ドイツのライプチヒで,「Game Convention 2004」が8月19日から22日まで開催された。このGame Conventionは日本ではほとんど知られていないが,9月始めの恒例となっていたECTSに代わるヨーロッパ最大のゲームショーとして昨年(2003年)スタートしたばかり。イベント会場となったLeipzig Messeは,ヨーロッパの典型的な駅の屋根を思わせる半円状の巨大な建物を中心に,いくつもに分かれた大きなホールが両側に連なっており,近代的で真新しい建物である。
 アメリカ最大のゲームショーE3(Electronic Entertainment Expo)など従来のイベントと異なるのは,Game Conventionは業界人専用のトレードショーではなく,ファンが実際にゲームを遊べるように構成されたものだということ。東京ゲームショーのノリに近く,参加している企業も,ゲームを遊ばせるテスト場としての位置付けをしているようだ。Tシャツやグッズの放出に列を作る風景がアチコチで見られるし,「Halo 2」「FIFA 2005」「EverQuest 2」「Dungeon Siege 2」など,E3では業界人でさえほとんどプレイできなかった作品が,誰でも自由に遊べるようになっている。「ゲームのトレードショーを行うには9月のECTSでは遅すぎる」という批判は前々からあったので,ファン優先のイベント形式は,とりあえず大成功といえるだろう。

 Game Conventionの主催者は,イベント会場であるLeipzig Messe直属の運営組織で,入場者は4日間で10万人を超えたと見込まれている。
 ライプチヒは街ぐるみでイベントを盛り上げており,通りのアチコチには看板が掲げられているし,駅構内にはマイクロソフトのXbox,ソニーのPlayStation 2,任天堂のゲームキューブ,NokiaのN-Gageなどがこぞって展示されているのが面白い。専用の路面電車で街の中心部からファンがピストン輸送され,会場がオープンすると同時にライプチヒ中の青少年や家族連れが集まったのかと思わせるほどの賑わいを見せた。
 会場にブースを出展しているのは,各プラットフォームホールダはもちろん,大きなところではUBI Soft,Atari,Electronic Arts,Activision,Eidos Interactive,Vivendi Universal Games,THQ,中にはコナミやカプコンのような日本のメーカーも見える。さらにはBigBen Interactive,Codemasters,Koch Media,1C Companyなど,E3では隅に追いやられがちなヨーロッパの中小メーカーも元気なのが面白い。ドイツらしく,ざっと見たところPCゲームも人気が高く,4Gamer的にも見逃せないイベントだといえよう。

 それでは,このGame Conventionに日本のPCゲームメディアとして唯一取材班を送り込んだ4Gamerが,ライプチヒで見てきたゲームのヨーロッパ最新情報をお届けしよう。


#27 「Medal of Honor」をしのぐ?
    ロシア発のWWII特殊工作モノFPS「Wehr Wolf」

#26 サンドボックスモードの搭載も決定!
    人気シリーズ最新作「RollerCoaster Tycoon 3」

#25 名作WW2ボードゲームをRTS化した「Axis&Allies」

#24 いよいよ開発も終盤に入ったベトナム戦争アクション
    「Men of Valor」

#23 冷戦時代を描いたスニーク系アクションアドベンチャー
    「Cold War」

#22 ライプチヒで「Halo 2」が初めて一般公開

#21 「Microsoft Zoo Tycoon 2」は前作を超えられるか!?

#20 Best of GCのPCゲーム部門賞を受賞した,
    「The Settlers:Heritage of Kings」

#19 「Earth 2160」は,
    R&Dシステムとグラフィックスが斬新な本格派RTS

#18 欧米では珍しいセクシーなライトゲーム
    「Leisure Suit Larry:Magna Cum Laude」

#17 「Republic Commando」は,
    スター・ウォーズゲームで最高のデキ!?

#16 「モロー博士の島」をモチーフにしたロシア製ホラーFPS
    「Vivisector:Beast Inside」

#15 発売間近の奇抜なドイツ産FPS,「Psychotoxic」

番外編 ライプチヒのゲーマー事情
     ゲーム企業が選んだテスティング・グランド

#14 あの名作にヒントを得た痛快アクション「Snowblind」が公開

#13 史実に基づくWWIIコンバットアクション
    「Brothers in Arms」はプレイアブルで公開

#12 ウクライナで開発が進む壮大なRTS
    「Telladar Chronicles:Decline」

#11 スターリン政権下の政治的陰謀を暴くFPS
    「The Stalin Subway」の概要が明らかに

#10 プレイアブルな「EverQuest II」がヨーロッパで初出展

#9 RPG「Dungeon Siege II」は,
    新しいシステムでより深く楽しめるようになる

#8 SFがテーマの「Restricted Area」は,Diablo風のアクションRPG

#7 Pyro Studiosの新作「Imperial Glory」の開発は順調に進捗中

#6 あの人気ドラマ「マイアミ・バイス」がゲーム化!

#5 UBI,「Splinter Cell:Chaos Theory」デモを一般公開

#4 GSC Game Worldの新作はファンタジーRTS
    「Heroes of Annihilated Empires」

#3 シド・マイヤーの名作の復刻版「Sid Meier’s Pirate!」を満喫!

#2 「World of WarCraft」がヨーロッパで初めてプレイ可能に!

#1 Xbox Live!対応の
    「FIFA 2005」は,今年中にオンラインイベントを開催!

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