NeoWiz Japanの新社長に就任したパク ジンファン氏に聞く:ゲームポータル「GameChu」の目指す方向性とは?
NeoWiz Japan代表取締役社長 朴辰桓(パク ジンファン)氏
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NeoWiz Japanの新たな代表取締役社長に就任した朴辰桓(パク ジンファン)氏は,2007年3月まで,韓国の大手ゲーム会社NeoWizの代表取締役を務めてきた人物だ。 3年ほど前に韓国の「世界経済フォーラム」により,「アジア太平洋次世代リーダー」に選出されるなどの受賞歴を持つ,ゲーム業界のキレ者の一人といっていいだろう。
ゲームポータル「Pmang」(ピーマン)を成功に導き,また「EA Sports FIFA Online」「SPECIAL FORCE」をはじめとする注目作をヒットさせてきたパク氏だけに,今後日本のオンラインゲーム業界にも,何がしかの影響を与えるものと予想される。 今回,パク氏にインタビューする機会を得たので,NeoWiz Japanのリーダーとして目指すものとは何か,また後発のゲームポータル「GameChu」で,いかなるサービス展開を進めていくのかといったことについて話を聞いてみた。
■これまでの1年間に,試行錯誤しながら ■日本のゲーム市場について学んできた
4Gamer: 本日はよろしくお願いします。
パク ジンファン氏(以下,パク氏): こちらこそよろしくお願いします。
4Gamer: プロフィールを拝見しましたが,ソウル大学出身なのですね。韓国のゲーム会社のリーダーの中には,ソウル大出身者が多くいるように見受けられます。
パク氏: ソウル大学に,インターネット環境が整備されていたことが理由ではないでしょうか。10年ほど前の韓国のインターネット利用料金は高く,誰もが気軽に使えるものではありませんでした。ソウル大学や韓国科学技術院には早くから用意されていたので,学生のほうが,一般の人よりもインターネットに接する機会が多かったんです。 ですから,韓国のゲーム会社のリーダーには,ソウル大学のほかに韓国科学技術院の出身者も多いですよ。
4Gamer: なるほど,そういう背景なんですね。 ……とこのまま昔の話をしても終わらないので,御社の今後の戦略などについて聞いていこうと思います。 私達日本人が,韓国のゲーマーのことを本質的に理解することが難しいように,韓国の人もまた,日本のゲーマーのことを理解しづらいのではないかと思います。パクさんは,社長という立場で日本のゲーマーをどのように捉えていますか。
パク氏: 日本のゲーマーはとても目が肥えていると思います。グラフィックスのクオリティ云々より,完成度の高さを求めている点が,韓国のゲーマーと異なる点ではないでしょうか。
4Gamer: 日本と韓国のゲーマーでは,求めているものに違いがあるんですね?
パク氏: 韓国には,完成度が多少低くてもテスト期間中であれば大目に見てくれる人が多い気がします。韓国ではオープンβテストの段階で,50%ほどの完成度を示せれば十分といわれますが,日本では80〜90%でも不十分です。日本で事業を展開するにあたって,そのようなことも踏まえる必要があるでしょうね。
4Gamer: その違いで苦労したことがあるんですね。
パク氏: 私達としては,韓国より少し高いくらいの完成度で十分だと考えていましたが,それは間違いだったと素直に反省しています。正式サービスをスタートしてからのこの1年間,試行錯誤を繰り返しながら,日本のゲーム市場でいかに動くべきかを学んできたつもりです。
■「FIFA Online」を携えて南米進出の可能性も? ■世界展開やMMORPGに対する,NeoWizの考え方とは
4Gamer: 日本はともあれ,韓国NeoWizはものすごく大きな会社ですがワールドワイド展開については遅れてますよね。
パク氏: ワールドワイドの展開が遅れていることは,私も認めます。私がNeoWizの代表取締役を務めている頃から同じ考えを貫いているのですが,「他社より先に何かをする」ということは重要ではありません。大事なのは,きちんとした準備をし,成功を収めることです。
4Gamer: 他社に先駆けて手を広げていくという主軸となる方針を,NeoWizとしてはとくに持っていないということですか?
