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[E3 2006#143]「Alone in the Dark NDI」のムービーをUp
2006/05/15 19:27
 「Alone in the Dark」といえば,フランスのInfogram(現ATARI)が1992年に発表したタイトルで,当時としては珍しいフルポリゴンのキャラクターが,クトゥルー神話をモチーフにした怪物と戦うというアクションゲームだった。キャラクターの滑らかなアニメーションと,敵を倒すためにいろいろと工夫しなければならないというアドベンチャー性が見事に絡まり,大ヒットしたタイトルだ。
 1994年の「Alone in the Dark 2」から2001年の「Alone in the Dark: The New Nightmare」まで,3作の続編が作られているが,次第にメインテーマであった“恐怖”が薄れていき,ただの高難度のアクションゲームになってしまったのは残念なことだった。また,キャラクターがポリゴンで描かれるのもごく当たり前になったため,だんだん人気を失っていった。6年ぶりに作られたThe New Nightmareは,低迷するシリーズの人気を復活すべく,主人公を二人にし,グラフィックスのレベルを高めるなどさまざまな試みを行ったが,問題点も多く,高い評価を得ることはできなかった。

 起死回生の一作が失敗したのだから,これでシリーズは終了,とは誰もが思うことだろう。第一作は,確かにゲーム史上に残る傑作だったが,あとが続かなかったのだ。

 ところが,Xbox 360用のタイトルとして「Alone in the Dark」の名前が挙がってきて,さらにPC用も発売されると発表されたのは,つい1か月ほど前のことだ。
 2分ほどのムービーを見てもらえば分かるように,サブタイトルも“5”の文字もなく,ただ「Alone in the Dark」とだけあるタイトルは,「Alone in the Dark :Near Death Investigation」になるといわれている。現在のところ,ATARIからの公式のアナウンスはなく,ごく一部の非公式情報がリークされているだけである。それによると,新「Alone in the Dark」は,「Half-Life 2」や「Sin」のように,エピソディックなゲームになり,完成すると同時にネット配信される。一本のゲームはそれほど長くはならず(だいたい30分から40分で終わるらしい),エンディングには必ず次回の予告編が入る。また,ちゃんと終わらず,ピンチになったところで「次回を待て」みたいな展開もありうるとのこと。かなり,テレビのドラマを意識した作りになっているようだ。

 以前「こちら」でお伝えしたように,エピソディック,すなわち小さなエピソードを次々に提供して行くやり方は,各ゲームメーカーが注目しているスタイル。ATARIはその試みを,よく知られたタイトルを持ち出すことで実験しようとしているのかもしれない。
 ムービーは,主人公と思われる男が夜道を歩いてくるところから始まり,「今夜,死の秘密が明らかになる……」などと,思わせぶりなナレーションが流れる。
 以上の話が,どうなるのかはよく分からないが,ムービーそのものは良い出来なので,ぜひ「こちら」(1分53秒:34.4MB,DivX)からダウンロードして見てみよう。(松本隆一)


Alone in the Dark
■開発元:Eden Games
■発売元:Atari
■発売日:2008年内
■価格:N/A

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.05/20060515192738detail.html