新型UI採用のNVIDIA公式β版ドライバ「ForceWare 91.28β」登場
NVIDIAは,同社が運営するWebサイト「nZone」で,グラフィックスドライバ「ForceWare」の公式β版「ForceWare 91.28 BETA」を公開した。nZoneでは英語版だけだが,「The Guru of 3D」では日本語対応の多言語版を入手可能になっている。
初の「Release 90」世代となるForceWare 91.28では,(当初の予定からするとずいぶん遅れたが)新しいユーザーインタフェース(以下UI)「NVIDIAコントロールパネル」の実装がトピックだ。Windows XPのコントロールパネルに似たUIでは,ビジュアルを多用するなど,使い勝手の改善が図られているのが印象的。標準で色温度の設定を行えるなど,機能の追加も図られている。
左:回転するNVIDIAロゴでデフォルト設定の変更と確認が行えるようになった
右:プロファイル設定項目は従来とあまり変わらない。ただし,グローバル設定とはタブで分かれたので,個別に適用するか全体に適用するかは分かりやすくなった
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左:グラフィックスチップの温度は時間でログを記録し,後から参照可能に
右:「ビデオカラー設定の調整」に色温度の設定項目が追加された
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いわゆるCoolBitsを適切に設定すると,オーバークロック関連項目が追加されるのはこれまでどおり
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また,調べた限りでは,従来とまったく同じ手順で,オーバークロック関連機能の有効化が可能だった。“同じ”といえば,相変わらず日本語の表現が少しということも挙げられるが,まあこれは,味と言ってしまえば味かもしれない。 ちなみにNVIDIAコントロールパネルは2006年2月6日の記事で紹介しているが,さすがにあのときはリーク版に付属,今回は公式β版に付属ということで,安定度は比較にならないほど。少なくとも,ざっと触ってみた限り,不具合は見あたらなかった。ムダにウィンドウが大きいため,慣れは必要かもしれないが,より使いやすくしようというNVIDIAの意図はくみ取れるデキだ。
なおこのほか,nForce 590 SLIマザーボードのパフォーマンス最適化を可能にする「NVIDIA Ex」という機能のサポートが追加されているのも特徴。グラフィックスチップとしては,新たにGeForce 7900 GSやGeForce 7300 GTなどのサポートが追加されている。GeForce 6800で「Lineage II」をプレイすると影の描画がおかしくなる件など,いくつかの問題も解決しているという。
NVIDIAによれば,数日以内にRelease 90世代の公式最新版がオフィシャルサイトで公開される予定とのこと。よって,多くの人にとって,わざわざβ版を試す必要はないと思われるが,NVIDIAコントロールパネルをいち早く触ってみたいなら,試してみるのも悪くないだろう。ただし,β版なので,何があっても自己責任で。(佐々山薫郁)
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