パク氏: それは,対象となる国によって異なると思います。国によっては,他社に先駆けるかもしれません。今述べたように,大事なことは,きちんと準備を整えてからその国に進出することなのです。
4Gamer: 具体的には,どのあたりの国への進出を考えているのですか?
パク氏: 例えば韓国のほかの会社を見ると,まず台湾に行き,次に日本,それから中国に行くケースが多いですね。しかし私達は,台湾への進出は考えていません。
4Gamer: 中国は考えているんですね?
パク氏: ええ,そうです。
4Gamer: その次は?
パク氏: 中国の次についてはこれから考えます。Electronic Artsと良好な関係を築いてきましたので,成り行き次第では,ほかの会社に先駆けてどこかの国に進出することもあり得ます。
4Gamer: ということは,北米あたりも選択肢の一つに入っていますね。
パク氏: 南米に行くかもしれませんよ(笑)。なにしろ「FIFA Online」はサッカーゲームなので,ブラジルやアルゼンチンの人々に楽しんでもらえるでしょうから。
4Gamer: 確かに! FIFA Onlineは,南米やヨーロッパでもとても受けそうですね。 今FIFA Onlineの名前を聞いてふと思い出したんですが,NeoWizはほかの韓国のゲームポータルと異なり,MMORPGに重点を置いてサービスしていませんよね。これは会社の方針でしょうか?
パク氏: そういうわけではありません。確かに韓国では,「Yogurting」(邦題 ヨーグルティング)で失敗を犯してしまいました。MMORPG一本でやっている会社ならば,再びMMORPGをサービスしていたところでしょうが,NeoWizとしては,現在成功しているタイトルでさらなる成功を収め,次につなげようとしているんです。
4Gamer: MMORPGというジャンルそのものを放棄しているわけではないと?
パク氏: 私としては,MMORPGをサービスするなら,単にゲームを作り,サービスするだけでは意味がないと思っています。新たにMMORPGを作るなら,例えば「World of Warcraft」と肩を並べ,競争できるようなものにしたいですね。 社内には,MMORPGについて検討しているチームもありますが,ゲームとして世に出すにはまだまだ時間がかかるでしょう。
4Gamer: なるほど。やるからには,高い目標を持って,ということですね。 NeoWizという会社には,FIFA Onlineをはじめとする,RPGではないけれどカジュアルゲームでもない,そういうタイプのオンラインゲームをサービスしているというイメージがあります。MMORPGは積極的にはサービスしないのかな,と。
パク氏: もし成功する可能性が高いのであれば,やらない会社はないでしょうね(笑)。 私は,MMORPGは難しいジャンルだと思いますし,中途半端にサービスするくらいならやらないほうがいいと考えています。MMORPGで成功を収めるには,もっと努力しなければ。Yogurtingのことがあるので,少し慎重になっているという側面もあります。
4Gamer: そのYogurtingですが,韓国で失敗に終わったのはなぜだと考えていますか?
パク氏: あくまでも個人的な意見として発言しますね。Yogurtingのキャラクターはよくできていましたが,それ以外の部分に十分に注意を払えなかったということだと思います。また,コンテンツの追加も十分なペースで行えませんでした。
■純粋にゲームポータルとしてのクオリティで勝負したい
4Gamer: 話を聞いていると,コンテンツをよく理解されているというか,開発現場的な視点もお持ちのようですね。だからこそ,ぜひ聞かせてほしいことがあります。 韓国で成功を収めたPmangの名前を,わざわざGameChuに変えて日本でサービスしているのはなぜですか? また,韓国側でサービスされ,ヒットしているタイトルをあえて日本に持ってきていないように見えるのですが,何か理由があるのでしょうか?
(左から)「Pmang」「GameChu」
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パク氏: 私は,これまで直接的にGameChuの運営に携わってきたわけではないため,その理由についてはよく分からないというのが正直なところです。ただ一つ言えるのは,今のGameChuには,私の求めているものは含まれていません。今後はNeoWiz Japanのリーダーとして,GameChuを私の色に染めていき,これまでとは違った形でサービスを展開していくつもりです。
4Gamer: 具体的には,どのような色に染めていくんでしょうか。
パク氏: 現在のGameChuは,誰が見ても「外国人が作ったゲームポータル」と感じられてしまうと思うんですよ。 私としては,「外国人が作ったにしてはまあまあだ」といった評価は望んでいません。純粋にGameChuがゲームポータルとして面白いかどうか,という視点で評価してもらいたいです。
4Gamer: では日本のゲーマーにそこまで評価してもらうために,どのような手を打っていくつもりですか?
