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「競馬伝説Live!」の秘密が丸分かり! プロデューサーインタビュー
2005/01/25 23:53
 2005年1月13日15時から正式サービスがスタートした,ジークレストのオンライン競走馬育成シミュレーション「競馬伝説Live!」
 「本格競馬シミュレーション」と「オンライン競馬ゲーム」を融合させた競馬伝説シリーズの第4作を生み出したジークレストは,NCジャパンやガマニアなど,なぜかオンラインゲームを運営する企業の集中している恵比寿に居を構えている。
 本作が初公開されたのは2004年2月20日。サイバーエージェントグループとなったジークレストのお披露目パーティーで,同時に行われた新作発表というのが,初の"ブロードバンド推奨"となる競馬伝説シリーズ最新作,つまり本作の発表だったのである。
 新作発表会後に開発着手したという本作を,1年をおかずして正式サービスまで押し進めたプロデューサー,末光晴人氏にインタビューを行ったので,その模様をお伝えしよう。

【今回聞いたお話】
・セリ市
・ペット
・パッケージ
・どうすれば勝てる?
・血統で諦めない
・調教の仕方
・今後の展開
・真の楽しみ方




「競馬伝説Live!」
プロデューサー
末光晴人氏
「セリ市」

4Gamer:
 どうもこんにちは。正式サービスが始まって,ようやく落ち着いてきたころでしょうか。

末光氏:
 まさにその通りですね,ようやく一息です。

4Gamer:
 では,まずは最近のことから聞いていきましょうか。

末光氏:
 1月25日から,新たに「セリ市」を実装します(されました)。これにより,プレイヤー間で競走馬,種牡馬,繁殖牝馬などをネットオークション形式で取り引き可能になりますよ。

4Gamer:
 ネットオークションということは,馬の値段はどうやって決めるんですか?

末光氏:
 スタート価格に関しては,出品者の言い値で決まります。システム側で評価額を出したりはしないので,入札者の目で適正価格を見極める必要がありますが,成績や血統などの基本的な馬データはすべて確認可能で,出品者からのコメントも付けられます。出品から落札までは最大4日間まで設定できます。

4Gamer:
 駄馬をうっかり高値で落札してしまい,しょんぼり。なんてことも起こり得るわけですか。それはそれでオークションの醍醐味でしょうね。

末光氏:
 最近ではほかに,1月19日のアップデートで要望の多かったレースシーンの改善が行われ,より迫力あるレースをお楽しみいただけるようになりました。これはβテストの段階では,なかなか手を加えられなかった部分の一つでした。

4Gamer:
 なかなか手を加えられなかった理由とは何でしょうか?

末光氏:
 単に,後回しだったんです。もっと優先して直さないとゲームとしてマズイ部分が,βテスト時には多々ありましたので。レースシーンに関しては今後もさらに手を加えて,さらにリアルで迫力あるものにしていきますよ。一番の華ですからね。

4Gamer:
 βテストではどのあたりを直したんですか?

末光氏:
 それこそたくさんありますが,目立ったところではオープンβが終わるギリギリに,ようやく馬券が変動オッズ制になりました。それまで固定オッズだったのですが,変動するようになってから少し稼ぐのが難しくなりましたね。


「ペットカード」

4Gamer:
 「カード」は,まさにこれから発展していく要素ですよね。

末光氏:
 カードといえば「ペットカード」が登場します。これは4Gamer編集部のKazuhisa氏のアイデアをもとに追加してみました。

4Gamer:
 アイデアというか,また「ねーペット出ないのー? ペットペットー」とかワガママ言ってたんですね?

末光氏:
 ははは……。カードの種類は順次増やしていく予定ですが,とりあえず最初は「犬」が登場します。カードを入手すれば,牧場にも犬が表示されるようになりますよ。

4Gamer:
 なるほど,ただのお遊びカードですか?

末光氏:
 詳しくは言えませんが,牧場にペットがいる状態で馬を放牧すると,もしかしたら馬に何か変化が起こるかもしれませんよ。

4Gamer:
 起こるんですね?

末光氏:
 さて,どうでしょう。


「パッケージ」

4Gamer:
 もう少し先の予定は何かありますか?

