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恋愛だけじゃない! 「ときめきメモリアルONLINE」発表!
2005/02/24 00:00
 コナミは本日(2月24日),MMOコミュニティゲーム「ときめきメモリアルONLINE」(以下,ときメモONLINEe)を発表。「こちら」に公式サイトを開設した。
 ゲーム内容やオープンβテストの有無,正式サービス開始時期,そして価格といった詳細はまだ明らかになっていないが,取り急ぎ現時点で判明していることについてお伝えしよう。




■かつて社会現象にまでなった「ときめきメモリアル」

 「ときめきメモリアル」は,1994年にPCエンジン向けにリリースされた,恋愛シミュレーションゲームの元祖的存在。当初は一部からの熱烈な支持を得たものの,知る人ぞ知るタイトルでしかなかったが,1995年にPlayStationに「ときめきメモリアル〜Forever with you〜」として移植され(さまざまなマーケティング的戦略が功を奏したこともあり)人気に火がついた。

 3年間の高校生活を通じて,自分自身を磨きつつ憧れの女の子との親密度を高めていき,卒業式の日に"伝説の樹"の下で告白されるのを目指すというゲーム内容は,多くの(元)男子高校生らを虜にした。
 当時は,女子高校生などによる援助交際が騒がれ出した時期とも重なるわけだが,そんな風潮とは正反対の,プラトニックさとストイックさにある種のノスタルジーと神聖さを感じた人も多いとされている。

 その後,1999年にPlayStationで「ときめきメモリアル2」,2001年にPlayStation 2で「ときめきメモリアル3 〜約束のあの場所で〜」,2002年にはやはりPlayStation 2で女性をメインターゲットとした「ときめきメモリアルGirl's Side」が登場。
 とくにPlayStation版の第1作と第2作の頃には,キャラクターグッズやドラマCDなどのメディアミックス戦略もことごとく成功し,女性キャラクターの声を演じた声優の人気も沸騰。"ときメモ現象"とまで呼ばれるようになった。



■ときメモONLINEeは,MMOコミュニティゲームとして登場

 さて,ときメモONLINEeに話を移そう。現時点で判明しているのは,ときメモONLINEeが恋愛シミュレーションゲームではなく,アバターを利用して学園生活を送るMMOコミュニティゲームであるということ。コンセプトは,"つながる友情,つなげる愛情,ひろがる学園生活(スクールライフ)"だそうだ。

 ゲーム内の学園生活には,科目の授業試験,季節ごとの行事(体育祭や文化祭などだろうか?),部活動などが用意されているらしい。プレイヤーは,ほかのプレイヤーと一緒に,学園生活につきもののさまざまなイベントを体験できるというわけだ。
 ただし,これまでのときメモシリーズにあったような,3年間という(ゲーム内)時間制限は設けられていない。つまりは,その気になれば永遠に学園生活を送り続けることができるわけだが,ここで気になるのは,"卒業式の日の告白"みたいなイベントの有無。ある種強制的な"卒業"はなく,"ゲームをやめる時が卒業する時"になるようなので,この"ときメモ定番シーン"の再現は難しそうだ。
 だが,多人数がアバターを利用して学園生活を送りつつコミュニケーションをとる以上,男性キャラクターと女性キャラクターとの間になにがしかの恋愛感情が生まれるようなケースは想定できる。複数のMMOで"バレンタインイベント"などが行われてきていることを考えると,こういったイベントが実施される可能性はゼロではないだろう。

 とはいえ,これまでのときメモシリーズとは異なり,"恋愛"がメインというわけではないので,恋愛だけでなく友情をはぐくんだり,学業にいそしんだりといった具合に,学園生活を追体験(プレイヤーの年齢によっては予習?)することこそが,このゲームの主目的のようだ。これまでのときメモとは違うものを想定しておいたほうがいいだろう

プレイヤーは,アバターを使って学園生活を送ることになる。アバターの作成だけでもかなり楽しめそうだ


 なお現時点で,アバターを使って遊ぶタイプのゲームやサービスはいくつも存在しているが,CESAが先日発刊した「ネットワークゲーム&携帯電話ゲームコンテンツユーザー調査報告書」によると,「インターネットでアバター(オリジナルキャラクター作り)を利用したことがありますか」という問いに対し,「現在よく利用している」という回答は4.4%,「現在ときどき利用している」が10.7%であるのに対し,「過去に利用したことがあるが,今は利用していない」と「今まで一度も利用したことはない」が合計で85%と圧倒的だ。このような状況下,アバターで遊ぶMMOコミュニティゲームであるときメモONLINEeが,どこまでの人気を獲得できるかは,未知数としか言いようがない。
 だが,とっくの昔に(どちらかというと恵まれない)高校生活を終えてしまった人にとって,理想的な高校時代の自分をアバターで作成し,もう一度青春をやり直せるということは,魅力的な話ではないだろうか。もちろん,光り輝く高校生活を送れた人が,今一度あの頃の栄光を味わうことだって,ときメモONLINEeの世界では可能だろう。
 そのためにも,ときメモONLINEeにはときメモシリーズファンばかりが集う"男子校"ではなく,男女のバランスがちょうどいい"共学"になってほしいものだ。それにはライト層や女性層の獲得が必須と思われるが,そのあたり,コナミの今後の舵取りに注目したい。(tet)

「ときめきメモリアルONLINE」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

(C)2005 KONAMI

学園内のあちこちでほかのプレイヤーとの交流ができる。背景のグラフィックスは,季節に応じて変化するらしい

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.02/20050224000000detail.html