パク氏 私としては,日本のゲーム市場の動向を読み,どのコンテンツをどのタイミングで投入するかといったことを十分に検討したうえで,サービスしていきたいです。 韓国にいいコンテンツがあり,それを単に日本市場に投入して成功したとしても,それはコンテンツが成功したのであって,NeoWiz Japanが成功したとはいえないと思います。
4Gamer: コンテンツが持つパワーや知名度を超えるものを,会社としてポータルとして目指していくわけですね。
パク氏: ええ。例えば,韓国で1万人ほどの会員を持つコンテンツがあるとします。それを日本でサービスしたことで会員数が5万人を超えたなら,成功したといえるでしょうね。
4Gamer: 独自の戦略に沿ってタイトルを提供し,それが成功を収めたなら,“ゲームメーカー冥利”に尽きるというものですね。 それでは今後,NeoWiz JapanとしてGameChuを通じて何をしていくつもりなのか,具体的に教えてください。
パク氏: 現在NeoWizがサービスしているコンテンツのうち,いくつかのタイトルを日本でサービスする予定です。またそれとは逆に,日本人スタッフが立てた企画を元に開発を行うということも,可能性としてはあると思います。
■“説明”が不足しているゲームは ■日本市場への投入が困難
4Gamer: 韓国NeoWizはあれだけいいタイトルを持っているのに,なぜ日本に持ってこないんだろうというのが,関係者の――もしかしたらコアなプレイヤーもですが――正直な感想でしょう。そのあたりが今後どうなっていくのか,気にしている人もいると思います。
(左から)「Raycity」「A.V.A」
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パク氏: ……実は,韓国でヒットしているゲームをNeoWizの日本人スタッフにプレイさせても,必ずしも面白いと感じないケースがあるんです。日本と韓国のゲーマーの間に,感覚的な違いがあるのでしょう。日本で受け入れられるかどうかを,よく見極めることが大切ですね。
4Gamer: 日本のゲーマーに受け入れてもらうには,どうしたらよいと思いますか?
パク氏: 例えば他社さんの話で恐縮ですが,「RED STONE」は,韓国ではパッとしなかったのに,日本では高い評価を得ましたよね。このゲームでは,日本のスタッフから寄せられた意見を元に,韓国の開発元によって大幅に手が加えられたと聞いています。
4Gamer: それが一つのヒントであるということですね。
パク氏: ええ,そうですね。また私は最近,たくさんゲームをプレイし,私が面白いと思ったものについて,日本人スタッフの意見を聞くようにしています。自分の感覚を,少しでも日本人の感覚に近づけたいからです。それを通じて分かったことがあるんですよ。
4Gamer: どんなことですか?
パク氏: 日本人スタッフの多くが面白くないと感じたゲームに共通しているのは,チュートリアルが不足しているため,操作方法をスムースに習得できないということです。このことが原因で,日本市場への投入が困難と思えるタイトルがかなりありますね。
4Gamer: ご存じのように,日本ではコンシューマ機がメインのプラットフォームです。コンシューマ機用のゲームには必ず説明書が付いていますが,多くのオンラインゲームには付いていません。その点を改善するのは,一つの方法かもしれませんね。 ところで韓国の人々は,説明書がなくても問題ないのでしょうか?
パク氏: 韓国の人々はたいてい,ゲームを遊びながら操作方法を見つけ出していきますね。説明書が付いているだけで,「よくできている」と評価されたりしますが,たとえ付いていなくとも,プレイヤー自身がなんとかしてしまうのです。
4Gamer: 操作方法を見つけるという行為そのものを楽しんでいるのかもしれませんね。
■2007年末にGameChuをリニューアルオープン ■新しいゲームコンテンツを3タイトル投入
4Gamer: 日本にはたくさんのゲームポータルがありますが,GameChuでは,たくさんのゲームファンに訪れてもらうために,今後どのように他サイトとの差別化を図る予定ですか?
