[韓国ゲーム事情#616]mGame,「熱血江湖Strikers」などを発表
Kimの韓国最新PCゲーム事情#616
韓国mGame,「熱血江湖Strikers」などの新作5タイトルを発表(2006/10/26)
Text by Kim Dong Wook特派員
韓国mGameは,10月23日に韓国のソウルにあるWalkerhill Hotelで,「Vision mGame」と題する発表会を開催した。この発表会には,新たに社長に就任したKwon I Hyung氏や,設立者の一人で会長を務めるSon Seung Chul氏などの主要な役員が出席し,またメディアやゲーム業界関係者が多数招かれた。
同社は,韓国でのパブリッシング事業を推進するとともに,エムゲームジャパンを通じて日本でのオンラインゲームビジネスも積極的に展開している。また,最近は「熱血江湖オンライン」のデベロッパである韓国KRG SOFTを吸収合併したことでも注目を集めた。そしてこの発表会でも,同社の好調ぶりを示すことになる。
同社はこの発表会を通じ,新作5タイトルを大々的に発表した。そのうち3タイトルは,4Gamerでもすでに紹介しているMMORPG「HoLic」と「風林火山」(関連記事),そしてオンラインアクションゲーム「Crash Battle」(関連記事)だ。
残りの2タイトルは,「熱血江湖Strikers」と「Pop Stage」。 熱血江湖Strikersは,本コンテンツ「#578」で少しだけ触れた,熱血江湖オンラインのキャラクターが登場するサッカーゲーム。サッカーそのものの持つ楽しさに,カジュアルゲームの本質といえるシンプルな操作性や,アーケードゲームのような爽快なプレイ感を融合させたタイトルだ。デベロッパは,mGameの開発スタジオの一つであるChocolate Entertainment。
いうまでもなく,韓国,中国,台湾,タイなどでサービスされている熱血江湖オンラインのブランドを活用したゲームだが,単に同作のキャラクターが登場するだけではない。「門派」(ギルド),「武功」(スキル)といった要素や,キャラクターの育成要素などが盛り込まれているのだ。 なお韓国では,本作の第一次クローズドβテストが,11月中に行われる予定となっている。
Pop Stageは,mGameとしては初のオンラインリズムアクションゲームだ。本作の舞台は,“騒音の妖精”によって人々が楽しさを忘れ去った世界。“音の妖精”と共に,人々の心に楽しさを蘇らせることがゲームの目的となっている。 本作の特徴は,ゲーム上で楽曲を作り,それをネットを通じてほかの人と一緒に演奏できることだ。また,キャラクターを育成したり,ミッションをクリアしてさまざまなアイテムを収集したりする楽しみを味わえる。さらに,ゲーム上で作成した楽曲の優劣を競うコンテストモードを盛り込み,既存の音楽ゲームとの差別化を図っているという。
Kwon I Hyung氏は,「カジュアルゲーム,音楽ゲーム,スポーツゲームなど,さまざまなジャンルのゲームを提供し,タイトルラインナップを充実させたい」とコメント。また同氏は,韓国市場に留まることなく,グローバルなパブリッシャになれるように全社を挙げて取り組んでいくと話していた。 mGameは,中でも日本市場を重要視しており,今回発表したゲームのほかに,日本を強く意識したMMORPGの開発を計画中。このゲームが成功を収めた場合,アメリカやアジア各国にサービス地域を広げていきたいとのことだ。
他社のゲームポータルサイトと比べ,MMORPGに重点を置いてサービスを行っていることはmGameの強みである半面,ラインナップの多様性に欠けるという意味では弱点ともいえた。Kwon氏のコメントにもあったように,同社は今,重要課題の一つとしてこの弱点の克服に取り組んでいるわけだ。
すでに,熱血江湖オンラインや「LOST ONLINE」などのゲームを日本市場へ積極的に送り込んでいる同社の今後の動きに注目したい。
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