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[韓国ゲーム事情#547]「天上碑」の開発会社が買収される
2006/05/29 16:26
Kimの韓国最新PCゲーム事情#547

「天上碑」の開発会社がSoft Landに買収される(2006/5/29)

Text by Kim Dong Wook特派員

 韓国でソフトウェアの流通などを手がけるSoft Landは,MMORPG「天上碑」のデベロッパとして知られるHI-WINを買収すると発表した。買収金額は98億ウォン(約11億円)。両社は買収についての契約を5月26日に締結しており,Soft LandはHI-WINの発行済み株式の100%を取得する。
 Soft Landは2005年に,Wellmade Entertainmentを買収しており,これで映画,音楽,ゲームといったコンテンツを充実させ,総合エンターテイメント会社を目指しているようだ。

 最近の韓国ゲーム業界では,M&Aの動きが活発だ。例えば,韓国NHNが「アラド戦記」(原題 Dungeon & Fighter)の開発元であるNeopleの持分の60%を購入し,事実上の経営権を扱っている(関連記事は「こちら」)。ホスティングメーカーのUBDIGMは,武侠MMORPG「D O Online」を開発したCR Spaceの株式29.24%を習得して筆頭株式になっている。セキュリティソリューションを手がけるSecure Softは,MMORPG「Khan Online」の開発とサービスを行っているMirinae Entertainmentを買収し,ゲーム業界へ参入した。
 また,文具用品の製造会社であるBARUNSONは,オンラインゲーム「SOS Online」を開発/運営しているAREA Interactiveの株式40%を3億ウォン(約3500万円)で購入し,日本のIT企業であるガーラは,「SPACE COWBOY」のサービスライセンスを取得するとともに,同作の開発会社であるMASANGSOFTの株式20%を取得。そして,「Rappelz」を開発しているNFLAVORへ,追加出資して発行済み株式の20%を取得するといった動きを見せているなど,枚挙にいとまがない。

 このようなオンラインゲーム業界の活発なM&Aについて,業界の専門家達は,「KOSDAQ(日本のJASDAQに相当)上場企業は,株価上昇とビジネス領域の拡大を狙い,オンラインゲーム開発会社を積極的に買収している。とくに,資本金が5億円程度で社員数が30人といった規模の会社が一番おいしいターゲットとして注目されている模様だ」と解説,今後もこういった業界の流れは止まらないだろうと予想している。


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http://www.4gamer.net/news/history/2006.05/20060529162633detail.html