2004/11/08 23:33 |
Kimの韓国最新PCゲーム事情#262
「イースオンライン」の開発に問題発生(2004/11/8)
Text by Kim Dong Wook特派員
eSofnet社が事業不振のため,同社が手がけている「イースオンライン」の開発に支障をきたしていることが明らかになった。
2003年末,日本ファルコムと,韓国の人気ゲームポータル「Netmarble」の運営会社であるCJ Internet社(旧名Plenus Entertainment社),そしてeSofnet社の3社が「イースオンライン」の開発/サービスで契約を結んだNewsが一斉に報じられたのは,4Gamer読者にも記憶に新しいことだろう。契約では,CJ Internet社とeSofnet社は共同で開発を担当し,日本ファルコムは開発コストとして約1億5000万円をCJ Internet社に投資し,またテクニカルサポートを担当。そして3社は,今後5年間のイースオンラインの著作権を共同で保有し,全世界的にパブリッシングすることになっていた。
しかしeSofnet社は,「Dragon Raja」(ドラゴンラージャ),「Corum Online」(コルムオンライン)など自社のオンラインゲームの韓国内での営業不振で,この7月には「N-Age」のゲームサービス権利と開発スタッフ陣を一括して他社に売却するなど,秘密裏に事業の再生を試みてきた。また10月には,社内のCorum Online開発チームと「墨香」開発チームが新たに別の法人を設立して独立すると,eSofnet社内部に問題があるという噂が業界中に広まった。 最近まで同社で働いていたある関係者は,「パッケージゲームの流通市場が崩壊してから,オンラインゲームの開発に投資を続けてきたが,韓国市場では競争がとても激しくて,ビジネスとして成立しなかった。社内では,何か月も前から,各部署の責任者に投資を受けて独立する道を模索するように指示が出ていた」と明らかにしている。
eSofnet社は,11月末には閉業申告を行い事業を整理することが予測されている。なお知られている限り,イースオンラインの開発チームはNetmarbleへ全員移籍して開発を続けているようだ。
匿名を要求したある業界関係者は,「昨年末の3社による開発発表を聞いたときから,eSofnet社がデベロッパであることに対して,非常に不安だった。オンラインゲームの開発能力は認めるが,会社の運営状況が良くなかったからだ。今回の件で,名作RPGとして誉れの高い同作に,悪いイメージを付与したのではないかと心配だ。ファン達の期待感も薄れている状態なので,いっそのこと日本ファルコムが中心となって開発を進めたほうがいいのではないか」と話している。
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