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NVIDIA，Vista対応ForceWareを1日で更新。100.59βを公開
「Windows Vista」に対応した公式β版「ForceWare 100.54 Beta」についてお伝えしてからわずか1日。NVIDIAは，複数のバグを修正した最新β版「ForceWare 100.59 Beta」を公開した。原稿執筆時点である2007年2月1日19時時点では，英語版のみが提供されている。NVIDIAによれば，日本語を含む多言語版も近々リリースされる予定とのことだ。32bit版，64bit版とも，ダウンロードはNVIDIAの英語版オフィシャルサイトからどうぞ（※リンクをクリックすると，別ウインドウでダウンロードページを開きます）。
Windows VistaでGeForceファミリーのGPUを使ってみると分かるが，現時点における完成度は，お世辞にも高いとはいえない。もちろん，β版なのでやむを得ない部分はあるのだが，一方でWindows Vistaは発売されてしまったわけで，そういった状況が生んだ連日の更新なのだろう。
英語版リリースノートによれば，前日のForceWare 100.54にあった問題のうち，複数が解決しているとのことで，主立ったところは以下のとおりとなる。
●ForceWare 100.59 Betaで解決した主な問題（32bit版Windows Vista）- 「DOOM 3」を「Ultra High」かつ16x AA設定でプレイすると，ハングアップする問題
- 特定の環境でNVIDIAコントロールパネルが起動しない問題
- マルチディスプレイ環境で，ディスプレイの回転設定が保存されない問題
- 「ビデオとTV」にある「ビデオカラー設定の調整」で，「初期設定に戻す」が機能しなかった問題
- 「GeForce 8800 GTS」搭載環境で，スリープモードからの復帰後，MPEGファイルあるいはDVD-Videoファイルを実行すると画面表示がおかしくなる問題
- 「GeForce 6800 GT/Ultra」搭載環境でMPEG-2 HDファイルを実行すると，画面表示がおかしくなる問題
- アップル製30インチ液晶ディスプレイ「Apple Cinema HD Display」でデュアルリンクDVI接続を行えない問題
●ForceWare 100.59 Betaで解決した主な問題（64bit版Windows Vista）- 「GeForce 8800 GTS」搭載環境で，スリープモードからの復帰後，MPEGファイルあるいはDVD-Videoファイルを実行すると画面表示がおかしくなる問題
- アップル製30インチ液晶ディスプレイ「Apple Cinema HD Display」でデュアルリンクDVI接続を行えない問題
- 「GeForce 8800 GTX」搭載環境で，フルスクリーンモードにしてビデオ再生を行うと，画面表示がおかしくなる問題
ざっと眺めてもらえれば分かるとおり，現在はまだ基本的な描画周りの問題解消に重点が置かれている気配だ。ゲームにおける本格的な問題の解消やパフォーマンスの最適化が始まるにはもう少し時間がかかりそうで，ForceWare 100.59 Beta時点では，主立ったところだけでも，以下のような問題がまだ残っている。
●ForceWare 100.59 Betaで未解決の主な問題（32bit版Windows Vista限定）- 「Tom Clancy's Rainbow Six Vegas」や「The Elder Scrolls IV: Oblivion」など，HDRレンダリングをサポートするゲームにおいてアンチエイリアシングが有効にならない
- 複数のユーザーアカウントが登録されているシステムではアプリケーションプロファイルがうまく動かない
- GeForce 8800 GTX/GTS環境で，S3/S4ステートからの復帰時にディスプレイ出力周りが復帰しない
- GeForce 8800 GTX環境で「Prey」をプレイすると，解像度変更を行ったときに画面表示がおかしくなる
- GeForce 8800 GTXあるいは「GeForce 7900 GTX」環境で「Company of Heroes」をプレイすると，シェルブール港奪還シナリオをロードしようとしたときにハングアップする
- GeForce 7環境で「Serious Sam II」をプレイすると画面表示がおかしくなる
- GeForce 7800 GTX環境で，NVIDIAコントロールパネルからアンチエイリアシングを有効化すると，「Sid Meier's Civilization IV」をうまく実行できない
- GeForce 7300環境で「Black & White 2」をプレイすると画面表示がおかしくなる
昨日（1月31日）の記事でもお伝えしたとおり，新世代Windows用のドライバが不具合を多く抱えているのは恒例行事。ここは素直に，連日の更新対応を評価すべきだろう。
なお，NVIDIA関係者によれば，次の更新日は内部スタッフでも掴みかねているほど，ドライバ開発チームによって緊急的かつ優先的に処理されているようだ。またすぐ更新があっても，まったく不思議ではない状態なので，GeForce＋Windows Vistaのユーザーは，しばらくNVIDIAのオフィシャルサイトを定期的にチェックするのが正解かもしれない。（佐々山薫郁）
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