「ナイツ オブ オナー」(原題:Knights of Honor)は,中世ヨーロッパをテーマにしたRTS。本作の特徴は戦術/戦略だけではなく,内政においてもプレイヤーの手腕が問われる点だろう。そういう意味では戦略/戦術シムというよりも,建国シムとしてのテイストが強いといえそうだ。雰囲気としては創世記シリーズ(原題:ANNO)によく似た印象を受けるが,本作を開発したBlack Sea Studiosは,創世記シリーズを開発したSUNFLOWERSの傘下であるため,なんらかの形で創世記シリーズの開発陣が関わっているのかもしれない。
前述の通りヨーロッパを舞台にしたRTSなのだが,プレイヤーは100以上の国家から一つを選んで大陸の統一に乗り出すことになる。ゲームタイトルに"ナイツ"とついていることからナイトが重要なキャラであることは予想できるだろうが,本作に登場するナイトは部隊を率いるユニットとして必須の存在。司令官/スパイ/商人/領主/建設者/聖職者の6タイプがあるので,用途に応じて雇用していく。ナイトに随行するユニットは騎兵/弓兵/攻城兵器など種類は50以上。戦場では多種多様なユニットがぶつかり合い,中世ヨーロッパの華々しい戦いを演出してくれることだろう。ちなみに本作の戦闘はCPUに任せることもできるので,RTSが苦手な人でも十分に楽しめるようになっている。
もう一つの柱である内政面は,とくにユニットを育成するわけではなく,施設を作ることで自国は豊かになっていく仕組み。一般的なRTSのように採取ユニットを操作して働かせる必要はなく,施設が完成したら,あとは放っておいてもokだ。細かいことはCPUがやってくれるので,プレイヤーは大局を見守りつつ,指示を出すだけでゲームは進行していく。30種類の資源,60種類の建造物など建国シムとしてのボリュームもバッチリだ。
選択できるシナリオは紀元1000年(初期),紀元1200年(最盛期),紀元1350年(後期)の3種類があり,ゲーム難度も"初級" "中級" "上級"の三種類が用意されている。プレイした感じでは,頻繁にドンパチ(戦争)が楽しめるというよりも,じっくりと富国強兵に励んで,十分に力を蓄えてから出撃といった形になるので,マイクロソフトの「エイジ・オブ・エンパイア」のようなゲーム展開を期待すると,がっかりすることになるだろう。どちらかというと「創世記」シリーズや「シヴィライゼーション」ファン向きといえそうだ。
体験版では「チュートリアル」を始め,ヨーロッパ全土を使ったシングルプレイの「キャンペーン」(紀元1200年のスコットランドかボヘミアのみをプレイ可),手軽に戦闘シーンだけを楽しむ「クイックバトル」,GameSpyやLANを使った「マルチプレイ」が楽しめる。実に盛りだくさんな内容となっているが,残念なことにセーブ機能は不可となっている(これでセーブできたら遊べすぎだろう)。
本作は目立った新要素がないので,プレイすると古いデザインだという印象を受けてしまうと思うが,戦術も建国もどっちもやりたい! という人にオススメ。ぜひともナイト達を駆使して,富国強兵に奔走してもらいたい。
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Knights of Honor (C) 2004 by SUNFLOWERS Interactive Entertainment Software GmbH. SUNFLOWERS is a registered trademark and trade name of SUNFLOWERS Interactive Entertainment Software GmbH. All rights reserved. Developed by Black Sea Studios Ltd. |
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