パク氏: わが社の戦略が露呈してしまいますので,今はそれについて詳しくお話しすることはできません(笑)。このことについては,オープン前には必ずお知らせしますよ。
4Gamer: ……オープン前? リニューアルするということですか?
パク氏: そうです。どのようにリニューアルするかを,今まとめているところなんです。
4Gamer: いつ頃の予定なんでしょう。
パク氏: 今年(2007年)の年末頃に行いたいと思っています。これまでのGameChuとは大きく異なるものにしたいので,その完成度を高めるために,ある程度の時間が必要となるでしょう。
4Gamer: リニューアルを行うまでの間に,ゲームコンテンツを増やす予定はありますか?
パク氏: はい。三つくらいのコンテンツを増やしたいと考えています。
4Gamer: それらは,規模の大きなタイトルですか?
パク氏: 一つはさほど大きくありません。これは,日本人スタッフの意見を元に開発するゲームです。残りの二つは,かなり名前が知られているタイトルです。
4Gamer: かなり名前が知られている?
パク氏: ええ。そのうちの一つは,すぐに頭に思い浮かぶゲームだと思いますよ。
4Gamer: なるほど(笑)。もう一つは,私達には想像がつかないタイトルなんですか?
パク氏: それは私が,今後韓国で成功を収めるだろうと予想しているゲームなので,日本ではあまり知られていないでしょう。その2本のどちらを持ってくるか,私が選ぶことになっているため,どうなるかは今のところ分かりません。 私達としては全部サービスしたいのですが,会社として一つ一つステップを踏んでいく必要があるので,全部まとめてというわけにはいかないのです。判断を誤ると,開発会社にも迷惑をかけてしまいますからね。
■日本と韓国のコミュニティの違い
4Gamer: ゲームポータルとしては,コンテンツがよいものであることは必須条件ですが,その運営にあたり,コンテンツ以外に重要な要素は何だと考えていますか?
パク氏: 最も大事なのは,コミュニティ関連の要素ですね。ゲームとはジャンルが異なりますが,NeoWizは,コミュニティに関するサービスを得意としています。
4Gamer: アバターコミュニティサイト「SayClub」のことですね。
パク氏: ええ。SayClubに含まれる機能の一つを指しているというのが,より正確な表現です。
4Gamer: なるほど。コミュニティ関連の要素が大切とのことですが,韓国と日本のコミュニティの間に,なにか決定的な違いはありますか?
パク氏: 日本の人々のほうが,自分が属するコミュニティに対し,韓国の人々よりも高い忠誠心を持っている気がします。
4Gamer: “コミュニティに対する忠誠心”ですか。韓国のコミュニティは日本のコミュニティよりもずっと大きいと聞いたことがあるんですが,コミュニティの規模とも関連があるのでしょうか。実際のところ,韓国のコミュニティはどれくらい大きいのですか?
パク氏: コミュニティとして参加したかどうかにより,βテストの参加者数にも影響を与えるほど大きなものもありますよ。
4Gamer: そんなに多いんですか? 何人くらい?
パク氏: 私が聞いたところでは,50万人ほどが登録しているコミュニティもあるそうです。
4Gamer: ……それは確かに,テストの参加者数にも影響しますよね。それに対して日本では,規模の小さいコミュニティが多数存在していると感じます。
パク氏: 私は基本的に,コミュニティに関しては小規模なものであることを望んでいます。なぜなら規模が大きくなりすぎると,一体自分が何をしたらいいのかが分からないという人が現れやすいですから。またメンバー数は多いのに,実際に活動している人の数は少ないというコミュニティもあるようです。そのようなものよりも,規模は小さくても,すべてのメンバーが積極的に活動するコミュニティを望んでいます。
4Gamer: 今後GameChuに,規模の小さいコミュニティを対象とする機能を追加する可能性はありますか。
パク氏: ええ,十分にあり得るでしょうね。
■GameChuのリニューアルに合わせて ■新しいビジネスモデルの採用を検討中
4Gamer: GameChuのリニューアルに合わせて,新たなビジネスモデルを導入する考えはありますか? それとも,一般的なアイテム課金を採用するんでしょうか。
パク氏: ええ,新しいビジネスモデルを取り入れるつもりです。私達は後発組ですから,先行した会社と同じことをやっても仕方がないと考えています。GameChuに新しいビジネスモデルを採用し,先行した会社を乗り越えていかないと。
4Gamer: 新しいビジネスモデルについて,具体的に教えてください。
パク氏: 現在いくつかの課金方式がありますが,私が調べた限り,複数の方式を組み合わせる試みを行った会社はありません。
4Gamer: ビジネスモデルというと,例えばアイテム課金,月額課金,ゲーム内広告などが思い浮かびますが,それらを組み合わせることを検討しているのですね。
パク氏: ええ。新しいビジネスモデルは,それらの方式が含まれたものになると思います。
4Gamer: ということは,そのほかの方式も含まれると?
