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インディーズゲームの小部屋:Room#02「シャンテリーゼ」
2007/07/06 12:34


 個人/サークル単位で制作されたオリジナルゲームを紹介する「インディーズゲームの小部屋」。第2回となる今回は,ゲーム制作サークル,EasyGameStationの「シャンテリーゼ」を取り上げる。本作は,可愛らしい見た目とは裏腹の高難度と,豊富なやり込み要素を併せ持ったアクションゲームだ。まずは本作のストーリーから紹介しよう。

 『魔女に呪われてしまうから,月の赤い夜は外に出てはいけない』
 シャンテとエリーゼの姉妹は子供の頃に,そんなおとぎ話を聞かされていた。そして,5年前の月の赤いある夜,二人は何かに誘われるように外を歩いていた。見覚えのない風景の中,見知らぬ人影に出会った二人。ふと気づくと,姉のシャンテは小さな妖精の姿に変えられてしまっていた。これが「魔女の呪い」なのだろうか? シャンテを元の姿に戻す方法を探すため,二人の冒険が始まった……。



 本作は,3Dで構成されたフィールド上を,2Dのキャラクター達が走り回るアクションゲーム。プレイヤーは,妹のエリーゼ(と,一緒にいる姉のシャンテ)を操作して,魔女を探して冒険の旅をするのだ。本作にはレベルの概念はないものの,NPCから購入したり,宝箱から手に入れたりしたアイテムを装備することで攻撃力や防御力がアップするという,RPG的な要素がある。

 本作の一番の見どころは,3Dで表現された多彩なフィールドだ。薄暗い遺跡や,大岩が転がり落ちてくる坂道,倒れた木が足場になっている森など,地形の高低を生かした変化に富んだフィールドが,次々と登場する。本作は全5章の章立てとなっており,一つの章は複数のエリアで構成されている。多くの場合,そのエリアのモンスターをすべて撃破することで次のエリアへと進めるようになり,各章の最後には巨大なボスが待ち構えている。見た目の可愛らしさとは裏腹に,実は結構難度の高いアクションゲームで,なめてかかると痛い目に遭うかもしれない。
 また,ストーリーの節目には,キャラクター同士の会話シーンが挿入され,少しずつ物語の謎が解き明かされていく。一部のシーンや戦闘中の掛け声には声優によるボイスが当てられている。




 ゲームの攻略は,剣を使ったエリーゼの攻撃と,シャンテの魔法による攻撃/サポートの使い分けがポイントとなる。魔法の使用には,敵を攻撃したときに出現する消費アイテム「魔法石」が必要だ。
 魔法石には,赤/青/緑/黄の4種類があり,例えば赤い魔法石であれば「ファイヤーボール」,青い魔法石では「アクアスプラッシュ」など,色によって使える魔法が異なる。また,魔法石を組み合わせて使うことで,威力を高めたり,毒や麻痺などを与えたりといった効果が発揮される。魔法石は拾った順番にストックされていき,使用するときは最後に拾ったものから順番に使うことになる。組み合わせ魔法を狙うときには,魔法石を拾う順番にも気を配る必要があるのだ。一方のエリーゼは,NPCから購入できる各種のクリスタルを装備することで,属性を持った“溜め攻撃”が行えるようになる。

 さらに本作では,各エリアに必ず1個ずつ“隠し宝箱”があったり,ゲーム中盤で釣り竿を手に入れたあとは,シャンテをルアーにして(!)各地の水場で釣りができたりと,豊富なやり込み要素も用意されている。釣った魚は,釣り師匠に持っていくとアイテムと交換してもらえる。また,ゲーム終盤には,60階層もある「サバイバルダンジョン」が登場する。見た目は今までのエリアがランダムに出てくるだけだが,セーブができないうえに,敵もだんだん強くなるので,クリアするのは容易ではないだろう。

 EasyGameStation公式サイトの本作紹介ページからは,体験版がダウンロードできるので,興味を持った人はさっそく試してみてほしい。体験版は,第1章のボスを倒すところまでプレイ可能で,体験版のセーブデータは製品版でもそのまま使える。本作の製品版は,2100円(税込)で発売中だ。取り扱い店舗については,本作の紹介ページで確認してほしい。また,2007年夏には,本作のアレンジ曲入りサウンドトラックが発売予定とのことなので,ゲームを遊んで曲も気に入ったという人は,こまめに公式サイトをチェックしておこう。(ginger)

■EasyGameStation公式サイト
http://egs.cug.net/




(c)2006 EasyGameStation


連載:インディーズゲームの小部屋
■開発元:N/A
■発売元:N/A
■発売日:2007/06/29
■価格:N/A

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http://www.4gamer.net/news/history/2007.07/20070706123413detail.html