ビー・ビー・サーブは,国内外のオンラインゲーム開発に特化した投資ファンドを設立する。ファンドの運営会社モビーダ・インベストメントはビー・ビー・サーブの100%子会社で,ソフトバンクなどからの出資により100億円のファンドを構成する。
……と他人事のように書いているが,4Gamer編集部も,同じビー・ビー・サーブに所属している。同じビル内で行われているはずの話なので(4Gamerとはまったく関係のない事業だが),ざっくばらんに解説しておこう。
ソフトバンクグループで,ブロードバンドコンテンツ,とくにゲームを中心とした事業展開を行うのがビー・ビー・サーブという会社だ。 オンラインゲームの開発には,さまざまなノウハウが必要で,また開発の初期投資が大きいという問題がある。政府の助成を受けられる韓国ではオンラインゲーム開発が花盛りであるのに対し,日本やほかの国では,大手ゲーム会社以外はなかなか手を出せないのが実情だ。 そこで,今後大きな成長が見込まれるオンラインゲーム分野で,開発資金や運営ノウハウなどの提供を行っていくというのが,このファンドの主な事業内容となる。リリースには「コンテンツビジネスの発展のため企画・資金調達・開発・流通・配信の各プロセスにおいてブロードバンド時代に必要とされるトータルな支援を行い」とあるが,確かにそれぞれの過程においてそれなりのパワーを持っているのがソフトバンクグループの特徴("開発"という部分にはやや疑問が残るが)。うまく動くかどうかはさておき,キチンと回れば非常に強い効果を発揮できるのは間違いなさそうだ。欧米やアジア各国に比べて立ち後れ気味の日本のオンラインゲーム市場にとって,良い効果を生み出すことを期待してやまない。
有望そうな会社ないし事業に先行投資しておいて,上場後などに利益を回収するというのはなんら珍しい話ではないが,投資先をオンラインゲームに絞っているのが,ほかにはない特徴だといえるだろう。まずは,ファンドによる作品の一発目が何になるかの発表が待たれるところだ。(aueki)
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