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[GC 2005#14]究極のレーシングシム「GT Legends」
2005/08/19 08:11
 世界各地に散らばるMOD制作者の有志達が,本格的なレーシングシミュレーションが少なくなったことを憂慮して結成したのがSimBin Development Teamで,2004年にリリースした「GTR - Official FIA GT Racing Game」は,ヨーロッパばかりでなくアメリカでも好評を得ることになった。
 彼らの最新作「GT Legends」は,膨大な数の計器やパーツの調節までにこだわる前作のアプローチを踏襲しながらも,ビンテージカーを現代のレーストラックで競争させるという趣向になっている。
 マニアックなSimBinの開発能力に目をつけたのが,ドイツを基盤とする新興のパブリッシャ10Tacle Studiosで,ドイツからSimBinの本拠であるスカンジナビアにかけてのゲーム販売は10Tacle Studiosが行い,フランスやイギリス,アメリカなどではAtariがリリースすることとなった。
 GC 2005における10Tacle Studiosは,健全な任天堂ブースの横にあって(ゲームのラインナップとは何の関係もなさそうな)セクシーダンサー達が激しく踊っており,インパクトの強いデビューとなった。



 GT Legendsでは,オースチン・ミニクーパーSやアルファロメオから,デ・トマソ・パンテーラ,フォード・カプリ,ロータス・エラン,メルセデス300SL,さらにはポルシェ906,ポルシェ 911 RSRs,フェラーリ275 GTB,コルベット・スティングレイなど'50年代から'70年代までのスポーツカー90種類がフィーチャーされている。
 デモでは,フォード・ムスタングでエントリーしてみたが,係員には「当時のタイヤグリップは今とは違うので,ヘビーなムスタングだと早めにブレーキを踏まなきゃ行けないよ」などと教えられた。かなり簡単に操作できるモードに設定されていたようだが,ハンドリングやボディのバランス,アクセルワークに至るまでもが,当時のデータを利用して究極的にシミュレートされているのは前作どおりで,モータースポーツが確立した"伝説時代"そのままが堪能できるはずだ。



 このゲームの要はキャリアモードのカップチャレンジである。FIAからは10種類程度の実在コースのライセンスを受けており,市街地からオーバルまでさまざまな場所でのレースを楽しめる。
 総合優勝すれば賞金を獲得し,アンロックされた新しい車種を購入できるようになる。操作系統の複雑さから一台一台のクセに慣れるのは時間が掛かるはずだが,オンラインモードで自分が獲得したばかりの車でエントリーし,ほかのプレイヤーに羨ましがられるのも気持ちが良いのではないだろうか。
 発売は10月を予定しており,すでに相当完成に近づいていることがうかがえた。(奥谷海人)


GT Legends
■開発元:SimBin
■発売元:10tacle Studios
■発売日:2005/10月上旬
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2005.08/20050819081126detail.html