パク氏: 実際のところ,どのようなビジネスモデルにすべきかを決めかねており,さまざまなことを調査しつつ,検討しているところです。例えば,ゲーム内広告を取り入れることで,会員にどのようなメリットがもたらされるのかを評価したり,広告を出すことによる効果をいかにして測定すべきかを検討したりしています。
4Gamer: 昨年,G★の取材で見たNeoWizブースのタイトルはどれも,舞台設定が現代に近かった印象があります。世界観を壊すことなく,現代の商品の広告を出せるという意味で,ゲーム内広告との相性がまずまず良さそうですね。
G★2006のNeoWizブースの様子
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パク氏: ええ,そういった理由からも,ゲーム内広告の導入は前向きに考えています。実は,G★で4Gamerさんが取材したゲームの中には,ゲーム内広告のことを考慮し,わざと現代風の背景にしているものもあるんですよ。
4Gamer: お,そうなんですか。 これまで韓国の会社は,ゲーム内広告に積極的でなかったと思うのですが,これは,ファンタジーものや歴史もののゲームが多かったから,単にゲーム内に何か広告を打つということだけを考えるならば仕方がないですね。プレイヤーが最も嫌がるのは,ゲームの世界観が壊れてしまうことですから。そういう意味でNeoWizは,割と有利なポジションにいるのかもしれませんね。
パク氏: そのように考えてもらえたら嬉しいですね。 とはいえ韓国でも,2006年初め頃から,いくつかの会社がゲーム内広告に対応するための準備を進めてきたようですよ。
4Gamer: 韓国の会社のゲーム内広告に対する姿勢は,変わりつつあるんですね。その中で,早くからこのビジネスモデルに向けて動き出してきたNeoWizの動向も気になりますし,GameChuのリニューアルに合わせ,いかなるビジネスモデルを採用するのかにも,注目したいと思います。 それでは最後に,日本のゲームファンに対して,メッセージをお願いします。
パク氏: 先ほども言いましたが,外国からやってきた会社が日本でサービスをしているという視点で,私達のことを見てほしくありません。私達のコンテンツやサービスを,純粋に面白いか面白くないかという視点で見てもらい,そのうえで高く評価されるように努力していきたいし,高く評価してもらえる自信もあります。これからの私達のサービスに,どうぞ期待してください。
日本に“自生”した会社として,日本のゲーム市場に根付いたサービスを展開していきたいと語るパク社長。そのコメントから,日本と韓国のゲーマーの感覚や嗜好に違いあることを理解し,本当の意味で,日本のゲーマーのニーズに合うものを提供することが重要との認識を持っていることがうかがえた。
パク社長は今,これまで以上に多くのゲームに触れ,日本人スタッフと意見を交換することで,日本のゲーマーが何を求めているのかを探ろうとしているという。これは裏を返せば,日本と韓国のゲーマーの感覚を理解しさえすれば,NeoWiz Japanとしてとるべきスタンスがおのずと見えてくるという,パク社長の自信の表れといっていいだろう。 技術畑出身者が多い本家NeoWizの中で,裏方としてマネージメントを極め,その評価をもってのし上がってきたパク氏。韓国での姿はいつもキチッとしたスーツを着ているのだが,この日はカジュアルな服装だった。すでに日本に居も構え,本腰を入れて取り組む準備を着々と整えている。
これまで,韓国のゲーム業界のけん引役となってきたパク社長が,彼にとって“外国”である日本でいかにビジネスを展開していくのか。まず最初の答えが出る2007年末を期待しておきたい。(Interview by Kazuhisa / Photo by kiki)
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