[E3 2005#105]ファンタシースターユニバースが制限付きでプレイアブル出展
セガのソニックチームが開発中の「ファンタシースターユニバース」(以下,PSU)は,ファンタシースターオンライン(以下,PSO)のゲームシステムを継承したアクションRPG。昨年(2004年)のE3では映像出展のみがなされており,そこではプレイステーション2でリリースされることが発表されていた。それに対してE3 2005では,二つのシナリオのみの制限付きながらもプレイアブルな状態で出展されていただけでなく,PCでのリリースも発表された。
同社のブースでデモを行っていたスタッフに話を聞いてみたところ,リリースは「次の冬」ということだった。つまり今年の年末から来年早々あたりには,実際に遊べるということだ。 具体的なゲームシステムについての質問もしてみたが,まだリリースまでに時間があることもあって,残念ながら検討中という回答が多かった。ここでは,ある程度決定している事項を中心にお伝えしていこう。
まず,本作の舞台は,三つの惑星からなるグラール太陽系。突如として襲ってきた宇宙生命体SEEDによって,グラール太陽系は滅亡の危機に瀕してしまったが,主人公のイーサン・ウェーバーがSEEDを殲滅するために立ち上がった,というのがバックストーリーとなる。 PSUには20以上のダンジョンが用意され,15以上のボスモンスターが出現するらしい。マップの移動はMMORPGのそれに近く,エリア切り替えのポイントで移動するというものだ。デモではPSOよりも広いエリアになっていると感じたが,説明をしてくれたスタッフによると,大小さまざまなエリアが用意されているとのことだ。
PSUの戦闘システムは基本的にはPSOのものを踏襲しており,通常3段攻撃などは健在。スタッフによると6連コンボ程度はあるとの話だったので,PSOのようにうまく繋げることで多段コンボとなる組み合わせがあるのかもしれない。 また戦闘システムで進化したといえる部分は"ロックオン"システム。一度エネミーをロックオンするとプレイヤーキャラクターは,それを視界の中心に捉えながら移動する。これは非常に便利な機能で,慣れると一体ずつサクサクと倒していけるのだ。このロックオンシステムの実装で,半自動でエネミーをターゲットしていた機能は削除されたようだ。ライフルなどの飛び道具を使う場合はどちらも一長一短といったところだが,近接戦闘武器の場合はロックオンシステムのほうがプレイしやすかった。 攻撃タイプは,通常攻撃と特殊攻撃の2種類のみ(デモバージョン)になったようだ。長剣の場合は特殊攻撃がふっとばし系となるので,結構使いやすかったが,今後の開発状況で変更が加わる可能性はある。
アイコンパレットはシステマティックに変化しており,現在装備している武器の通常攻撃と特殊攻撃の名称が表示されるようになっている。ハードアタックがなくなったので,それに使用していたボタンが一つ余ることになり,それは簡単に武器を持ち替えるウィンドウを開く機能(武器チェンジ)となった。この武器チェンジボタンを押すと所持している武器一覧がリスト形式で表示されるので,そこから一つを選ぶといった感じだ。 PSOでも高レベルになるほど,エネミーに合わせて武器を持ち替えることが一般的なテクニックとなるが,持ち替えまでの手順がやや繁雑のがネックだった。それが簡単に持ち替えられるようになったのは,非常に便利な改良点いえるだろう。 また,新たに二刀流武器も実装される。デモバージョンでは剣+銃とダガー+銃の2種類があったが,製品版ではもっと増えるとのこと。通常攻撃では右手武器を振るうが,R1(プレイステーション2のコントローラーの場合)を押しながら攻撃すれば,左手武器を振るう。これによって,通常攻撃×2,特殊攻撃でエネミーをダウンさせ,右手武器(銃)×3という連携が可能になる。
シングルモードでは主人公を操ってストーリーを進めていくことになる。オンラインにも対応予定で,そこで使うことのできる種族はヒューム,ニューマン,アンドロイドの3種は決定済み。4種族め以降の実装は検討中とのことだ。
現在の開発状況を聞いてみたところ,シングルモードの作りこみと検討案件の決定を急いでいるといったところだという。東京ゲームショウあたりで追加情報が出てくるかもしれないので,楽しみに待ってみよう。(Seal)
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