Radeon X1000の性能向上とバグ修正中心の「Catalyst 6.6」登場
ATI Technologiesは,同社製GPU(グラフィックスチップ)およびグラフィックス機能内蔵チップセット向けドライバ「Catalyst」の最新版「Catalyst 6.6」をリリースした。すでに4Gamerの最新ドライバページではリンクを更新しているので,すぐ入手したい人はそちらを利用してほしい。
今回のCatalyst 6.6は,Radeon X1000シリーズの性能向上と,細かなバグフィックスが中心だ。主要なポイントは以下のとおり。
性能の向上- 「Far Cry」で4〜5%(異方性フィルタリング適用時は最大18.3%)
- Radeon X1900/X1800シリーズのシングルカード動作時に「F.E.A.R.」で8.5%,CrossFire構成時は14%
- Radeon X1600/X1300シリーズのCrossFire構成時に,初代「Tom Clancy's Splinter Cell」で7%
主なバグフィックスと,それにともなう問題の解消
- Radeon X1000シリーズで,Windows XP環境下において「City of Heroes」をプレイすると,表示がおかしくなる問題
- Radeon Xpress 200で「Quake 4」をプレイすると,テクスチャの描画がおかしくなる問題
- Radeon X1600で「Microsoft Age of Empires III」をプレイすると,特定条件下でちらつきが発生する問題
- Radeon X1900で,Catalyst Control Centerからディスプレイ解像度として1680×1050ドットを選択できないことがあった問題
- Catalyst Control Centerで,アンチエイリアシングと異方性フィルタリングの設定をデフォルトに戻すボタンが機能していなかった問題
Catalyst 6.4で抱えていた未解決の問題がまだいくつかそのままなのは気になるところだが,それでも,Catalyst Control Center周りを中心に,バグがつぶされている点は評価していいだろう。ドライバのアップデート作業自体は自己責任となるが,Radeonシリーズのユーザーは導入しておいたほうがいいかもしれない。
ただ,そのとき一つ注意したいのは,Catalyst 6.6において,DirectX 8世代以前のGPU,具体的にはRadeon 9250/9200/9000/8500/7500/7200/7000のサポートが打ち切られた点である。 ATIテクノロジーズジャパンによると,統合ドライバとしてのCatalystの中にあって,これらDirectX 8世代のGPUに向けた要素は十分に完成しており,最近はアップデートもなかったという。同時に,サポートするGPUの数が増えると,アップデートのためにCatalystのファイルサイズが増えていってしまうという問題もあって,Catalyst 6.6ではサポートされなくなったとのことだ。 もっとも,Catalyst 6.5以前ではサポートされているから,当然のことながらこれまでどおり問題なく利用できる。「サブマシンでRadeon 8500をまだ使っている」といった人もご安心を。(佐々山薫郁)
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