NVIDIA,新PureVideo対応の公式β版ForceWare 84.12をリリース
NVIDIAは2006年3月3日(米国時間2日),同社が運営する情報サイト「nZone」で,公式β版ドライバ「ForceWare 84.12 BETA」をリリースした。新PureVideoのリリースに当たり,同社は報道関係者に対し,ForceWare 83.70のリリースを予告していたが,それよりも進んだバージョンが公開されたことになる。
どうやら,何かしらの理由でForceWare 83.70はキャンセルされ,今回のForceWare 84.12が公式最新版候補になったようだ。これはあくまで想像だが,NVIDIAのこれまでの動きからすると,WHQL認証が取れ次第,同社の公式サイトからダウンロードできるようになるのではなかろうか。
NVIDIAは新PureVideoについてのホワイトペーパーで,ForceWare 83.70を予告していたが,これは幻のバージョンになる可能性が高い
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さて,ForceWare 84.12では,2006年3月2日に発表された新PureVideoの機能が実装されたのが,もちろん最大の目玉。新たにGeForce 7300 GS/LEをサポートしたのも特徴だ。また,英語版リリースノート(※クリックするとPDFファイルをダウンロード)によれば,これまでのForceWareが抱えていた,特定のゲームにおける以下のような問題が解決しているという。
- GeForce 7シリーズで,ゲームタイトル別のプロファイル設定を変更すると,全体の設定も変更されてしまう問題
- デュアルコアCPUとGeForce 7/6シリーズのグラフィックスカードの組み合わせで,「Serious Sam 2」がフリーズする問題
- GeForce 7800 GTX/GTを利用していると,「Max Payne 2」で光の反射表現がおかしくなる問題
- デュアルコアCPUとGeForce 6800,Windows XPの組み合わせで,「Star Wars: Knights of the Old Republic」の1作めと2作めにおいて,動作がおかしくなる問題
- GeForce FX 5950 Ultraで「Microsoft Dungeon Siege 2」の画面が暗転してハングアップしてしまうことがある問題
- GeForce FX 5900シリーズとWindows XPの組み合わせで「The Lord of the Rings: The Battle for Middle-Earth II」の描画がおかしくなる問題
- GeForce 7/6シリーズのSLI構成で,アンチエイリアシングを有効にすると,「TOCA Race Driver 2」の描画がおかしくなる問題
- GeForce 7800 GTX/GTのSLI構成で,「Serious Sam 2」において,水面の描画がおかしくなる問題
- GeForce 7800 GTX/GTのSLI構成で,「Ground Control 2: Operation Exodus」の描画がおかしくなる問題
- GeForce 6800のSLI構成とWindows XPの組み合わせにおいて,8x SLIアンチエイリアシングを行うと,「Far Cry」でパフォーマンスが大きく低下する問題
- GeForce 6600 VE以外のGeForce 6600シリーズすべてにおいて,SLIブリッジコネクタなしでSLIを構成すると,Rundllのエラーが発生する問題
このほかにも,Dellの30インチワイド液晶ディスプレイ「UltraSharp 3007WFP」にまつわる複数の問題など,描画周りにもメスが入れられているようだ。
「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」をGeForce 7800 GS AGPで動作させるとポリゴン欠けが発生する問題や,「Counter-Strike: Source」をGeForce 7のSLI構成で実行するとシングルカード時よりもパフォーマンスが低下する問題,GeForce 6800で「Lineage II」の影表現がおかしくなる問題など,複数の問題は依然として残っているが,それでも注目すべきβ版なのは確か。取り扱いには注意が必要だが,興味のある人は試してみると面白いかもしれない。なお,ドライバのインストール作業は自己責任となるので,この点だけはご注意を。(佐々山薫郁)
※詳細がnZoneに掲載されたため,本文を差し替えました。
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