[E3 2006#118]3Dになり,さらに緻密さが増した「Sudden Strike III Arms for Victory」
左がNick Kotlyarov氏で,右がDenis Konovalov氏
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第二次世界大戦を舞台にしたRTS,Sudden Strikeシリーズの最新作「Sudden Strike III」。日本でもズーからシリーズ作品が発売されているため,RTS好きの間で期待の高い作品の一つだろう。今回のE3では大々的な展示はなかったが,本作の開発を行ったFiregrowのブース(正確には,ミーティングルーム)を直接訪ね,プロジェクトマネージャーであるNick Kotlyarov氏とDenis Konovalov氏にプレイしながら説明してもらった。
まず,本作のキャンペーンは,
■Battle of Normandy ■The invasion of the Crimea ■Battle of Guadalcanal ■Battle of the Bulge(The Ardennes Offensive)
の四つが用意されており,プレイヤーは日本,アメリカ,ドイツ,ソ連のいずれかの部隊を率いて戦える。2と比べると使える国の種類は減ってしまったが,ユニットの種類が増えており,全部で1000種類を超えるとのことだ。
また,新たなエンジン「Next7」を搭載し,シリーズで初めて3D化されているのも注目点。元々シリーズを通してユニットの細かい描写には定評があったが,今回3Dになり,光の表現などもより豊かになっている。磨きがかかったといった印象だ。 また見た目だけでなく,規模の小さな戦車では,大きな戦車を倒しづらいなどの調整も行われている。なお,一つのユニットの見た目は小さいが,パーツに分かれており,側面からの攻撃に弱いなど,それぞれ弱点を持っているとのこと。前面から攻撃するだけでなく,うまく弱点を攻めるといった戦術的な要素が高まっている。
Sudden Strike IIで取り入れられた,自軍ユニットによる味方への援護射撃の要素も,引き継がれている。AIがさらに賢くなっており,自動的に戦車の後ろに歩兵が隠れながら援護をする姿なども見られた。また,3D化されたことにより,各ユニットのアニメーションもさらに緻密に描かれており,砲撃をした戦車がその反動で微妙に動く様子なども再現されている。
Konovalov氏は,「2と比べると圧倒的にマップが広くなっており,具体的には,4×4kmほどの戦場を用意している。ぜひプレイヤーには,広大なマップでの緻密な作戦を楽しんでもらいたい」とコメントしていた。発売は,欧米で2006年の7月末が予定されており,ゲームはほぼ完成しているとのこと。詳しくは説明できないが,すでに開発チームの半分は次回作(拡張キットの可能性もあり)の開発準備を進めているという,気の早い話も聞かせてくれた。
画面写真からは分かりづらいが,着実な進化を遂げた本作だが,シリーズをプレイしてきた人には違和感なく遊べると,Konovalov氏が太鼓判を押していた。付き合いの長いファンにとっては,7月の発売が待ちきれない一作といえそうだ。(noguchi)
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