今すぐ更新を。DirectX Runtimeの2007年6月版が公開に
Microsoftから,DirectX Runtimeの2007年6月版がリリースされた。対応OSは「Windows 2000」以降の32/64bit版Windowsとなり,「Windows XP」や「Windows Vista」を使っている人はエディションにかかわらず導入可能だ。4Gamerの最新ドライバページではリンクを更新してあるので,手軽に済ませたい人はWebインストーラを,アップデートファイルを手元に残しておきたい人はフルバージョンを入手するといいだろう。基本的にはWebインストーラのほうで問題ない。
さて,毎回チェックしていただいている人には繰り返しで申し訳ないのだが,そもそも,DirectX Runtimeとは何かというと,「DirectX実行環境の一部をモジュール(≒ひとかたまりのファイル群)にしたもの」ということになる。
Windows XPの場合はDirectX 9.0c,Windows Vistaの場合はDirectX 10が標準でサポートされているが,OSのリリース後に登場した新しいハードウェアに対応したり,何かしらの問題に対処したりといった目的で,ゲームなどの開発者に向けて提供されるDirectX SDK(SDK:Software Development Kit,ソフトウェア開発キット)は,定期的にアップデートされている。一見同じDirectX 9.0c/DirectX 10であっても,ゲームの開発者が使っているバージョンは,読者の手元にあるPCにインストールされているそれと,どうしても微妙にズレてくるのだ。
そのため,実行環境のバージョンが異なると,「開発者のPCでは動作するのに,読者のPCでは動作しない」という現象に陥ることがある。「dsdx9なんちゃら.dll」がないといったエラーを見たことのある人は少なくないだろうが,このエラーはまさしく,実行環境のバージョンの違いが引き起こすもの。そこで,Microsoftは2か月に一度のペースで実行環境=DirectX Runtimeをリリースしているというわけである。 かつてROM販売がゲーム流通の主流だったころは,ROMの中にゲームと対応するDirectX Runtimeが入っていたので,プレイヤーはその存在を気にする必要がなかったが,体験版やβテストなどでは(容量の関係などで)そうもいかない。最新のゲームをプレイするに当たっては,意識して最新版を導入する必要があり,その意味で最新のDirectX RuntimeはすべてのPCゲーマーに必須のアップデートといっていいだろう。
作業自体は自己責任となり,DirectXの仕様上,いったんアップデートするとアンインストールできないが,(少なくともWebインストーラであれば)ダウンロードした実行ファイルを起動するだけなので,難しいことは何もない。「ゲームが動かない!」と嘆く前に,ぜひ導入を。(佐々山薫郁)
|
|
|