[E3 2006#187]パラレルワールドを舞台に恐竜や古代生物が活躍するRTS「PARAWORLD」
Sunflowersといえば,Annoシリーズ(日本では創世記シリーズ)で知られるドイツのデベロッパだ。今年のE3では,ミーティングスペース内で「Anno 1701」と「Paraworld」を紹介してもらった。
本作については,2005年にドイツで開催されたGame Conventionの記事でも紹介した。基本的な内容は当時と差はないが,いくつか変更された点もあったので,そのあたりを中心にお伝えする。
まずゲームの設定/ストーリーに変更はなく,恐竜や古代の巨大生物などが人間と共存するパラレルワールドを舞台に,争いを続けている原住民達を統一するのが目的となる。プレイヤーが自勢力として選択できる三つの原住民は,Norsemen,Dustriders,Dragon Clanで,それぞれ使用できるユニットが異なる。また,Northland,Jungle,Savannah,Icewaste,Ashvalleyという5種類のゾーンで構成される16種類のマップが用意されている。 登場するユニットは全部で50種類あり,そのうち40種類はティラノサウルスやトリケラトプスといった恐竜だ。各ユニットは,フィニッシュムーブを持っているということなので,戦闘時の動きを見ているだけでも楽しそうだ。実際,樹木をなぎ倒しながら進む恐竜の姿はかなりの迫力があった。 恐竜は施設を作ってユニットとして生産するわけではなく,人間ユニットを用いて捕獲し,飼いならす必要がある。 また,建物を建設できたり,新しいアビリティを開発できたりといった特殊能力を持つヒーローユニットが9人登場する。
Thomas Langhanki氏
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ブース内では,アートディレクターのThomas Langhanki氏に,ゲームの実演をしてもらった。氏によると,本作ではユニットの行動をある程度自動化できるとのこと。例えば,回復役のユニットは,プレイヤーの指示を受けずに傷ついたユニットを回復するのだ。もちろんプレイヤー自身ですべてのユニットをコントロールすることも可能だが,この機能を利用すればより快適なプレイが可能になるとのこと。
大きめのユニットを出してもらったところ。右側にいるのが通常サイズの人間ユニットなので,かなりの大きさだと分かるだろう
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また恐竜ユニットに,人が乗れるようにしたり,兵器を装備したりといった改造(?)ができるのも特徴的。背中に攻城兵器を乗せて進む姿は逞しくもあり,ちょっと滑稽でもあった。同じ恐竜を手に入れたとしても,どのように育てる(改造)するかによって,まったく違った性能を持つユニットになるので,戦いを進めるうえで重要なポイントになるだろう。 マルチプレイでは,プレイヤーごとにポイントが決められており,そのポイント内でユニットを準備して対戦する。同じポイントのプレイヤー同士で戦う場合は,どのユニットを準備するかが勝負の重要なカギを握ることになる。プレイヤーの実力に差がある場合は,このポイントに差をつけることで,簡単にハンディキャップが与えられるわけだ。
本作は2006年8月に欧米で発売される予定。恐竜を自在に操り戦えるという魅力がある,ちょっと変わったRTSをプレイしたい人は,数か月後に迫った発売日を楽しみに待とう。(noguchi)
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