MMO系ゲームエンジンを手がけるBigWorld Technologies(以下BigWorld)は,アジア圏のゲームショウに行くと必ず見かけるお馴染みさんだ。いつもは,残念ながらお堅い感じのブースで人影もまばらなのだが,今回のChinaJoyでは言われるまでBigWorldブースと気付かなかったほど様変わりしていた。ブースの場所には赤い馬車ないし牛車ぽいものが置いてあるだけで,そこにモニタを何台か並べてデモを行っていたのだ。聞くと,中国を重視していることを示すものだそうで,秦の始皇帝の車(牛車?)を模したものだそうだ。なんと横にはコスプレしたコンパニオンまでいる。
BigWorldのエンジンは,その名のとおり,多くのサーバーを束ねてスケーラブルに拡張できるのが特徴であり,中国のような人口が多い地域には適した構造となっている。なんとすでに,中国では6社に売り込んだそうだ。 かなり初期からBigWorldエンジン採用ゲームとして知られていた,Neteaseの「天下2」は(残念ながらChinaJoyには出展されていなかった),最初のβテストを今年の初めに完了し,年末には2回目のテストが行われる予定だ。天辰の「創世Online」というゲームも2か月以内にクローズドβテストを開始するという。T2CNの「十面埋伏」は先週からクローズドβテストが行われており,2か月以内にオープンβテストが開始されるという。 ちょうど同じ時期にゲームの完成ラッシュがきているようで,BigWorldも大変な時期ではあるようだ。日本でこそあまり有名ではないエンジンだが,少なくとも稼働実績については問題はない。 また,中国産ではないが,BigWorldエンジンの採用が表明されている「Stargate Worlds」のコンセプトアートやムービーなどもそこで公開されていた。StargateのMMORPG化は,かつて「Stargate SG-1」の頓挫でファンをやきもきさせており,今度こそ順調に開発が完了することを望みたい。(aueki)
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