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［GC 2005＃番外編2］Game Conventionを彩る脇役イベント
5日間で11万人という入場者が訪れるGame Convention（GC）を，ただのゲームイベントだと思ったら大間違い。主催するLeipzig Messe運営者は，エンターテイメントソフトという産業を多角的に捉え，すでにドイツ社会に浸透している文化と認知しているのが，参加してみるとよく分かるのだ。また，来場するすべての人が楽しめるようにと，荒削りながらもさまざまな趣向を凝らしている。（奥谷海人）
■ GC Family
GC Familyは，今年で2回目となる，幼年の子供達や親をターゲットにした専用ホールだ。Children's Charity of Germanyという非営利団体やKupper Computer，ViewSonicなどハードウェアメーカーをスポンサーにして，ドイツ国内外のソフトウェア開発者や支援団体がブースを連ね，「遊ぶことは学ぶこと」の格言を実践しているかのようだ。
教育分野では，アルプスの少女ハイジやみつばちマーヤ，ビッケのような日本でも馴染みのあるキャラクターを使ったソフトが展示されており，子供達が自由にトライできるように多くのコンピュータが設置されている。親だけで会場を歩きたいときのために，時間制限つきの保育施設が併設されていたりするし，子供向けのショーや，高等教育レベルでゲーム開発に興味を持たせるような展示も行われていた。"マリオブラザーズ"のエミュレータがインストールされたノートブックなども設置されていたが，ドイツ語の解説しかなく，何がどうなっているのか分からないものも……。
ともかく，Game Conventionが発行するパンフレットにも「コンピュータは子供の成長にポジティブに作用する」とあり，日本やアメリカよりも前向きに受け入れている様子が伝わってきた。
■ ゲーム大会
Game Conventionで，メインフロアと同じくらい人気なのが対戦ゲームのイベントだ。Samsungが主催し，11月にシンガポールで行われる本大会に向けての国内決戦が行われている「WCG」（World Cyber Games）や，5万ユーロ（約670万円）の賞金をかけて激しい対戦が進められているヨーロッパ大会「NGL」（National Gaming League）をメインに，NVIDIAなどいくつかのハードウェアメーカーが小さな即席イベントを行ったり，ケーブルテレビ局のGiga Gamesが大型ステージでエキシビジョンマッチを開催したりと，あらゆるところでモニターに向き合っての戦いが繰り広げられている。
人気の種目は「Warcraft III」や「Counter-Strike」「Unreal Tournament 2004」など。観客も何百人というレベルで巨大スクリーンを見上げては実況中継に合わせて歓声を上げている。コンベンションセンター近くに止めた車で寝泊まりしている若者達も見かけたが，旧東ドイツの内陸都市にまで出かけてくる人が多いというだけでも，ドイツのオンラインゲーマーの層の厚さを感じる。アメリカやスウェーデンなど，これ以上のレベルなのは容易く察しがつくだろう。
■その他の催し
初日の夜は，オペラやワールドミュージックなどを主体としたコンサートが行われて，正装したりおしゃれに決め込んだりした人が多く参加していた。日中の会場はおおむね好天に恵まれ，主催者の予想どおり多くの人が詰め掛けている。余興としてショートサーキットやビーチバレー，タッチフットボール，ロッククライミング，さらには地元剣道家達のエキシビジョンが無料で楽しめ，また，セガの中裕司氏ら有名クリエイタのサイン会に列を作る一幕も。
飽き足らない人は自分で楽しみを見つけるのか，今年はコスプレの集団もホール内や会場前で見かけた。日本やアメリカと比べてコスプレ人口は少なく，今回もなぜか黒いメイド服＆キツめのメイキャップの女性達が多かったが，楽しそうに写真撮影に興じている様子も見られた。ファイナルファンタジーの衣装を着ている人達も発見。
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