末光氏:
 3月か4月ごろ,「競馬伝説Live!」のパッケージ販売を行います。もちろんクライアントファイル自体は現在も無料でダウンロードできますが,プレイチケットがついて2〜3000円前後で出す予定です。

4Gamer:
 もちろん,それだけではないですよね。なんでも,入門者垂涎の小冊子が準備されていると聞きましたが?

末光氏:
 はい,攻略情報の掲載されたハンドブックが同梱されます。とくに,競馬ファン以外には難しい血統の見方や繁殖の仕方については,サンプルを交えつつ詳しく解説する予定です。このへんは,後日の発表をお楽しみに。




「どうすれば勝てる?」

4Gamer:
 ハッキリ言わせてもらいますよ。勝てないんです……!

末光氏:
 ははは。現時点ではプレイヤー間でも攻略法のようなものは確立していないようですし,それではアドバイスをいくつかお教えしましょう。
 まず,全体的に超早熟に人気が集中する傾向があります。理由としては,急いで馬主レベルを上げたいというのが大きいでしょう。あとは単純に,1日にわずかの介入しかできないゲームなので,勝てる馬をできるだけ早く手に入れてゲームを楽しみたいというのがあるのでしょうね。

4Gamer:
 超早熟馬ばかりではダメだと。

末光氏:
 いえ,それはまぁ良いのですが,皆さん自分の馬を見限るのが早すぎます。

4Gamer:
 ある程度叩いても勝てないと,すぐ駄馬をつかんでしまった気持ちになってしまいますね。

末光氏:
 とんでもない話です。本当は大物の素質を持っていたのに,調教不足で実力を開花させぬまま引退してしまった,もったいない馬がすでに沢山います。
 まずは何よりも調教が大切です。皆さん血統にばかりとらわれすぎて,早々に諦めてしまう傾向がありますが,どの馬もしっかりと調教に取り組んでください。


「血統で諦めない」

4Gamer:
 血統のよろしくない安馬でも,調教したら成長するんですか?

末光氏:
 競走馬購入の評価額は,高価であればあるほど強く,安価であるほど弱いというわけでは決してありません。高価な馬ほど単純に「能力が高い」のではなく,あくまで「大物の可能性が高い」ということを理解してください。

4Gamer:
 なるほど,現実の競馬でも同じですもんね。じゃあ,1000万程度の馬を買うのもアリですか?

末光氏:
 全然アリですね。きちんと調教すればしっかり勝負できる馬に成長するうえに,もしかしたら大化けして大物となる可能性もあります。

4Gamer:
 自分の繁殖牝馬に適当な種牡馬を種付けしても,なかなか強い馬が生まれない気がしますが,これも早々に諦めてはいけないんでしょうね。

末光氏:
 あとは"ニックス"や"クロス"などを,ちょっとでいいので勉強してみてください。ほんの上辺を知るだけでも,交配理論にとても強くなれますし,強い馬を生産できるようになるでしょう。


「調教の仕方」

4Gamer:
 「調教をしっかり」とのことですが,しっかりとした調教について聞かせていただきたいのですが。

末光氏:
 調教のコツは,全メニューをまんべんなく行うことです。芝だけではなくダートも,単走だけではなく併せ馬も,そしてゲート練習やプールといった調教メニューも,すべて取り入れてバランス良く調教することが大切です。あと"特別カイバ"は,使い続けることで意外に大きな効果を生みますよ。

4Gamer:
 「お任せ調教」はどうですか? 使っても勝てる馬は育つでしょうか。

末光氏:
 お任せ調教機能は悪くないですよ。ちょっと調教メニューが強めになりがちではありますが,ちゃんと勝てる馬を育ててくれます。あとはローテーションですね,出走させるタイミングは大変重要です。試合に出すときは,馬の「調子」に注目してあげてください。

4Gamer:
 騎手ってのはレースに影響を与えてますか?

