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MMORPG「DEKARON」プレス発表会開催 オープンβテスト日程は近日発表
2006/01/12 19:47
 スープレックスと日本モリアは本日(1月12日),東京・六本木にあるクラブ「Vanilla」で,MMORPG「DEKARON」プレス発表会を行った。

 韓国のゲームハイが開発したDEKARONは,一般的なMMORPGと比較して,戦闘時の爽快感を追究しているのが特徴のタイトルで,現在,韓国と中国でサービス中。韓国文化観光部の「今月(2005年6月)の優秀ゲーム」や,中国のゲームショウ「China Joy 2005」の「最優秀海外ゲーム賞」に選ばれるなど,高い評価を獲得している。ちなみに中国では,アカウント数は500万人,同時接続者数は30万人を記録しているとのことなので,中国の人口を差し引いても広く受け入れられているのは間違いないようだ。



■「DEKARON」のウリは「サクサク感」溢れる戦闘
 発表会ではまず,スープレックスの佐谷秀美代表取締役が挨拶。「テンションが高くスピーディな戦闘を楽しめる,エンターテインメント性の高いゲームになっている」と,DEKARONにおける戦闘の楽しさをアピール。
 続いて登壇した日本モリアの松金俊英代表取締役はさらに,「アクション性は高いが,操作法をマウス中心とキーボード中心のどちらかから選べるなどエントリーバリアが低く,(私のような)アクションゲームを苦手とする人でも遊べる」と,コアなゲーマー以外も視野に入れていることを主張した。

 GMによる本作の概要説明では,基本的にはオーソドックスな画面構成やインタフェースを採用することで,直感的な操作が可能であること,3Dグラフィックスエンジンには独自開発のものを採用しており,比較的低スペックのPC(Pentium III/800MHz以上)でもプレイできることなど,間口の広さが語られていた。
 ちなみにGMも,DEKARONの最大の特徴を,高いアクション性に裏付けられた「サクサク感」であるとコメントしていたのが印象的だ。

 ここまでアクション性や遊びやすさを主張されると,MMORPG経験者の中には,若干手応えに欠けるゲームなのでは? という印象を受けてしまう人もいるかもしれない。
 だが,さまざまな部分にやり込み甲斐のある要素が盛り込まれているようなので,そういった心配は無用だろう。

 例えば操作法。前述のとおり,マウス中心で操作することも可能だが,設定によりキーボード中心の操作を選ぶこともできる。その場合,複数のスキルを連続的に繰り出す「スキルコンビネーション」が出しやすいという。マウス操作である程度ゲームに慣れてきたら,キーボード操作でより爽快感溢れる戦闘を楽しむといったことができそうだ。
 本作に登場するクラスは,近距離戦に適したナイト,遠距離攻撃が得意なハンター,強力な魔法が使えるマジシャン,武器による近接攻撃と魔法のみならずモンスターを召喚して戦わせる能力を持つサマナー,回復や敵を弱体化させるスキルを持つセグナレの5種類(ちなみにクラスごとに性別とキャラクターのグラフィックスは固定されている)。クラスの種類こそ少ないが,スキルの成長システムはツリー型になっているため,プレイスタイルに応じてどのスキルを成長させ,キャラクターにどのような個性を持たせるかを考える楽しみもある。
 また,当初用意されているクエストは約100種類。それぞれのクエストには関連性があり,クエストをこなしていくごとにストーリーが展開していくとのことなので,物語そのものを楽しむこともできるだろう。
 さらに,「レジェンド」と呼ばれるレアなアイテムを集めたり,装備品の「ソケット」にアイテムをはめることで装備品に属性を持たせることができたりといった,コレクション要素も用意されている。
 また,特定のフィールドではPvPも行え,ギルド単位での攻城戦システムもあるようだ。

 ほかにも,多くのMMORPG同様に用意されている,パーティやギルドといったコミュニティ機能のみならず,コミュニケーションツールとしてメッセンジャー機能も備えている。これは,メッセージの交換だけでなく,フレンド登録したほかのプレイヤーのログイン状況をリアルタイムにチェックできるというもの。これは,異なるゲームチャンネルであっても,フレンド登録さえしてあればゲーム内で会話を楽しめるそうだ。

