ATI Technologiesは米国時間2006年3月9日,同社製グラフィックスチップおよびグラフィックス機能内蔵チップセット用グラフィックスドライバ「Catalyst」の最新版,「Catalyst 6.3」をリリースした。すぐにダウンロードしたい人は本誌の最新ドライバリンクページからどうぞ。
2006年3月版ドライバでは,Avivo Technologyまわりの性能が向上がトピックとされているが,一方で3DMark05のピクセルシェーダテストにおいて,異方性フィルタリング適用時のパフォーマンスが1〜2%,Radeon X1900/X1800シリーズ利用時に「Call of Duty 2」のフレームレートが5〜10%向上したとのこと。また,ゲームにおいては主に以下に挙げるような問題が解決しているという。
- 「Battlefield 2」で,起動後,ロゴが表示された直後にデスクトップに戻ってしまう問題
- 「City of Heroes」で「Shadertest 7」のパフォーマンスが上がらない問題
- 「Far Cry」で,HDR設定を有効にしたときに表示がおかしくなる問題
- 「Quake 4」で,拡張ディスプレイ設定を行ってデュアルディスプレイ環境を構築していると,特定の条件でゲームが応答しなくなる問題
- 「Tiger Woods 2005」「同2006」をCrossFire構成で動作させると,一部の描画がおかしくなる問題
- 「World of Warcraft」をRadeon X1600で動作させると,特定の設定を行ったときに描画がおかしくなる問題
このほか,Catalyst Control Centerを中心に,ドライバの動作そのものにおけるバグが複数修正されている。「The Lord of the Rings: The Battle for Middle Earth」をRadeon X800シリーズで動作させると描画がおかしくなる場合がある問題など,既知の問題はいくつか残っているうえ,まだまだCrossFireの完成度的な弱点もあるが,それでもRadeonシリーズのユーザーであれば,アップデートしておいて損はないだろう。
なお,例によって,アップデート作業は自己責任となるので,くれぐれもご注意を。(佐々山薫郁)
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