[E3 2006#003]アメコミファン必見,新作アクションRPG「Marvel:Ultimate Alliance」初公開
E3 2006の直前イベントとして開催されたActivision Publishingの発表会で,「スパイダーマン」や「X-Men」などのコミックで有名な,米Marvel Entertainmentとのコラボレーションにより実現した新作RPG「Marvel: Ultimate Alliance」が初公開された。
本作を開発するのは,Activisionから2005年に発売された「X-Men Legends」を手がけた,Raven Softwareだ。 PCだけでなく,プレイステーション3やXbox 360といった次世代コンソールゲーム機用にも開発されているだけあり,X-Men Legendsなどと比較して,とくにグラフィックス面で格段にパワーアップした印象を受けた。 X-Men Legendsは,文字どおりX-Menの世界だけをベースとするゲームであり,登場するキャラクターやゲーム内で発生するイベントも,X-Menに関連するものに限られていた。それが本作では,一気にMarvelのコミック全体に世界が広がったわけで,これまでにコミックで描かれてきた5000以上のキャラクターのうち,140に及ぶヒーローや悪役(ヴィラン)が登場するというのだ。
そのうちプレイヤーが操作できるのは,スパイダーマン,キャプテン・アメリカ,ウルヴァリン,ゴーストライダー,ブレードなど,アメコミファンにはお馴染みの20人のキャラクターで,物語の舞台も,地上や海底,そして宇宙とさまざまだ。マグニートやドゥームら名悪役達との戦いに留まらず,まさに“マーヴェルユニバース”を丸ごと堪能できるゲームといっても言い過ぎではないだろう。
本作では,X-Men Legendsと同様,三人称視点のゲーム画面が採用されている。プレイヤーはまず,20人のプレイヤーキャラクターのうち,ロックが解除されているものの中から,チームを構成する4人のキャラクターを選び出す。ゲームがスタートしたら,それらのキャラクターを操作して進めていけばよい。 ゲーム自体は,たとえが古いかもしれないが,「ガントレット」のようなノリでサクサクと進行する。カーソルキーでメインキャラクターが変更できるのも,X-Men Legendsを踏襲している点だ。
カスタマイズ性が高いのも本作の特徴で,プレイヤーが自分のチームの名称を決めたり,ロゴを選択したりできる。思い入れのあるキャラクターを集めて作ったチームに,愛着の持てる名前を付けられるのは,ファンには嬉しいポイントだろう。 RPGの要素がふんだんに盛り込まれていることも特徴で,チームとしての戦いの進め方やバランスなどを考慮して,個々のキャラクターをレベルアップさせられるのだ。
本作では,ミッションを遂行した度合いや,ほかのキャラクターとのインタラクションなどによって,ストーリーがさまざまに分岐するほか,エンディングそのものも複数用意されているとのことだ。 プレイヤーキャラクターごとに異なる特性を備えており,例えば,スパイダーマンにはスパイダーウェブ,ザ・シングには並外れた怪力,ゴーストライダーには鎖といった,特殊能力や攻撃方法が用意されている。
本作にはマルチプレイモードも搭載されており,4人までのプレイヤーが好きなキャラクターを使用し,協力し合いながらストーリーを進められるとのことだ。キル数などもキャラクターごとに集計されるので,協力しつつもライバル意識を燃やせるようなモードとなる。またマルチプレイ用の追加マップが,製品リリース後に無料で配布される予定とのことだ。
本作は,北米地域では今秋発売予定となっている。なお,映画「X-Men 3」の公開に合わせ,Activisionから「X-Men: The Official Game」が5月中に発売されるほか,今回の発表会で,2007年夏に公開予定の映画「Spider-Man 3」をベースとする新作アクションゲームの発表が行われたことにも注目しておきたい。(奥谷海人)
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