「GeForce 8800 Ultra」搭載カードを各社が発表。予価12〜13万円
2007年5月2日の「GeForce 8800 Ultra」発表に合わせ,数社が搭載グラフィックスカードを発表した。ここでは,ニュースリリースが届いた順に,各社の新製品を紹介してみたい。
■Leadtek Research
WinFast PX8800 Ultra
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Leadtek Researchの日本法人であるリードテックジャパンが発表したのは,「WinFast PX8800 Ultra」。リファレンスどおりとなるコア612MHz,メモリ2.16GHz相当(実クロック1.08GHz)というクロックで動作する。もちろんグラフィックスメモリは384bit接続のGDDR3で,合計容量は768MBだ。 外部インタフェースはアナログ/デジタルRGB(DVI-I,HDCP対応)×2およびコンポーネント/コンポジット出力×1。また,GeForce 8800世代のグラフィックスカードに付属するタイトルとしては少々古めなのが否めないものの,「Joint Task Force」および「SpellForce 2: Shadow Wars」の英語版フルバージョンがバンドルされる。
水冷モデル。Leviathanの名に恥じない,大きなユニットが用意されるようだ
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予想実売価格は13万円前後で,2007年5月7日からの週に発売予定。ちなみに,Leadtek Researchから届いた英文リリースによれば,同社は2007年5月中旬に,「Leviathan」(リヴァイアサン,巨大な怪物の意)と呼ばれる水冷モデルも投入予定とのことだ。 詳細は明らかになっていないが,おそらくより高い動作クロック(と店頭価格)を実現すると思われる。
■玄人志向
GF8800U-E768HW
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CFD販売の玄人志向ブランドは,「GF8800U-E768HW」を発表した。こちらもリファレンスどおりの動作クロックおよびグラフィックスメモリ仕様となっている。
とくにバンドルタイトルはなく,予想実売価格は12万8000円前後。注目したいのは,2007年5月3日発売予定とされていることで,仮に予定どおり店頭に並んだ場合,NVIDIAが(一部の関係者に対して事前に)予告していた発売時期より10日以上も早く市場へお目見えすることになる。3日の状況に注目したい。
■ASUSTeK Computer
EN8800ULTRA/G/HTDP/768M
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「S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl」の英語版フルバージョンをバンドルして,2007年5月中旬市場投入予定となっているのがASUSTeK Computer製カード「EN8800ULTRA/G/HTDP/768M」である。
最大の特徴は,コアクロックが650MHzへと,メーカーレベルでクロックアップされていること。一方,グラフィックスメモリはクロックや接続インタフェースなど,いずれもリファレンスどおりだ。ユーザーの手によるオーバークロックなどを可能にする多目的ツール「GamerOSD」,ソフトウェアレベルの映像エンジンによるビデオ再生時の画質向上機能「Splendid」も用意され,予想実売価格は12万2000円前後。
【2007年5月16日追記】ASUSTeK Computerは2007年5月15日に「本製品では、NVIDIA GeForce 8800 GTXのコアクロックを575MHzから650MHzに向上して製品化を行う予定でしたが、製品化の過程でコアクロックを612MHzに変更いたしました」(原文ママ)と発表。動作クロックはリファレンスどおりとなるので注意してほしい。
2007年5月時点の市価と照らし合わせて考えるに,12〜13万円というのは,「GeForce 8800 GTX」搭載カードと「Core 2 Duo E6700/2.66GHz」をセットで購入したときの金額とほとんど変わらない。GeForce 8800 Ultra搭載カードは間違いなく人を選ぶ製品といっていいだろう。 正直なところ,積極的には勧めかねるが,現時点における最速のGPUを搭載したグラフィックスカードであることは紛れもない事実。パフォーマンスに対してコストを惜しまないタイプの人であれば,一考に値するのも確かだ。(佐々山薫郁)
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