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ガンホーとジー・モードの新ポータルのポイントは”Stay Time”
2005/07/25 20:42
左から,ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役会長 孫 泰蔵氏,代表取締役社長 森下一喜氏,ジー・モード代表取締役社長 宮路 武氏,代表取締役副社長 石原義彦氏
 7月21日に発表されたガンホー・オンライン・エンターテイメントジー・モードの,業務提携および資本提携(記事は「こちら」)について,本日(7月25日),共同戦略説明会が行われた。

 説明会には,ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長 森下一喜氏,代表取締役会長 孫 泰蔵氏,ジー・モード代表取締役社長 宮路 武氏,代表取締役副社長 石原義彦氏が出席。森下氏,宮路氏,孫氏の順に登壇し,業務・資本提携に至った経緯と目的,将来的な展望が語られた。

 PCオンラインゲーム市場と携帯ゲーム市場でトップクラスの両社が手を組むことにより,収益規模の拡大と収益性の向上を図っていくとのこと。
 まずは両社が設立予定の新会社で,ガンホーの持つ「ラグナロクオンライン」などの大規模コンテンツと,ジー・モードの持つミニゲームなどを含めた,総合的なゲームポータルを開設。現在両社がそれぞれ運営しているポータルは,新会社のポータルに統合,集約していく方向だが,詳細についてはまだ発表できる段階にはないとのこと。

 収益性の向上に関しての説明で印象的だったのは,"Stay Time"という言葉。一人一人のユーザーが,ポータルサイトに滞在する時間こそが,そのポータルの価値であると考えているという。
 良質なコンテンツの供給によってStay Timeを伸ばしていき,顧客単価を上昇させることで収益性の向上を図るということのようだ。
 例えば,対象がPCのみのポータルだと,閲覧/滞在時間はユーザーがPCの前にいることが前提になるが,携帯電話でも利用できるポータルとなれば,ちょっとした空き時間をもそのポータルが吸収する可能性があるわけで,この点において,ガンホーとジー・モードの事業分野の相性が良いという判断が,今回の提携の理由の一つなのだろう。
 Stay Timeが伸びていけば,ゲーム内でショッピングができたり,あるいはゲーム内で効果的な広告を行えたりといった形で,単純にコンテンツに対する課金にとどまらない,新たな収益源が生まれるという期待もうかがえた。

 また両社は,PC,コンシューマゲーム機,携帯電話のみならず,テレビやセットトップボックス,さまざまなポータブルデバイスなど,さらに多くのプラットフォームを視野に入れ,事業展開を行っていくとのこと。
 今回の両社の提携は,PCのオンラインゲームと携帯電話向けゲームの架け橋になるだけではなく,今後のオンラインエンターテインメントの行方にも何かしらの影響を与えることになるかもしれない。(TeT)


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http://www.4gamer.net/news/history/2005.07/20050725204231detail.html