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コーエー「信長の野望・革新」を発表 今度の日本は3D一枚マップ!
2005/03/25 18:22
 コーエーは,二枚看板である"三國志シリーズ"と"信長の野望シリーズ"の新作を,それぞれ約1年半ごとの周期で投入している。実際にはコーエーは1年ごとのリリースを目指しているのだが,どちらも"失敗の許されない"ビッグネームであり,どうしてもそれくらいの時間がかかってしまうのだろう。
 信長の野望だけで見た場合,第9作の「嵐世記」が2001年2月,第10作の「蒼天録」が2002年6月,第11作の「天下創世」が2003年9月と,1年と3〜4か月ごとに出てきており,当然第12作は2004年末から2005年初頭に出ると見込まれていたのだが……ご存じのとおり,これまでまったく音沙汰がなく,ファン達をやきもきさせていた。
 しかし本日(3月25日),コーエーはシリーズ第12作となる「信長の野望・革新」2005年夏に発売すると発表した。予定価格は,1万1340円(税込)。

 実に意味深なタイトルの本作だが,基本は,やはり"信長"のようである。このシリーズの存在すら知らない人はほとんどいないと思うが,簡単に説明しておこう。
 信長の野望シリーズは,日本の"戦国時代"を描いたストラテジーゲーム。戦国時代とは,応仁の乱(1467〜1477年)をきっかけに,日本中が"麻の如く"乱れた時代で,NHKの大河ドラマでお馴染みの(?)武田信玄,上杉謙信,毛利元就といった群雄達が割拠(ある地域に勢力を張ること)して,天下をめぐって戦っていた。この時代の幕を引いたのは豊臣秀吉だが,そのお膳立てをしたのは,本シリーズの名前にもなっている織田信長その人である。
 本シリーズでプレイヤーは,織田信長をはじめとする当時の大名の一人となり,家臣達を率いて軍事や内政を行い,日本国の統一を目指す。

 さて,ここからは新作「革新」に絞って紹介していきたいのだが,これがもう,極端なまでに情報が少ない。そのため,リリースにある文章を,そのまま引用してしまおう。

ニッポンを変えた革新が、そこにある−

天文20年、
「うつけ」と呼ばれた一人の男が家督を継いだ。
その男の名、織田信長。
常勝軍団を創り上げた「兵農分離」、
武田軍に射撃の雨を降らせた「三段構え」、
そして、毛利水軍を蹴散らした「鉄甲船」…。
現代にも通じる斬新な技術革新により
戦国時代の覇者へと登りつめた。
シリーズ初の3D一枚マップで展開する、
日本を揺るがす壮大なる戦い!
「信長の野望」シリーズ最新作、いよいよ登場!


以上である。これ以外には,タイトル名と,ジャンル(歴史シミュレーション),対応機種(Windows),発売日(2005年夏),価格(税込み1万1340円)くらいしか書いていない。
 ではもう情報がないかというと,そうでもない。なんとすでに公式サイトが「こちら」にオープンしており,そこにはわずか38秒とはいえ,本作のワンシーンと思われるムービーも公開されている

 このムービーと,リリース中の3D一枚マップという言葉から想像するに,シリーズ第7作「将星録」の3D版という表現が近いようである。前作天下創世でも自国の領土で箱庭ゲーム的なプレイを楽しめたが,本作では3Dで描かれた日本全土を箱庭としてプレイできそうである。
 これは多くのシリーズファンが望んでいたタイトルであり,「ついに来た!」と喜んでいる人も多いのではないだろうか。


公式サイトで公開されているムービーより撮影


 筆者の電話取材で無理矢理聞き出したことを交えて,もう少し詳しく本作を見ていこう。
 プレイヤーが選択できるのは,"蒼天録以外"と同様に,基本的に大名だけとなる。本作でもマルチプレイのサポートはない(こういった大きな特徴があれば,リリースにも載っているだろう)。
 本作の最大の特徴は,やはりリリースに載っている"3Dの一枚マップ"だろうが,それだけでは"革新"というタイトルの意味が,イマイチ理解できない。戦国時代で革新というと,やはりリリース文中にもある"技術革新"のことを指すのではないだろうか。これ以上は想像の範疇を超えないが,3Dの一枚マップと"技術革新"という言葉を併せて考えると,RTSにおけるテクノロジツリー的なものを想像するのは,筆者だけではないだろう。
 内政によって箱庭日本にさまざまな施設を建設し,その施設での研究によって新たな技術を発明していく……というゲームシステムが採用されているのではなかろうか。

 とまぁ,まだまだ雲をつかむような話だが,なんでもコーエーでは,今後かなり頻繁に本作の情報を出していく模様。そのペースは「ほぼ毎週」(コーエー広報)とのことなので,4月初旬にも次の情報が出てきそうだ。
 憶測ついでに発売時期についても考えてみると,これまでコーエーが"夏"といった場合は,だいたい夏の終わり(あるいは秋)を指していたわけだが,今回ばかりはそうとも限らないようである。その根拠は,ほぼ毎週情報を出すという広報担当者の言葉。まさか9月発売で,3月から毎週のように情報を掲載できないのでは……というわけ。案外,6〜7月頃の発売も,十分あり得るんじゃないだろうか

 そういえば,リリースの"価格"の項目も,面白い。同社のリリースでは通常単に"価格"となっているところが,"特別標準価格"となっているのだ。
 これは,(同シリーズにしては比較的)安い金額設定に関係あると思われるが,おそらくまた,攻略本とセットになった豪華版も発売されるのだろう。

 さて,あまり根拠のない憶測を並べて,この記事の掲載が遅れてしまっては読者に申し訳ないので,このあたりで締めることにする。コーエー広報の話が本当ならば,またすぐに続報をお届けできるだろう。お楽しみに。(Iwahama)

「信長の野望・革新」
発売時期:2005年夏
価格:1万1340円(税込)
メーカー:コーエー

 →公式サイトは「こちら」

(C)2005 KOEI Co., Ltd.


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http://www.4gamer.net/news/history/2005.03/20050325182244detail.html