[韓国ゲーム事情#407]Gravity,買収劇の件で公式見解を表明
韓国最新PCゲーム事情#407
Gravity,キム会長による株売却の件で公式見解を表明(2005/9/1)
Text by Kim Dong Wook特派員
Gravityは,昨日「こちら」で伝えた,ソフトバンク系企業による事実上の買収について,公式見解を表明した。 同社は今回の出来事について,「Gravityがグローバルな企業へとジャンプアップするために,大いに役立つという判断のもとで決まったこと」と明らかにした。引き受け側であるソフトバンクグループは,世界的な競争力を備えており,現在熾烈な競争が行われている世界のゲーム市場でGravityが戦っていくために,その力は役立つだろうというのだ。 また同社は,Yoon, Woong Jin社長を含む現在の経営陣はそのまま残るはずで,以前「こちら」で紹介したパブリッシング事情の強化計画と,「スタイリア」「ローズオンライン」「ラグナロクオンライン」,そして現在開発中の「Ragnarok Online 2」「Requiem」などの事業は,引き続き進めていくと説明。さらに,Sonnori社をはじめとする同社のパートナー会社との協力体制にも変わりがないと付け加えた。
同社の関係者に対し,昨日(8月31日)一部メディアによって報道された"キム会長が新会社を設立"という情報について問い合わせてみたが,「現在のところは未定です。今回の件に関しては,近日中に公式な記者会見を行う予定なので,そのときには詳しくお話しできるでしょう」との返事だったことも追記しておこう。
さて,この件に関する韓国での反応はというと,多くのゲーマー達は,以前中国の盛大(SHANDA)が,ACTOZ SOFTを買収したことを引き合いに出し,「韓国の優良ゲーム会社が海外の企業に買収されると,これまでに蓄積してきたオンラインゲーム技術のノウハウが海外に流出してしまう」と,声を荒立てている。 またあるゲーム業界関係者は,「実力を持っていながら,開発資金が不足して苦労している多くの小規模な開発会社に投資されなければならない資金が,このような大規模会社に集中すると,韓国のゲーム開発環境はどんどん厳しくなっていく」と嘆いている。 今回の件に関する韓国の世論は,全体的に沈鬱なものであることは確かなようだ。
近々行われるという同社の記者会見など,関連する情報が入り次第,またお伝えしよう。
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