ゲームポットの新たなる挑戦「CABAL ONLINE」発表会
左からテクノブラッド パク・イルチョン氏,ゲームポット イ・ヒュンスク氏,テクノブラッド チェ・スグン氏,ゲームポット 植田修平氏,ESTsoft キム・ジャンジュン氏,ESTsoft ユン・テドック氏
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韓国ESTsoftのMMORPG「CABAL ONLINE」の国内サービスが,ゲームポットによって行われるというニュースはすでにお伝えしているが,本日(1月10日)東京赤坂で,本作の国内独占契約発表会が行われた。
ゲームポット社長の植田修平氏は,CABAL ONLINEを非常に「挑戦的」なタイトルだと説明する。技術的な部分はもちろん,「エンディングがある」という点に代表されるように,一般的なMMORPGとはかなり異なった主張をしているゲームである。他社とは一味違うオンラインゲーム展開をしているゲームポットにとっては,まさに挑戦しがいのあるタイトルということだろう。 続いて,ゲームポットのライセンス取得に多大な助力をしたという,テクノブラッドのチェ・スグン社長が壇上に立ち,本作は非常に魅力のあるタイトルで,ゲームポットがどのように日本での展開を行っていくのか期待していると語った。
韓国のゲームショウ「G★」の会場で,ESTsoft社から説明を受けたときに,すでに何社かの日本企業からコンタクトがあったという話を聞いた。CABAL ONLINEは,斬新な要素が目白押しの期待作であり,結局,従来のMMORPGの枠にとらわれない運営に意欲的なゲームポットに落ち着いたようだ。
なお,テクノブラッドは,別途ゲームポットとの提携を発表しており,CABAL ONLINEのサービス展開ではインターネットカフェを中心に,ゲームポットと共同してプロモーションなどを行っていくという。 また,濃霧のため到着が遅れていたESTsoftのCEOキム・ジャンジュン氏は,ゲームポットと共に,日本市場で新たな神話を作り上げていきたいと手短に語った。
左:今回の契約での3社の関係
中:CABAL ONLINEのターゲット像
右:CABAL ONLINEと既存のMMORPGの違い
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会場では本作の特徴について簡単な紹介が行われた。4Gamerでは以前の記事でもかなり詳しく紹介しているが,ここであらためてまとめておこう。
第4のマップとなる魔の境地PortLux
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●クエスト中心でエンディングがあるMMORPG クエストは,βテスト段階(レベル60まで)で200以上と,かなり多く用意されている。これらは,ストーリーの展開上必須となるメインクエストと,オプションのサブクエストに分けられる。 ワールドは,基本マップ3種と追加マップ1種で計4種類。氷の大陸BloodyIce,密林のGreenDespair,熱の砂漠DesertScreamが基本マップで,ここで行える必須クエストをすべて終えると,第4のマップ,魔の境地PortLuxへの扉が開かれる。各マップには多数のダンジョンが存在し,「ユーザーを飽きさせない」ことに力の入った構成となっているという。 レベル100での最終クエストは,CABAL ONLINEのテーマとなる謎を解くもので,「感動のエンディング」があるらしい(韓国でもまだ達成者はいないようだ)。 また,狩りをするにしても,レベルアップやアイテム獲得のために単純作業を際限なく繰り返すのではなく,すべての戦いにはっきりとした目的が与えられる。無意味で単調な作業からの解放というのは,CABAL ONLINEの制作コンセプトの中核となるもののようである。
氷の大陸BloodyIce,密林のGreenDespair,熱の砂漠DesertScreamの各基本マップの情景
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制限時間内にクリアする必要のあるミッションなど,多彩な遊び方が用意されている
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●一人でも継続してプレイ可能 「開発者がシャイだったから」と,G★会場では冗談交じりに語ってくれたのだが,CABAL ONLINEは,ソロプレイでどこまでもプレイしていける設計になっている。グループやギルドに所属しないと次第に前へ進めなくなるMMORPGが多い中で,気軽にプレイできるゲームを目指しているとのことだ。 もちろん,グループを組んでのプレイも楽しめるが,進行上必須というわけではなく,義務的なRAIDやRvR参加などが重荷になることはない(といいなあ)。
●後発でも楽しめる 多くのMMORPGでは,サービス開始時からプレイをしている人が圧倒的に有利で,途中参加組はあまり楽しめない傾向にあった。CABAL ONLINEでは,レベリング自体が速く,また,EverQuest IIのように,ある程度プレイを休んでいると再開したときに経験値の入り方が倍増するなど,継続的にプレイできるプレイヤーと一般的なプレイヤーの格差が生じにくい経験値システムが採用されている。 アクション性があることや,エンディングを迎えた上位プレイヤーは別ワールドに移行していくことなどを加味して考えると,後発組でも一般的なMMORPGほどには不利な状況ではないといったところだろうか。
画面上部の2段目にコンボ用のバーがある。タイミングよく攻撃することでコンボが実現する
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●アクション+アドベンチャー コンボシステムでダメージを増加させていけるなど,CABAL ONLINEの戦闘には,アクション性がもたされている。また,一貫したストーリーが多くのクエストで語られており,アドベンチャー要素も多分に持ったゲームともいえそうだ。
コンボシステムは,戦闘中にコンボバーが伸びていき,特定のタイミングで次の攻撃を行うことにより,コンボが成立するという仕様だ。戦闘におけるすべての行動がアクション性を持つものとなった場合に,操作が煩雑になりすぎはしないかなど,懸念も出てくる。詳しくはのちほど掲載予定のプレイムービーを見ていただきたいのだが,コンボが進むと,攻撃バーの2本のタイミングライン間でボタンを押すというのは,結構シビアだ。これはアクションゲームが苦手な人にはつらいかとも思えたが,ほかのムービーには,コンボバーのない「Normal」モードでの戦闘場面もあり,コンボシステムは必須というわけではないようだ(ちょっと安心)。 まぁ,「タイミング良くボタンを押す」という点に関しては,ゲームポットを支えている主力ユーザー層が「スカっとゴルフ パンヤ」のプレイヤーだというのは好都合だと言えるのかもしれないが。
CABAL ONLINEは,オープンβテスト開始2か月で会員数120万人,同時接続8万人と,新規参入企業としてはまれなほど華々しい実績を挙げていたのだが,韓国での正式サービス以降の動向がなかなか伝わってこなかった。今回そのあたりについて聞いてみたところ,月額固定課金という強気な課金方式もあって,プレイヤー数はやや減ったものの,それでもかなり多くの人がゲームに熱中しているという。 CABAL ONLINEが否定しているMMORPGの形態というのは,実際のところ,韓国で主流のMMORPGのあり方そのものでもある。正直に言って,CABAL ONLINEの目指す方向性は韓国人の嗜好に合わないのではないかという思いもあったのだが,アクション性の強いCABAL ONLINEは,コンシューマゲーム感覚で広く受け入れられているようだ。
ゲームポットでは,2006年の第3四半期をめどにβテストを開始し,正式サービスへと展開していくとしている。課金形態は未定となっている。ローカライズの実作業はESTsoft側で行うものの,日本版への新たな企画などは共同で作業を行っていくとのこと。 なおゲームポットでは,意欲的に日本独自仕様と調整を加えていく方針だという。現状のスケジュールでは,ローカライズには企画と実作業で半年というかなり長めの期間が充てられている。CABAL ONLINEという類を見ないゲームを,どう日本市場に適合させていくか。ゲームポットの手腕が問われる部分であろう。今秋から始まるというβテストまで期待しつつ待ちたい。(aueki)
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CABAL ONLINE |
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