 なお,ゲームシステムについての詳細は,クローズドβテストレポートに詳しいので,そちらを参照してほしい。

●上段左:スープレックス 佐谷秀美代表取締役 ●上段中:日本モリアの松金俊英代表取締役 ●上段右:GM レイジ氏
●中段左:ナイト ●中段中:ハンター ●中段右:マジシャン
●下段左:サマナー ●下段右:セグナレ


■小説版オリジナルの設定が,ゲーム内に登場
日本モリア デカロンチーム チョイ氏
 日本モリアのチョイ氏からは,今後のアップデート予定が明らかにされた。
 まずは,85レベル以上のプレイヤーキャラクターを対象とした新マップ「パイトン城」。これは,2005年9月から韓国のDEKARON公式サイトで公開され,出版化も決定した小説版のDEKARONに登場する設定を,そのままゲーム内に持ち込んだもの。「インハル教団」を指揮するNPC「デュスマーブル」が,ボスとして登場する。ここに登場する敵も,このボスの部下という位置づけであるため,プレイヤーキャラクター同様,ヒト型になっている。
 また,小説の登場人物が出てきたり,小説そのままのストーリーを楽しめるクエストが用意されたりしているようだ。クエストを終了すると,褒賞としてアイテム「ダークアイ」が手に入るとのこと。
 小説オリジナルの設定が,すでに存在しているゲームに新たに追加されるというのは,ある意味ではアップデートが可能なオンラインゲームならではといったところだろう。ちなみに日本でも,小説化やコミック化といった展開を企画中とのことだ。

 これ以外にも,「アバロン島」に新モンスターが,ナイト,サマナー,マジシャンに新スキルが追加されるほか,9次防具(レベル85以上対象),新装備(95レベル武器)が実装される。
 さらには,新要素として「釣りシステム」も用意されるようだ。これは釣り竿を手に入れ,釣りスキルを習得することで楽しめるミニゲーム。釣った魚を使うと,HPやMPが回復するのだが,各フィールドごとに釣れる魚の種類が異なり,効果にも差があるようだ。

 以上は,韓国ですでに実装されているもの。これ以外にも今後,六つ目のクラスとして「バギウォーリアー」が実装される予定とのこと。ただし,このクラスの詳細は何一つ明かされていない。

 なお,日本でのサービスは安定性を重視する方針とのことで,これらのアップデートはまずテストサーバーでテストをしつつ,順次実装していくそうなので,すぐに韓国版に追いつくというわけではないようだ。

●左:9次防具のイメージイラスト ●右:バギウォーリーアーのシルエット


■日本でのオープンβテストの日程は,近日発表
 発表会の最後には,吉本興業のお笑いコンビ「パンクブーブー」が登場。ゲームは好きでも,オンラインゲームは初めてというお二人の目にDEKARONは,「入り口は広く,奥は深く,操作は簡単なのが魅力」に映ったそうだ。
 なおパンクブーブーの佐藤哲夫さんは,「パンクブーブー哲夫」というキャラ名でDEKARONをプレイし,オフ会もやってみたいとのことだ。

 さて最後になるが,多くの読者にとって最も気になるのは,DEKARONのオープンβテストがいつスタートするのかという点だろう。残念ながら本日は,その期日が正式に発表されることはなかった。とはいえ,日程などは最終調整段階にあり,近々発表されるとのこと。佐谷氏によれば,「1月末か2月ぐらい,いずれにせよもうすぐ実施」とのことなので,期待している人は,もうしばらくの辛抱だ。
 なお,正式サービスの課金方法は,韓国と中国ではアイテム課金と定額制の併用を検討しているらしい。日本では,「できるだけ多くの方が参加していただけるような課金の方法を考慮中」(佐谷氏)とのことだ。ちなみに佐谷氏の言葉によると,日本サービスの立ち上げ時に,7〜10万の同時接続を可能とするサーバーの手配を済ませているそうだ。
 これらを合わせて考えてみると,月額無料のアイテム課金制の採用が濃厚かもしれない。(TeT)

●左:左から,マジシャン,ナイト,女神 ●右:パンクブーブーの佐藤哲夫さんと黒瀬 純さん

DEKARON
■開発元:ゲームハイ
■発売元:NeoWiz Japan
■発売日:2006/05/25
■価格:基本プレイ料金無料(アイテム有料)
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.01/20060112194710detail.html