末光氏:
 はい,これがなかなか勝敗に影響を及ぼしています。実際の競馬では,総合力は馬と騎手の割合が7:3といわれていますが,さすがにこの割合をゲームに持ってくるとバランスが悪くなります。本作では,だいたい馬と騎手が9:1ぐらいと見ていただけばいいでしょう。1割とはいえ侮れない影響力ですよ。

4Gamer:
 ペリエンの能力が高いですね。

末光氏:
 人気もありますね。しかし専属騎手も,決して軽視しないでください。専属騎手は,レースを重ねるごとに成長するということを忘れてはいけません。

4Gamer:
 記録室の騎手ランキングも,いつまでもペリエンが1位ではいられないということでしょうか?

末光氏:
 いつかプレイヤーの専属騎手の記録で埋め尽くされるかもしれませんね。




「今後の展開」

4Gamer:
 「競馬伝説Live!」の,今後の展開について伺いたいのですが。

末光氏:
 収録されている繁殖牝馬や種牡馬のデータベースを,さらに強化していきたいですね。現在のところ300種類程度ですが,これは競馬ゲームとしては,まだまだ少ないほうです。

4Gamer:
 データを少しずつでも追加していけるのが,オンラインゲームの利点ですね。

末光氏:
 新データの追加は常に頑張ってまして,キングカメハメハのような2004年に引退したての馬が,早くも種牡馬として収録されています。まだ実際の種牡馬としてのデータは不明なんですけどね。

4Gamer:
 そのへんは,やはり詳しい人の意見を取り入れつつデータ化しているのですか?

末光氏:
 はい,社外の専門家などからもアドバイスをいただいてます。それでも,熱心な競馬ファンのプレイヤーから「このデータはおかしいのでは」という指摘は,たびたび受けてしまいますね。

4Gamer:
 イベントはどうでしょうか? βテスト中に行われた「海外種牡馬の種付けイベント」が面白かったのですが,ああいったイベントは今後もありますか?

末光氏:
 もちろん積極的にやっていきますよ。いずれは各サーバーの代表馬を選出して,頂上対決的なレースイベントも行いたいですね。

4Gamer:
 おお! ちなみに今のところ,一番強いサーバーはどこですか?

末光氏:
 やはり古いサーバーほど強いですよ。最強馬が揃っているのは今のところロンシャンですかね。


「真の楽しみ方」

4Gamer:
 1日10分程度のプレイで楽しめる「競馬伝説Live!」ですが,逆をいえば1日にできることが少ないため,最初は遊び方に戸惑う人も多いようです。そこで,このゲームの"遊び方"といったら変ですけど,どのように楽しんだらいいかを教えてください。

末光氏:
 そうですね。まずは自分が名づけた競走馬を何頭か育て,レースに出して,その中の牝馬が引退して自分の繁殖牝馬となる。そこからですね,本当の競馬伝説が始まるのは。それがこのゲームのスタートラインです。

4Gamer:
 実在の有名馬よりも,プレイヤー自身の生産馬こそ主役ということですか。

末光氏:
 本作では,実名の種牡馬や繁殖牝馬の収録,そして血統の本格さなどがクローズアップされがちですが,私達が目指すところは別にあります。つまりプレイヤーの輩出した優秀な種牡馬や繁殖牝馬が,いつの日にか別のプレイヤーの馬を生産し……,これを積み重ねていって血統を塗り替えていくのです。いつかプレイヤー馬の系統が出来上がる日が楽しみですね。

4Gamer:
 積極的にコミュニケーションを取らなくても,ごく自然に大勢のプレイヤーと関わっていくことになりますね。

末光氏:
 血統にプレイヤー馬が入っている場合,名前をクリックすると馬の詳細に飛べますが,馬の詳細窓から今度は所有者の詳細窓をオープンできます。自分の馬の生産者が誰なのかを知って,そこから交流を広げていってもらいたいですね。

4Gamer:
 やはりプレイヤー間の交流は,このゲームでも大切ですか。

末光氏:
 そうそう,ぜひ「馬主会」に入ることをオススメします。これは一種のクランやギルドのようなものですが,入るか入らないかで面白さはグンと変わってきますよ。情報交換は攻略するうえでも欠かせませんし。

4Gamer:
 ありがとうございました。



 というわけで,末光氏に「競馬伝説Live!」のお話を伺ったが,いかがだっただろうか。すでにゲームを楽しんでいる人にも,興味はあったものの手は出していないという人にも,興味深い話を聞き出せたのではなかろうか。

「競馬伝説Live!」
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