まずは,システム面の追加/改良について。アルマゲドンではシナリオオプションが拡張され,次のような項目が追加された。
■民主国家が自分から宣戦布告可能にするか否か? ■プレイの終了期限(1940年,1946年,1952年,1958年,1964年) ■併合した国のICをすべて取得するか否か? ■併合した国の技術開発チームを使えるようにするか否か?
それぞれラジオボタンが用意され,シナリオ開始時に選択する。
ユニット生産の面でもルールが改良されており,師団ユニットは,付属させる旅団と同時に生産指定できるようになった。砲兵旅団付き歩兵師団や重戦車旅団付き戦車師団など,攻勢をかけるには活用必須のギミックだけに,生産時に一括指定できるのは便利だ。
さて「ハーツ オブ アイアンII」において,艦載機は空母の付属旅団扱いなのだが,これが同時に生産できるようになっただけでなく,アルマゲドンではほかの艦艇に旅団扱いの「装備」が用意された。艦種によって利用可能なものが異なるが,大まかに以下の5種類である。(矢印の後ろは必要技術)
■対潜戦装備(対潜索敵/攻撃力が向上)←「レーダー警戒」 ■対空装備(対空索敵/攻撃力が向上)←「固定式対空火器」 ■レーダー装備(対空/対艦索敵力が向上)←「レーダー警戒」 ■射撃管制装備(対艦/対地攻撃力が向上)←「暗号技術」 ■改良型船体(対空/対艦防御力が向上)← 「造船ライン」 ■魚雷(船団襲撃能力の向上)←「組立ライン実験」
そのほか,同盟国からの遠征軍派遣を謝絶するオプションや,選択していないユニットの針路も画面に表示する機能,ユニットを兵科ごとに色分けして表示する機能などが追加された。
実質的なアップグレード項目は以上なのだが,アルマゲドンには奇想天外なシナリオが2本追加収録されている。製品名にもなっている「アルマゲドン」キャンペーンと「アビス」キャンペーンがそれだ。マップが読み込まれた瞬間に,その異様さに気付くと思うが,この2本のシナリオが共有する世界設定は,まさにパラレルワールドだ。 イギリスとその対岸にスターリン主義の欧州ソヴィエトが展開し,フランスは「ブルボン」,ドイツは「プロイセン」,北欧地域にはスウェーデン,南欧には「ローマ」が広がっている。アメリカは独立戦争以来のゴタゴタで,カナダやメキシコを巻き込んで二つの大国になっているし,日本はスターリン主義の「PRRS」,中国はといえばおかしな辛亥革命の結果,共産党のケ小平が指導する中華民国となっている……。 いずれの勢力も,50VPプロヴィンス程度の大きさとなっており,「アルマゲドン」では,連合/枢軸/共産というブロックに基づいてすでに戦端が開かれている一方,「アビス」ではまだ戦争が始まっておらず,各勢力が活発に外交戦を繰り広げる。どちらのシナリオも,1936年の年頭からスタートだ。 平たく言えば,思いっきりゲーム的なシチュエーションで,「ハーツ オブ アイアンII」が持つギミックをフルに楽しもうじゃないかというのが,この二つのシナリオである。
そんなお祭り要素の評価は人それぞれかもしれないが,第二次世界大戦の延長戦が思うさま楽しめ,またオプションとして明示されない部分でも,いろいろと改良が施されている(はずの)アルマゲドン。発売まではいましばらくあるが,新システムを画面で確認しつつ,楽しみに待っていただきたい。(Guevarista)
■「ハーツ オブ アイアンIIドゥームズデイ アルマゲドン【完全日本語版】」のSS集は「こちら」
下段左側が「アルマゲドン」キャンペーン,右側が「アビス」キャンペーンを,プレイ開始直後に中断したときのVP分布。アルマゲドンでは各陣営がはじめから出来上がっているため,陣営ごとのVP合計値が大きくなっている
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