EQJE,ようやく到来したDirectX 9パッチの実力は?
影が付くと戦闘はどう見えるか? ムービーでじっくりどうぞ。MPEG-1:12.8MB
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6月23日未明にようやく登場した「エバークエスト 日本語版」のDirectX 9対応パッチ。延期続きの難産だったが,最後の最後でも予定を大幅に上回る24時間以上の更新作業の末にやっと公開という,苦難のパッチとなった。 DirectX 9を前提に作り直されたので,グラフィックス周りの変更があるというだけでなく,ユーザーインタフェース,ゲームシステムなどに関連した多くのパッチの内容をまとめて当てたものなだけに,導入後に少しとまどいを見せている人もいるようだ。 英語版では既知の情報かもしれないが,日本語版ではどこまで変わったのか詳細が分かりにくい。ここでは,こちらで把握できている部分について紹介してみたいと思う。 ■影を付ける まず,最大の変更点の一つである,影の実装を見てみよう。 デフォルトでは影なしだが,チャット窓から,
/shadow on
で影を表示させられるようになった。もちろん,表示させないときは/shadow offで消すことができる。 ちょうどアニメでいう1段シャドウっぽいクッキリとしたラインでオブジェクトに影がつくため,トゥーンシェーディングではないのだが,少しそれっぽい雰囲気が加わっている。 太陽光源だけの影であること,物体を突き抜けて影が落ちることがあること,建物や地形の影は落ちないことなどの制限はあるが,ドロップシャドウでセルフシャドウである。実際のゲーム内でこれだけのことをやっているものは,現状でもそう多くはない。処理は一段階重くなるので,ある程度のマシンパワーがないと快適な操作は難しいのだが,逆にいえば,ちょっと重くなることさえ我慢すれば,意外と低スペックのPCでも影付きで動いてしまっている。正直,もっと重い処理かと思っていたのだが,それほど非実用的というわけでもなさそうだ。
水面の動きもムービーでどうぞ。MPEG-1:9.3MB
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■水面の変更 全体に水が緑色っぽくなり,鏡面反射を含んだそれらしい表現になった。 ただし,すべてのゾーンのすべての水が新しい表現になったわけではない。アッカノンの物理的にありえない階段状になった池などはやっぱり無理だったようだし,なぜか南北カラナ間の川ないし海峡なども旧来のままだ。
■クリッププレーン(見晴らし) クリッププレーン(見晴らし)の処理が少し変更になっており,Farクリップ端に近づくとフォグの処理が加わる場合が出てきた。フォグの量などはゾーンや天候によって異なるようだが,以前より全体にかなりガスっぽく,見通しが悪くなったゾーンも多い。まあ,それなりの雰囲気は出ているともいえなくはないのだが。
■チュートリアル キャラクター選択画面からチュートリアルへ移行するボタンが新しく付けられた。チュートリアルでは,「暗がりの鉱山」という専用ゾーンを使い,初心者に必要な知識を与えるだけでなく,基本的な装備などももらえるという非常にうれしい変更点だ。チュートリアルゾーンには,レベル5までのキャラクターなら,既存のものでも入ることができる。 レベル8にならないと魔法がまったく使えなかったハイブリッド系クラスでも,レベル1から使えるヒーリング魔法をもらえたり,チュートリアルを受けると成長するチャームをもらえたりと,初心者にはありがたいものがてんこ盛りだ(初心者の人にはあまり実感はないのだろうが)。かつてのEQを知っている人ほど驚くようなフィーチャが満載だ。 導入部分が非常に洗練されたのはよいのだが,残念ながらクエストの翻訳が不完全であり,受け答えはメッセージにかかわらず英語でしなくてはならないなど,問題点を抱えている。包帯はbandages,他の人はothersなど,複数形でないと受け付けてくれないのもちょっとつらいところだ。 ゾーン内には狩り場もあり,Repopは非常に早い。装備クエスト用の材料を取っているだけでレベル4くらいにまではすぐ到達するだろう。奥にはパーティ用のNamed Mobも用意されている(ソロでやってた人もいるが)。 全体的に非常によくできたチュートリアルなので,早期の翻訳完成を望みたいところだ。
武器を改良してくれたり,オーグメントをもらえる。しかし,これだけの性能のオーグメントがもらえるとは!
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BBMでこの人を探そう。お金は多めに持っていったほうがいいかも
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■オーグメントを外す おそらく,大半の人がいちばん楽しみにしていたのがこのフィーチャーだろう。装備に取り付けた強化パーツ「オーグメント」を破壊せずに取り外せるようになった。 取り外しには,BBMのLDoNキャンプにいるNPC,Minzit Furnovからオーグを外す溶剤「Distiller」を買わなければならない。Distillerにはクラス1〜18までの種類があり,オーグメントの詳細を見て,新しくアイテム情報として加わった個所を読んでオーグにあった溶剤を買って,水盤のSealerでコンバインしなくてはならない。 溶剤の値段は,
Class I: 1pp Class II: 5pp Class III: 10pp Class IV: 25pp Class V: 50pp Class VI: 75pp Class VII: 100pp Class VIII: 125pp Class IX: 150pp Class X: 250pp Class XI: 500pp Class XII: 750pp Class XIII: 1000pp Class XIV: 1250pp Class XV: 1500pp Class XVI: 2000pp Class XVII: 3000pp Class XVIII: 4000pp
となっており,高級なものほど取り外すのにもお金がかかるようになっている。クラス18はOoWなどで手に入るオーグメント用なので,しばらくは気にしなくてよさそうだ。
なお,従来「間違って買った」オーグメントはロー砂漠南部のNPCで,アドベンチャーポイントの返済を行ってくれていたのだが,とりはずしたオーグメントはこの対象にならないので注意。現在,このNPCのメッセージがおかしくなっているようだが,現状では返済なしが仕様のようだ。
■コンテナ トレーダーUIが拡張された関係で,SawingKitなど,従来鞄代わりにしていたものを開くと,トレーダーUIが出てきてあせってしまう人もいるかもしれない。中に入れていたものは,「コンテナ」ボタンを押すことで取り出せる。 ちなみに,トレーダーUIの使い方がよく分からないという人は新しいキャラを作って,チュートリアルを受けてみよう。ていねいに教えてくれるぞ。
そのほか,銀行のUIが変更されて両替などがボタン一発でできるようになったり,PoHにWizなしで行けるようになったり,BuffやDebuffの効果時間が表示されたりなど,いろいろな部分で地味に改善が施されており,一段と洗練された印象を受ける。半面,Mobのアルゴリズムなども一部変更されたり,LDoNキャンプのMagusによる「Nedaria」移動ができなくなったり,使い勝手の変わった部分もある。まあ,ケレティンの街の樹に登れるようになったと喜んでいる,少々ユニークな人もいるようだが。
総合的に見ると,あちこち未翻訳な部分も散見できるものの,便利なものが増えてきているし,見栄えがちょっと変わっただけでもかなり新鮮な感じになるのも確かだ。導入直後は意味もなく海辺で走り回る人もいたり,PoKで星空(これまでのEQには星はなかった)を見上げて喜んでいる人もいたりと,おおむね好評のようだ。(aueki)
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