ニュース
[E3 2006#085]あのドライバー射出ゲーム(?)の続編「FlatOut 2」がプレイアブルで公開
2006/05/13 18:23
 フィンランドのBugbear Entertainmentは,2001年の「Rally Trophy」以来,「Tough Truck」や「Glimmerati」など精力的にレーシングゲームを開発しているメーカーだ。前作「FlatOut」がリリースされたのが去年の夏だから,まだ満1年にも満たないのだが,今回Vivendi Gamesおよび北欧メーカー協賛のノルディックパビリオンに,続編となる「FlatOut 2」が公開されていたので紹介しよう。

 FlatOut 2でプレイできるのは,「デストラクション・ダービー」と呼ばれるレース競技。これは,車体が破壊されて動けなくなるまでぶつかり合うという欧米では人気の過激な競技の一つだ。本作では,ポンコツ車を壊すために修繕しただけのような車で競う“ダービー・クラス”,一般車両の“ストリート・クラス”,そして高速でレースをしながらぶつかり合う“レース・クラス“という三つのカテゴリに,前作の倍近い35種類の車両が用意されている。もちろん,車体を激しく損傷させるのがゲームの目的でもあることから,自動車業界の正式ライセンスは受けておらず,形状は似せていてもすべて架空の車種となっている。



 FlatOut 2のデモを紹介してくれた開発者の話では,今回最も注力して開発したのは,シングルプレイヤーモードでライバルとなるAIドライバーだという。現在のβ版では,そのAIの動作を確認しやすいよう,一律にハードコアで競争心の高いものに引き上げているとのことで,レースをしてみた感じではちょっとやそっとでは勝てなかった。
 AIドライバー達はプレイヤーを蹴落とそうと仕掛けてくるので,プレイヤーの車両が徐々に破壊されていくダメージモデルはよく確認できる。後方のバンパーが外れ,トランクのドアが外れるのはもちろん,トランクの底が抜けてタンクが曝け出されたり,ほとんど骨組みだけになっていくのが面白かった。
 このゲームでは,激しく運転をすることで溜まっていくエネルギーをニトラス(Nitrus)と呼んでいる。前作では,このニトラスが溜まることで発動できるブーストは,プレイヤーだけが利用できる機能だったのだが,今回からはAIドライバーすべてが使用できるという。

 物理演算の部分でも北欧らしい作り込みが見られ,スピードやハンドリング,加速度,車体の重量などによって,運転操作も変わってくる。さらに,このゲームにはラグドール効果もフィーチャーされており,これを使ってハイジャンプや“かすり”を利用したスタントをこなしたり,急ブレーキや衝突でドライバーを弾き飛ばすことで,ボーリングやダーツを競うミニゲーム行ったりなど,ダービーだけにとららわれないプレイバリエーションがふんだんに用意されている。
 FlatOut 2は欧米で7月にはリリースされる予定で,気軽に楽しめるレーシングアクションとして注目されそうだ。(ライター:奥谷海人)


FlatOut 2
■開発元:Bugbear Entertainment
■発売元:Vivendi Universal Games / Empire Interactive
■発売日:2006/08/01
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.05/20060513182355detail.html