[E3 2007#27]EAの「Need for Speed:Pro Street」で,ベストチューナーとしての栄光を掴め
シリーズ11作目となる「Need for Speed: Pro Street」は,ここ最近続いていた「街の悪ガキ」的なイメージから,「世界的なストリートレーサー」的なイメージの作品に回帰した。ネバダ州の砂漠にあるハイウェイから日本の首都高速まで,各地のストリートレーサー達との腕比べを楽しむ趣向になっている。 ゲームモードとしては,タイムを競うレーシングモードのほかに,ドラッグモード,タンデム・ドリフトモード,そしてグリップレーシング・モードの四つが用意されている。
マイルストーンとなった前作「Need for Speed: Carbon」で開発されたAuto Script技術は,バンパーの位置調節からホイールのスポーク数まで,プレイヤーの好みで細かくカスタマイズできる点が人気を集めていた。本作では,そのAuto Script技術にさらなる改良が加えられ,ついに,プレイヤーのカスタマイズが車のパフォーマンスへダイレクトに影響するようになったのである。 プレイヤーのチューニングデータは,“ブループリント”として保存され,インターネットを通じて共有が可能。勝者のステータスにはブループリントの製作者の名前も表示されるので,誰がチューニングしたマシンなのかが,一目で分かるようになっている。 トップレーサーとしてだけでなく,ベストチューナーとしても,オンラインレーシング界でスポットライトを浴びるチャンスが生まれるわけだ。
今回公開されたE3 Summitのデモ版は,ネバダでのストリートレースのみがプレイできるバージョンだった。使用可能な車種としては,2006年型の三菱ランサー・エボリューション IX MRエディションや,2006年型アウディS4などといった,比較的新しいものから,1995年型のマツダRX-7,1986年型のトヨタカローラGTSなど,ちょっと懐かしいものまで用意されていた(現時点では発売されていない2008年型のBMW M3なども確認できた)。 これらは登場車種のほんの一部で,製品版では8台のスーパーカーを含む,26社60車種が実装予定だという。
また本作では物理エンジンも一新され,ついにダメージモデルが追加された。クラッシュの衝撃でボンネットが開いてしまったり,バンパーが外れたりするのはもちろん,引っ掻き傷や飛び石によるへこみなどまで,リアルに再現されているのだ。 さらに,タイヤのスリップで吐き出される白煙も緻密に描かれるなど,ストリートレースらしさを強調する演出は,随所に見られる。
近年のNeed for Speedシリーズらしく,実在人物をモデルにしたレースクイーンもフィーチャーされ,アジア・パシフィックからオーストラリアのテレビパーソナリティ,クリスタル・フォースカットさんや,日本のグラビアアイドル大橋沙代子さんが登場する予定だ。 ただ残念なのは,今回のE3 Summitでは,本作はXbox 360版およびPlayStation 3版のみでのリリースと発表されていたこと。これまでは常にPC版も発売されてきたが,今回はどのようになるのか……。EAからの続報を待つとしよう。(ライター:奥谷海人)
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