[EA CAMP#05]順調に開発が進行するRTS「Armies of Exigo」
2004/07/20 15:26
 「Lord of the Rings:Battle for Middle-Earth」に大きな注目が集まる中,EAではもう一つのRTS「Armies of Exigo」の開発が順調に進んでいる。本作はブタペストの新鋭Black Hole Games社による作品で,人間種族を中心にしたEmpire,トロールやオーガからなるBeast Horde,そしてアンデッド系,エイリアン,昆虫系の種族などの混成部隊によるFallenの,三つ巴の戦いが繰り広げられることになる。
 世界観は「Warcraft」と「StarCraft」を足して二で割ったようなもので,非常にオーソドックスなものである。大きく違うのは,通常の地上マップに加えて「地下マップ」が存在する二層構造になっていること。プレイヤーは地上のみの戦いだけではなく,地下を通って敵の基地の背後から攻めたり,地下から湧き出すガスで地上のユニットを攻撃したり,地上で地震を誘発させて地下のユニットや施設にダメージを与えるなどの戦略を駆使して戦うことになるのだ。これらはRTSジャンルのゲーム性を変革するほどのものではないが,多彩な戦術が楽しめそうな点は,なかなかに興味深い。ほかにも弓兵を搭載できる飛行ユニットなどもあるので,さまざまな角度からの攻撃や防御を想定しなければならないだろう。

 シングルプレイヤーモードは各種族に12種,合計36ミッションが用意されておりユニットは,それぞれ20種類となっている。しばらく遊んでみると種族によってかなりの違いがあり,Empireは防御的,Beast Hordeは攻撃的,Fallenは拡張性があるというような特性があるのが分かる。治癒一つをとってみても異なる特徴があり,Empireは聖職者によって回復され,Beast Hordeはユニットを犠牲にしてほかのユニットのヘルスを回復し,Fallenは特殊な治癒オーラを出す建物の近くにユニットを待機させるという違いがある。
 またユニットの成長にもユニークな面があり,EmpireやBeast Hordeは個々のユニットが戦闘を通してレベルアップするが,Fallenは戦闘による経験値をいったん"soul pool"に溜め,満タンになると全てのユニットが同時にレベルアップするという具合だった。

 マルチプレイヤーモードでは,専用マップが40種類ほどになる見込みで,最大で12人までの対戦/協力プレイができる。なおニットの上限は200体までとなっているので,戦況しだいでは数百,数千のユニットが激突するシーンを見ることになるかもしれない。
 Armies of Exigoのリリースデートは2004年の秋となっており,あと数か月もすれば店頭に並ぶことになる。日本での販売は未定のようだが,「Lord of the Rings:Battle for Middle-Earth」や「Rome:Total War」のような競合の中でも,十分に健闘する可能性を持っているといってもいいだろう。(文/写真・奥谷海人)




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