1昨年,中国産のゲームエンジン「Origo Engine」を紹介した北京涂鴉軟件(関連記事は「こちら」)が,今年は同エンジンを使ったゲームを出展していた。 1本は,ブースには出ていなかった第2次世界大戦風味の「空戦」。もう1本は,SF仕立てのタンクシューティング「能源危机−Energy Crisis」だ。こちらは,2,3か月後にリリースされる予定という。
空戦は海上を舞台とした戦争物で,飛行機を操縦してほかの飛行機や船を攻撃するものとなっている。出てくる船や飛行機を見ると,2年前のデモで使われていた船や飛行機とほぼ同じものではないかと思われる。ゲームの開発はまさに2年前から始まったそうで,あの頃使っていたデモがだんだん本格的なゲームに進化していったさまが想像できる。また,飛行機には,日本の戦闘機も登場するという。
能源危机は3人称視点のタンクゲームで,2072年の地球を舞台にしているという。エネルギー危機がどうのこうのという設定やゲームの詳細はあまり気にしなくてもいいだろう。惑星上で,戦車に乗ってマルチプレイヤーで撃ち合うという比較的シンプルなゲームだ。 ゲームエンジンのデモ用として考えるなら,車輪の地面への接地具合などを見ておきたい部分だ。ゲームに出てくる戦車は,かなりの登坂能力を持っており,マップ上のほぼあらゆるところに移動可能だ。操作方法は,WSADキーでタンクを移動し,マウス操作とクリックで攻撃を行う。TPSながら,FPSの作法に基づくものとなっている。 どちらのゲームもあまり特徴はないのだが,実際にOrigo Engineをゲームで使ってみるとこうなる,といったデモンストレーションとして捉えておくべきだろう。
最近は,中国のゲームも自社製のエンジンを搭載することがかなり増えている。有名どころでは,Snail Gamesや完美時空だろうか。自社製のエンジンを使って,十二分に通用するそれなりのクオリティを実現している。 そう考えると,ゲームエンジンメーカーとしても,自社のエンジンをもっとアピールする必要が出てきたのかもしれない。
能源危机のほうはプロモーションムービーを入手したので,ムービーも紹介しておきたい。(aueki)
→能源危机デモムービーは「こちら」 (4分25秒:MPEG-1) ファイルの詳細 ZIPファイル:71.3 MB (74,866,065 バイト)
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